数学1

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学1
科目番号 1S03 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 新編高専の数学1 田代嘉宏他 森北出版。新編高専の数学1 問題集 森北出版。基礎数学 ドリルと演習シリーズ 電気書院
担当教員 三木 弘史

到達目標

1.数学に関する知識とそれらを応用できる能力を身につける。
2.高学年で学習する内容を学習できる能力を身につける。
3.自発的・継続的に学習できる能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 計算整式の計算や,方程式・不等式の計算が自在にできる.基本的な整式,方程式・不等式の計算ができる.基本的な計算問題ができない.
評価項目2 関数関数の概念を理解し,グラフが描ける.基本的な関数について,グラフが描ける.関数とは何かがわかっていない.
評価項目3 図形三角関数や図形の性質を駆使して,さまざまな問題に対応できる.基本的な図形の性質がわかり,使える.図形の性質が身についていない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学は多くの工学系教育にとって欠かすことのできない科目である.
数学的手法や計算技術のみならず,数学的なものの見方をつけることも大切となる.
中学での数学の学習内容を復習しながら,2年次以降で学習する微分・積分,線形代数等の基礎となる事項について学習し,数学の知識の向上と問題解決能力の育成を目指す.
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って解説を行うが,一部教科書よりも発展的な内容を扱う.内容は,2年次以降の学習に必須であるもの(式の計算,関数,方程式,図形,数え上げなど)ばかりである.定期試験までの期間の半ばで,小テストを実施する.
わかりやすい解説を心がけるが,内容が盛りだくさんであるため,授業の進度はかなり速くなる.また,授業は以前の内容を受講者が理解しているという前提で行う.したがって,自宅での自主的および継続的な学習が求めらる.
注意点:
計4回の定期試験ごとに,以下の要領で評点を出し,その平均点をこの科目の点数とする.
要領:定期試験8割、平常点2割(小テストや課題)を評点とする.
60点以上を合格とする.必要に応じて,再試を行う.
諸注意:これまでに学習した内容を復習し, 次回の授業範囲を予習して授業に臨むこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実数とその性質 実数について整理し,その性質を知る.
2週 式の計算 基本的な式の計算ができる.
3週 2次関数 2次関数とは何かを知り,そのグラフが描ける.
4週 2次方程式の解の公式 2次方程式の解の公式の証明を理解し,適用できる.
5週 複素数 複素数の定義を知り,複素数の加減乗除ができ,性質を知る.
6週 2次方程式の解の判別式 2次方程式の判別式を用いて,解の状態を判定できる.
7週 2次方程式の解と係数の関係 解と係数の関係を知る.
8週 2次関数のグラフと2次方程式の解 2次関数のグラフと方程式の関係を知る.
2ndQ
9週 1次、2次不等式 不等式とは何かを学び,1次,2次不等式が解ける.
10週 集合と命題 集合と命題に関連することがらを知る.
11週 恒等式 恒等式と方程式の違いについて知る.
12週 因数定理 剰余の定理と因数定理を知り,因数定理を用いて因数分解ができる.
13週 高次方程式 3次以上の方程式が解ける.
14週 高次の不等式 3次以上の不等式が解ける.
15週 等式、不等式の証明 等式,不等式の証明とはどういうことかを知り,実際に証明できる.
16週
後期
3rdQ
1週 平行、対称移動 関数のグラフを平行移動および対称移動したものの表す関数を求められる.
2週 いろいろな関数 分数関数,無理関数のグラフが描けるようになる.
3週 逆関数 逆関数の概念を知り,求めることができる.
4週 累乗と累乗根 累乗,累乗根について知り,計算ができる.
5週 指数関数とその性質 指数関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
6週 対数 対数の概念を知る.
7週 対数関数とその性質 対数関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
8週 三角関数とその性質 三角関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
4thQ
9週 加法定理とその応用 加法定理を知り,これを用いて方程式や不等式,複雑な三角関数が扱える.
10週 図形の性質 初等幾何の問題に親しみ,解くことができる.
11週 点と直線 点の座標,直線の方程式について知る.
12週 円と2次曲線 円を含む2次曲線について知る.
13週 不等式の表す領域 不等式を用いて領域を表すことができる.
14週 場合の数と順列 ものを数えること,並べることについて,数学的に扱える.
15週 組合せと二項定理 組合せの総数を求めることができ,二項定理について計算ができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前12
分数式の加減乗除の計算ができる。3前2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前1
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前1
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3前5
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3前4
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3前12
簡単な連立方程式を解くことができる。3前8
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3後2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3前9
恒等式と方程式の違いを区別できる。3前11
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3前3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3後3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後4
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後5
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後5
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後6
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後7
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後7
角を弧度法で表現することができる。3後8
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後8
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後9
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後9
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3後8
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後8
2点間の距離を求めることができる。3後11
内分点の座標を求めることができる。3後11
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3後11
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後12
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3後12
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3後13
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後14
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4800001260
専門的能力320000840
分野横断的能力0000000