概要:
材料力学の目的を理解し、部材に引張り、ねじり、曲げがかかる場合の応力や変形の求め方および金属疲労や応力集中に関する基礎的な知識を修得して、構造物の強度に関する基礎的な問題の解決ができる能力を養う。
授業の進め方・方法:
授業は、できるだけ図を用いて視覚的に理解しやすいように努めるが、内容は平易ではないので、必ず復習を行い、わからないところはその場で解決するよう努めること。また私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。なお期限を過ぎたレポートは、受け取らない。
注意点:
定期試験(中間試験を行う場合はそれを含み、中間試験と期末試験は同じ割合で評価する):70%、 課題レポート:30%(定期試験(中間試験)を受験しなかった場合は0点)。中間試験は必要に応じ て実施する。再試験は必要に応じて行う(行わないこともある)。また再試験は1回のみとする。 評価基準:60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
材料力学の目的 |
材料力学が、安全性と経済性の両立の手段であることを理解できる。
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2週 |
引張りにおける応力とひずみ |
引張荷重に対する応力とひずみを理解し、計算することができる。
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3週 |
応力-ひずみ曲線、フックの法則 |
応力-ひずみ曲線、フックの法則について説明できる。材料力学では、弾性範囲しか扱わない理由が説明できる。
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4週 |
金属疲労、引張強さと疲れ限度 |
金属疲労の基礎的事項を説明できる。引張強さと疲れ限度の関係を説明できる。
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5週 |
引張りと圧縮の平衡条件と内力 |
部材およびその任意の部分における平衡条件の成立の理解とそれを利用して内力を求めることができる。
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6週 |
サンブナンの原理 |
サンブナンの原理と材料力学におけるその必要性について、理解できる。
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7週 |
不静定問題 |
不静定問題について説明できる。
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8週 |
せん断応力、せん断ひずみ、せん断におけるフックの法則 |
せん断変形、荷重、応力について説明できる。せん断におけるフックの法則を理解できる。
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2ndQ |
9週 |
せん断を受ける機械要素 |
せん断を受ける機械要素に生じるせん断応力を求めることができる。
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10週 |
丸棒のねじり1
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丸棒のねじりがせん断変形によるものであることを理解できる。
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11週 |
丸棒のねじり2 |
ねじり応力およびねじれ角を求めることができる。またねじり剛性について説明できる。
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12週 |
はりの曲げ1 |
はりの変形について理解できる。片持ちはりの曲げモーメントと剪断力を求めることができる。
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13週 |
はりの曲げ2 |
単純支持はりの曲げモーメントと剪断力を求めることができる。
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14週 |
はりの曲げ3 |
断面係数について理解でき、曲げ応力を求めることができる。また曲げ剛性について説明できる。
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15週 |
応力集中と安全率、許容応力 |
応力集中について説明できる。また多くの破壊事故が応力集中と疲労が重なって起こることを説明することができる。さらに強度設計における安全率と許容応力について説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図形を正しく描くことができる。 | 2 | |
図形に寸法を記入することができる。 | 2 | |
CADシステムの役割と構成を説明できる。 | 1 | |
機械設計 | 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | |
力学 | 力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 4 | |
応力-ひずみ線図を説明できる。 | 2 | 前3 |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 4 | 前2,前8,前12 |
応力とひずみを説明できる。 | 4 | 前2 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 4 | 前3 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 4 | |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 4 | |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 4 | 前7 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | 前11 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 4 | 前11 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | 前11 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 4 | 前12 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 4 | 前12,前13 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 4 | 前12,前13 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 4 | 前14 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | 前14 |
多軸応力の意味を説明できる。 | 4 | |
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。 | 4 | |