数学2A

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学2A
科目番号 2S04 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 1.田代 嘉宏・難波 完爾 編 新編 高専の数学2(森北出版株式会社)2.田代 嘉宏 編 新編 高専の数学2問題集(第2版)(森北出版株式会社)3.日本数学教育学会高専・大学部会教材研究グループ(TAMS)編集 ドリルと演習シリーズ 微分積分(電気書院)
担当教員 高橋 正郎

到達目標

1.積・商・合成関数の微分公式を利用して、標準的な問題を解くことができる。
2.指数、対数、三角関数に関する微分の標準的な問題を解くことができる。
3.分数、無理、指数、対数、三角関数の積分に関する標準的な問題を解くことができる。
4.部分積分や置換積分を用いて、標準的な問題を解くことができる。
5.数学に好奇心を持ち、授業内容に疑問を持ち、さらに、問題意識を持つ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1積、商、合成関数の微分公式を利用して、発展的な問題を解くことができる。積・商・合成関数の微分公式を利用して、標準的な問題を解くことができる。積・商・合成関数の微分公式を利用して、基礎的な問題を解くことができない。
評価項目2指数、対数、三角関数に関する微分の発展的な問題を解くことができる。指数、対数、三角関数に関する微分の標準的な問題を解くことができる。指数、対数、三角関数に関する微分の基礎的な問題を解くことができない。
評価項目3分数、無理、指数、対数、三角関数の積分に関する発展的な問題を解くことができる。分数、無理、指数、対数、三角関数の積分に関する標準的な問題を解くことができる。分数、無理、指数、対数、三角関数の積分に関する基礎的な問題を解くことができない。
評価項目4部分積分や置換積分を用いて、発展的な問題を解くことができる。部分積分や置換積分を用いて、標準的な問題を解くことができる。部分積分や置換積分を用いて、基礎的な問題を解くことができない。
評価項目5数学に好奇心を持ち,問題意識を 持って勉強に取り組んでいる。疑問を持つことができる。好奇心がなく、疑問も持てない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一年生で学習した様々な関数を基に、一変数関数の微分・積分を学ぶ。これは、自然科学、工学を理解するために必要となる重要な内容である。極限や一変数関数の微分・積分概念の理解および初等的な関数の微分・積分の計算能力を養成する。そして、微分・積分を使っ様々な問題を解決できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿った分かりやすい講義を目指す。しかし1年生で学んだことを踏まえた内容であり、また極限の概念など、より抽象的で高度な数学を学ぶことになる。イメージをつかんで内容を理解すること、学んだことを応用して問題を解決することを心掛けてほしい。
授業を実りあるものにするために、数学に興味を持って、前向きに受講することを期待する。
注意点:

計4回の定期試験の平均点を7割、授業中の試験の平均点を3割とする。
60点以上を合格とする。
再試験は必要に応じて行う。ただし、年度末の再試験は行わない。
評価方法については、1回目の授業で相談する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 場合の数、順列 場合の数、順列を理解している。
2週 組合せ、二項定理 組合わせを理解して、場合の数と二項定理の応用問題が解ける。
3週 数列 数列の意味や基本的な数列の計算ができる。
4週 数学的帰納法 数学的帰納法を用いた命題の証明ができる。
5週 無限数列の極限 いろいろな数列の極限を求めることができる(不定形の意味も理解している)。
6週 無限数列とその和 無限等比級数等の基本的な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。
7週 関数の極限値 いろいろな関数の極限を求めることができる。
8週 微分係数・導関数 微分係数の意味を理解し、求めることができる。
導関数の定義を理解している。
2ndQ
9週 導関数の計算(I) 和・差と定数倍の導関数の公式を使うことができる。
10週 接線と速度 基本的な関数の接線の方程式を求めることができる。
11週 関数の極大・極小 関数の増減表をかいて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。
12週 関数の極大・極小 及び 最大値・最小値 関数の最大値・最小値を求めることができる。
13週 いろいろな変化率 導関数を用いて、様々な変化率を求めることができる。
14週 関数の極限 いろいろな関数の極限を求めることができる。
15週 関数の連続性 中間値の定理や、微分可能性との関係を理解している。
16週 演習と発展学習 数列、極限の応用問題を解くことができる。
後期
3rdQ
1週 導関数の計算(II) 積・商の導関数の公式を使うことができる。
合成関数の導関数を求めることができる。
2週 対数関数・指数関数の導関数 三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。
3週 三角関数の導関数 三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。
4週 関数の増減と極大・極小 関数の増減表をかいて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。
関数の最大値・最小値を求めることができる。
5週 方程式・不等式への応用 関数の増減を用いて、方程式の実数解の個数や不等式の証明をすることができる。
6週 接線・法線と近似値 基本的な関数の接線の方程式を求めることができる。
7週 速度・加速度 導関数を用いて、速度や加速度を求めることができる。
8週 不定積分 不定積分の定義を理解している。
4thQ
9週 不定積分の置換積分法、部分積分法 置換積分および部分積分を用いて、不定積分を求めることができる。
10週 いろいろな関数の不定積分 数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分の計算ができる。
11週 定積分 微積分の基本定理を理解している。
定積分の基本的な計算ができる。
12週 定積分の置換積分法、部分積分法 置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。
13週 面積・体積 定積分を使って図形の面積・体積が計算できる。
14週 複素数平面 複素数平面の定義を理解し、極形式による複素数の計算ができる。
15週 ドモアブルの定理 ドモアブルの定理を用いて、方程式が解ける。
16週 演習と発展学習 微分積分の応用問題を解くことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前2
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3前3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3前5
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前6
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2前7,前14
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。2前8
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。2後1
合成関数の導関数を求めることができる。2後1
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。2後2,後3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2前11,後4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。2前12,後4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2前10,後6
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2後8
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2後9,後10
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2後11,後13,後14
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。2後15
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。2後15
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(課題)合計
総合評価割合700000300100
基礎的能力50000025075
専門的能力2000005025
分野横断的能力00000000
00000000