国語2

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 国語2
科目番号 2S01 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 教科書:紅野謙介「現代文B改訂版」(筑摩書房)、久保田淳「高等学校古典B」(明治書院) 教材: 「国語便覧」(大修館書店)、国語辞典、古語辞典、漢和辞典
担当教員 横山 慎悟

到達目標

1文章を的確に読み取り、ありありと感受し、自分なりの判断を持つことができる。
2相手を意識して、自分の考え、思い、感じることを適切に表現し、伝達できる。
3日本語を多面的に理解し、日本語への関心を深め、進んで読書することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文学作品を正確に豊かに読み味わえる文学作品を正確に読解できる文学作品を正確に度読解できない
評価項目2自身の理解を適切に表現し、伝達できる自身の理解を表現し、伝達できる自身の理解を表現し、伝達できない
評価項目3日本語への関心を深め、自発的・意欲的な読書姿勢が身についている日本語に関心を持ち、自発的な読書の姿勢がみられる日本語に関心が持てず、自発的な読書姿勢が見られない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本語で書かれた文章(現代文、古文、漢文)を的確に読み、感受し、判断して、よりよく思索するための基本的な日本語力を培うとともに、相手を意識して、自分の考え、思い、感じることを適切に表現・伝達できる能力の伸張を目指す。あわせて、言語としての日本語の性格を理解し、ことばによる表現・理解とは何か、についての認識を深め、進んで読書する態度を習得する。
授業の進め方・方法:
・基本的に前期は現代文編週1回、後期は古典編週1回授業となる。
・自学自修の癖を確実につけるためにも、授業の前に本文を読んでおくこと。採録された文章は日本語としても優れており、声に出して読むことを勧める。なかでも、古文や漢文は、暗唱するまで読み込んでほしい。
・授業の発展として、多様なジャンルの書籍に親しみ、また、自分の考えや思いを文章に書いてみるという習慣を確実に身につけてほしい。
注意点:
・指定した教科書のページを事前に読むこと。その際には必ず辞書を使用し、ことばの意味についても理解を深めておくこと。
・評価方法は次のとおりである。
  満点を100点とし、60点以上の者を合格とする。
  中間試験40%、期末試験40%、授業態度・課題等20%を目安として評価する。
  出席状況や課題などの提出状況、受講態度などを考慮し、必要と認めた場合、再試験の実施や課題などの再提出を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代文編 小説一 「山月記」ほか

作品の概略を捉え、文体の特徴をつかまえる。語句を調べ、文意を理解する。
2週 現代文編 小説一 「山月記」ほか

作品前半の人物像を捉え、事件の経過をまとめる。主人公の抱える心の裡を理解し、内容を掘り下げる。
3週 現代文編 小説一 「山月記」ほか
作品後半の人物像を捉え、事件の経過をまとめる。主人公の抱える心の裡を理解し、内容を掘り下げる。
4週 現代文編 小説一 「山月記」ほか 作品の虚構性について考え、表現上の特色を整理する。その上で、作品の主題について理解する。
5週 現代文編 評論一 「ことばがつくる女と男」ほか 示された事例とそこから導き出された考察を理解し、著者の問いかけに自身の答えを示すことができる。
6週 現代文編 評論一 「ことばがつくる女と男」ほか テーマに対する自分の意見を持ち、対抗意見を受け入れつつ、根拠を示しながら持論の正しさを主張できる。
7週 現代文編 詩 「永訣の朝」ほか 詩の朗読により、リズムとイメージを喚起し、詩の言葉の持つ個性豊かな表現を味わう。
8週 中間試験 中間試験前までに学習した内容の理解度の確認を行う。
2ndQ
9週 現代文編 小説二「こころ」ほか 作品の時代背景、作家の生まれ・育ち・作風の特徴などについて知識を得る。
10週 現代文編 小説二「こころ」ほか 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
11週 現代文編 小説二「こころ」ほか 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
12週 現代文編 小説二「こころ」ほか 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
13週 現代文編 評論二「「である」ことと「する」こと」ほか 示された事例とそこから導き出された考察を理解し、著者の問いかけに自身の答えを示すことができる。
14週 現代文編 評論二「「である」ことと「する」こと」ほか テーマに対する自分の意見を持ち、対抗意見を受け入れつつ、根拠を示しながら持論の正しさを主張できる。
15週 答案返却・前期のまとめ 前期期末試験の解説及び前期に学んだことのまとめを行う。
16週
後期
3rdQ
1週 古文編 歌物語一 「伊勢物語」ほか 物語と和歌とが呼応しあって生み出される、余韻豊かな世界を鑑賞する。
2週 古文編 歌物語一 「伊勢物語」ほか 物語と和歌とが呼応しあって生み出される、余韻豊かな世界を鑑賞する。
3週 古文編 歌物語一 「伊勢物語」ほか 各段の比較をすることで、作品の理解を深める。
4週 古文編 物語一 「源氏物語」ほか 作品の時代背景、主人公光源氏の生涯について確認することで、「源氏物語」の世界を鑑賞する。
5週 古文編 物語一 「源氏物語」ほか 物語と和歌とが呼応しあって生み出される、余韻豊かな世界を鑑賞する。
6週 古文編 物語一 「源氏物語」ほか 作中の和歌について、グループで話し合いをしながら理解を深める。
7週 漢文編 故事・逸話「矛盾」ほか エピソードの一つ一つを理解し、そこから導き出された格言の意味を味わう。
8週 中間試験 中間試験前までに学習した内容の理解度の確認を行う。
4thQ
9週 古文編 百人一首 もっともポピュラーな和歌のそれぞれについて知識と理解を深め、かるた遊びとしての文化の魅力にも触れる。
10週 レポートの書き方⑴ 課題について他者の意見も取り入れて柔軟に考えを深め、わかりやすく主張する文章を執筆する。
11週 レポートの書き方⑵ 課題について他者の意見も取り入れて柔軟に考えを深め、わかりやすく主張する文章を執筆する。
12週 古文編 軍記物語一 「平家物語」ほか 軍記物語特有の、武士の美しさ、潔さ、文化レベルの高さについて鑑賞する。
13週 古文編 軍記物語一 「平家物語」ほか 軍記物語特有の、武士の美しさ、潔さ、文化レベルの高さについて鑑賞する。
14週 古文編 日記一 「更級日記」ほか ごく私的な著述の中に平安期の女性の喜びや苦悩を読み取る。
15週 答案返却・後期のまとめ

後期末試験の解説及び後期に学んだことのまとめを行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前5,前6,前9,前13,前14,前15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前5,前6,前13,前14,前15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前1,前2,前3,前4,前8,前9,前10,前11,前12
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前2,前3,前4,前7,前10,前11,前12,前13,前14
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前7,前10,前11,前12,前13,前14
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前1,前2,前4,前10,前11,前12,前15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前11,前12,前15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2後1
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後1
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後1
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後1
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2後2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2後2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前7,前9,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前7,前9,前15,後6
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前8,前10,後6
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前8,前10,前15,後6
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後1,後2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後1,後2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後1,後2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力7000200090
専門的能力100000010
分野横断的能力0000000