概要:
制御工学は、メカトロニクス分野において重要な学問の一つである。本講義では、古典制御理論を中心に、高精度な自動制御を実現するための技術的課題およびその解決法について学習する。
授業の進め方・方法:
主に、教科書や配布プリントなどを用いて講義を進める。また、Octaveを用いた電子計算機室でのパソコン利用による演習も行うことで、さまざまな実機へ応用するための素養を身に付ける。また、理解を深めるため、随時演習課題を課す。
関連科目:応用数学1、計測工学、制御工学2、ロボット工学、制御工学実験
注意点:
注意点:指定した教科書のページを事前に読んでおくこと。
点数配分:定期試験70%+演習課題30%で評価する。
評価基準:60点以上を合格とする。
再試:すべての演習課題を提出した学生のみ再試を行う。再試験を受けた場合、総合評価の上限を60点とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
フィードバック制御概要
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自動制御の定義と種類を説明できる。
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2週 |
ラプラス変換 |
代表的な時間関数のラプラス変換を理解できる。
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3週 |
推移定理、初期値の定理、最終値の定理 |
推移定理、初期値の定理、最終値の定理を理解できる。
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4週 |
微分方程式の解法 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。
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5週 |
伝達関数の導出 |
システムの入出力表現から伝達関数を導出できる。
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6週 |
時間応答 |
伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
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7週 |
ブロック線図 |
ブロック線図を用いたシステムの表現方法が理解できる。
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8週 |
学力到達度の確認 |
これまでの理解度を確認する。
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2ndQ |
9週 |
周波数特性(周波数伝達関数による応答特性) |
周波数伝達関数を用いて周波数特性を説明できる。
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10週 |
周波数特性(基本要素のベクトル軌跡) |
基本要素のベクトル軌跡を説明できる。
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11週 |
周波数特性(一般的な伝達関数のベクトル軌跡) |
一般的な伝達関数のベクトル軌跡を説明できる。
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12週 |
周波数特性(ボード線図) |
ボード線図の性質を理解できる。
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13週 |
周波数特性(基本要素のボード線図) |
基本要素のボード線図を説明できる。
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14週 |
周波数特性(一般的な伝達関数のボード線図) |
一般的な伝達関数とボード線図の関係を説明できる。
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15週 |
周波数特性(ボード線図による伝達関数計測) |
ボード線図から伝達関数を求める方法を説明できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
過渡特性(応答の特性値) |
過渡応答の特性値を説明できる。
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2週 |
過渡特性(一次遅れ要素) |
一次遅れ要素の過渡特性の特性値を説明できる。
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3週 |
過渡特性(二次遅れ要素) |
二次遅れ要素の過渡特性の特性値を説明できる。
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4週 |
安定判別法(特性方程式) |
特性方程式から制御系の安定・不安定を判別する方法を説明できる。
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5週 |
安定判別法(特性方程式) |
極と応答の関係を説明できる。
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6週 |
安定判別法(ラウスーフルビッツ安定判別法) |
ラウスーフルビッツ安定判別法により安定な範囲を求める方法を説明できる。
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7週 |
安定判別法(ナイキスト安定判別法) |
ナイキスト安定判別法により安定な範囲を求める方法を説明できる。
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8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験を実施し、これまでの理解度を確認する。
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4thQ |
9週 |
定常特性と内部モデル原理 |
定常特性と内部モデル原理を説明できる。
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10週 |
定常偏差の計算 |
システムの定常偏差を計算できる。
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11週 |
PID制御系設計法(PID制御の特徴) |
PID制御系の構成を説明できる。
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12週 |
PID制御系設計法(限界感度法、一次遅れ+むだ時間系近似法) |
限界感度法および一次遅れ+むだ時間系近似法を説明できる。
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13週 |
PID制御系設計法(部分的モデルマッチング法) |
部分的モデルマッチング法を説明できる。
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14週 |
PID制御系設計法(根軌跡法) |
根軌跡法を説明できる。
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15週 |
PID制御系設計法(根軌跡法) |
与えられたシステムの根軌跡を描くことができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 自動制御の定義と種類を説明できる。 | 3 | 前1 |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 3 | 前1 |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 3 | 前2,前3,前4 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
伝達関数を説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7 |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | 前5,前6,前7,後11,後12,後13,後14,後15 |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後11,後12,後13,後14,後15 |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後11,後12,後13,後14,後15 |
電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 3 | 前5,前6 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 3 | 前7 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 3 | 後9,後10 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後7 |