化学1

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学1
科目番号 1S04 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:2
教科書/教材 教科書:辰巳 敬他著 高等学校理科用化学基礎、化学 数研出版。参考書:数研出版編集部 リードα化学基礎+化学 数研出版
担当教員 黒飛 敬

到達目標

1. 物質の構成、構造、性質、質量について理解できる。
2. 気体および溶液の性質について理解できる。
3. 物質の変化について理解し、説明できる。
4. 酸・塩基の性質について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の構成、構造、性質、質量について説明できる。物質の構成、構造、性質、質量について理解できる。物質の構成、構造、性質、質量について知っている。
評価項目2気体および溶液の性質について説明できる。気体および溶液の性質について理解できる。気体および溶液の性質について知っている。
評価項目3物質の変化について説明できる。物質の変化について理解できる。物質の変化について知っている。
評価項目4酸・塩基の性質について説明できる。酸・塩基の性質について理解できる。酸・塩基の性質について知っている。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
我々の身の回りにある物質やその変化・性質を理解するため、「物質の成り立ち」、「原子の構造とそれから発現する性質」、「化学結合」、「化学反応」などの基礎を習得する。さらに、「日常生活や社会との関連を図りながら物質とその変化への関心を高め、化学的に探究する能力と態度を育てるとともに、化学の基本的な概念や原理・法則を理解させ、科学的な見方や考え方を養う。
授業の進め方・方法:
講義を中心に一部視聴覚教材を用いる。
注意点:
前期及び後期に関しては定期試験(中間試験50%、期末試験50%)から評価する。
前期成績50%、後期成績50%として総合評価する。(評価基準:60点以上を合格とする。)
必要に応じて再試験の実施、または課題提出を課し、再評価する。
諸注意 次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 混合物と純物質
物質とその成分
純物質と混合物の区別ができ、混合物の分離操作を選択できる。
物質は原子からできており、単体、化合物、同素体について説明できる。
2週 原子とその構造
イオン
原子の構造を説明できる。
原子のイオン化について説明でき、代表的なイオンを化学式で表すことができる。
3週 周期表 原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。
4週 イオン結合とイオンからなる物質
分子と共有結合
イオン結合とイオンからなる物質について説明できる。
分子と共有結合について説明できる。
5週 分子の極性と分子間にはたらく力
共有結合の物質
分子の極性と分子間にはたらく力を説明できる。
共有結合がどのようなものか説明できる。
6週 金属結合と金属 自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。金属の性質が説明できる。
7週 原子量・分子量・式量 原子の相対質量が理解できる。分子量・式量がどのような意味をもつか理解できる。
8週 物質量 アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。
2ndQ
9週 化学反応式と物質量 化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。化学反応を用いて化学量論的な計算することができる。
10週 物質の三態と状態変化 物質の三態とその状態変化を説明できる。
11週 気体の体積 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
12週 気体の状態方程式
混合気体の圧力
気体の状態方程式が説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。
混合気体の圧力について説明でき、全圧と分圧の計算ができる。
13週 実在気体
溶解とそのしくみ
実在気体と理想気体の違いを説明できる。
溶解とそのしくみについて説明できる。
14週 溶解度 溶解度について説明でき、溶解度の計算ができる。
15週 希薄溶液の性質・コロイド溶液 希薄溶液の性質・コロイド溶液について説明できる。
希薄溶液の諸性質の関係式を使った計算ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 化学反応と熱 化学反応と熱エネルギーについて説明できる。
化学反応を熱化学方程式で表すことができる。
2週 反応熱の種類 固有の名称で呼ばれる反応熱について説明でき、熱化学方程式を記述できる。
3週 ヘスの法則1 ヘスの法則を説明できる。
ヘスの法則を使って反応熱を計算できる。
4週 ヘスの法則2 ヘスの法則を使って反応熱を計算できる。
5週 化学反応と光 化学発光と光化学反応について説明できる。
6週 化学反応の速さ 化学反応と反応速度について説明でき、反応速度を計算できる。
7週 反応条件と反応速度 反応条件と反応速度について説明できる。
8週 化学反応のしくみ 化学反応の速さとしくみについて説明できる。
4thQ
9週 可逆反応と化学平衡 可逆反応と化学平衡について説明できる。
平衡定数に関する計算ができる。
10週 平衡状態の変化 ルシャトリエの原理について説明できる。
11週 化学平衡のまとめ 化学平衡のまとめ
12週 酸・塩基 酸・塩基の定義(アレーニウス、ブレンステッド)が説明できる。
酸・塩基の強弱と電離度について説明できる。
13週 水の電離と水溶液のpH pHが説明でき、pHから水素イオン濃度が計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる
14週 中和反応 中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
15週 中和反応によって生じる塩について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1
物質が原子からできていることを説明できる。3前2
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前1
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前1
純物質と混合物の区別が説明できる。3前1
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前1
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3前10
水の状態変化が説明できる。3前10
物質の三態とその状態変化を説明できる。3前10
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前11
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前12
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前2
同位体について説明できる。3前2
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前2
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前2
価電子の働きについて説明できる。3前2
原子のイオン化について説明できる。3前2
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前2
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前4
イオン結合について説明できる。3前4
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前4
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前4
共有結合について説明できる。3前4,前5
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前4,前5
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前6
金属の性質を説明できる。3前6
原子の相対質量が説明できる。3前7
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前7
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前8
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前8
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前8
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前9
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前9
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前13
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前13
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前9,前13
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3後12
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3後12
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3後12
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3後13
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3後14
中和滴定の計算ができる。3後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000