概要:
論理回路は、計算機や家電製品などの情報処理装置の主要部であり、情報処理装置の回路設計には必須の技術である。本授業では、論理代数を理解し、基本ゲート素子による組合せ論理回路の設計法と順序回路の動作と設計手法を修得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
スライドに沿った講義を行う。講義は、論理代数の初歩から始まり、組合せ回路および順序回路を設計できるようになることである。講義全体にわたり、基礎的な論理代数を用いるため、これを十分理解し、式を扱えるようになることが重要である。授業中の演習やレポートにより、できる限り論理式の計算を扱うが、予習または復習による自学自習の機会に自ら演習問題に取り組むことを推奨する。
関連科目:ディジタル回路設計、計算機アーキテクチャ1、計算機アーキテクチャ2、離散数学
注意点:
定期試験(80%)、レポート(20%)とし、100点法により前期および後期をそれぞれ評価する。
総合成績は,前期および後期の評価点の平均とする。
総合成績が不合格の場合は、総合成績が上限60点の再試験を実施する。この場合、再試験を100%とし、レポートは考慮しない。
評価基準:60点以上を合格とする。
授業終了時に示す課題のレポートを作成するとともに、授業内容の予習復習に努めること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 2 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 2 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 2 | |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 2 | |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 2 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 2 | |
水の状態変化が説明できる。 | 2 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 2 | |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 2 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 2 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 2 | |
同位体について説明できる。 | 2 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 2 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 2 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 2 | |
原子のイオン化について説明できる。 | 2 | |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 2 | |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 2 | |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 2 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 2 | |
イオン結合について説明できる。 | 2 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 2 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 2 | |
共有結合について説明できる。 | 2 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 2 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 2 | |
金属の性質を説明できる。 | 2 | |
原子の相対質量が説明できる。 | 2 | |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 2 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 2 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 2 | |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 2 | |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 2 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 2 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 2 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 2 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 2 | |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 2 | |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 2 | |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 2 | |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 2 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 2 | |
イオン化傾向について説明できる。 | 2 | |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 2 | |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 2 | |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 2 | |
一次電池の種類を説明できる。 | 2 | |
二次電池の種類を説明できる。 | 2 | |
電気分解反応を説明できる。 | 2 | |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 2 | |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | 前7 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | 前12,前13,前14 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 3 | 前13,前14 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 3 | 前13,前14 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 後9,後10,後11 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 3 | 後13 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 3 | 後13 |
順序回路を設計することができる。 | 3 | 後12,後13 |
情報数学・情報理論 | ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5 |