工業力学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工業力学
科目番号 4S11 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 : 末岡淳男,綾部 隆共著 「機械力学」 (森北出版)。教材プリント、演習用プリント。教材プリントのダウンロード先 http://www.cc.kurume-nct.ac.jp/̃ayabe/campus/dynamics.zip
担当教員 綾部 隆

到達目標

1.つりあい方程式や運動方程式を正しく立てることができる。
2.運動量と力積の関係、角運動量と角力積の関係を正しく適用することができる。
3.仕事、動力、エネルギを理解し、仕事の原理、エネルギ保存則を正しく適用することができる。
4.振動の基礎を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1つりあい方程式や運動方程式を的確に立てることができる。 つりあい方程式や運動方程式を立てることができる。 つりあい方程式や運動方程式を立てることができない。
評価項目2運動量と力積の関係、角運動量と角力積の関係を的確に適用することができる。運動量と力積の関係、角運動量と角力積の関係を適用することができる。運動量と力積の関係、角運動量と角力積の関係を適用できない。
評価項目3仕事、動力、エネルギを理解し、仕事の原理、エネルギ保存則を的確に適用することができる。仕事、動力、エネルギを理解し、仕事の原理、エネルギ保存則を適用することができる。仕事、動力、エネルギを理解し、仕事の原理、エネルギ保存則を正しく適用できない。
評価項目4振動の基礎を十分理解できる。振動の基礎を理解できる。振動の基礎を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理で学んだ力学を基礎として、つりあい方程式や運動方程式を正しく立てる能力、運動量と力積の関係・角運動量と角力積の関係・仕事とエネルギーの関係を適切に適用する能力を身につけさせる。
授業の進め方・方法:
今年度から通年から前期のみに変更された。したがって、内容を最低限に絞り、授業の進行を効率化するためにPower Pointやpdfファイル(学生に教材ファイル配布)による授業を行う。
剛体については固定軸まわりの回転運動、剛体の平面運動に限定する。1自由度減衰振動は計測工学や電気回路でも扱うのでここでは取り上げない。
注意点:
中間試験、定期試験の点数が60点に満たないとき、原則として中間試験、定期試験それぞれに対して再試を実施する。再試の点数は60点を超えていても60点として評価する。
中間試験(あるいはその再試)と定期試験(あるいはその再試)の平均が60点以上のとき、合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力の取り扱いに関する注意事項、重心、力のモーメント、
力の取り扱いに関する注意事項、力のモーメントを理解できる。
2週 力学等価原理、
力のつりあい、力のモーメントのつりあい
力学的等価原理を理解できる。
力や力のモーメントのつりあい条件を理解できる。
3週 つりあい方程式の立て方Ⅰ、内力と外力 力のつりあい方程式、作用・反作用の法則、内力と外力を理解できる。
4週 つりあい方程式の立て方Ⅱ
支点と反力、摩擦力、張力、復元力
つりあい方程式の立て方を理解できる。
様々な力の作用方向を理解できる。
5週 力のモーメントの軸性ベクトル表示、外積表示、3次元物体の力のつりあい モーメントの軸性ベクトル表示、外積表示を理解できる。
6週 速度、加速度、運動方程式 速度、加速度、運動方程式およびこれらの成分表示を理解できる。
7週 中間試験 上記項目の基本的な問題を解くことができる。
8週 角速度、角加速度、固定軸まわりの回転運動方程式、慣性モーメント 角速度、角加速度を理解し、固定軸まわりの回転運動方程式を立てることができる。
2ndQ
9週 剛体の平面運動 剛体の重心の運動方程式と重心まわりの回転運動方程式を理解できる。
10週 剛体の平面運動の運動方程式 剛体の運動方程式、任意の点まわりの回転運動方程式を立てることができる。
11週 座標系と慣性力の関係、遠心力、コリオリ力 座標系と慣性力の関係、遠心力、コリオリ力を理解できる。
12週 角運動量と角力積の関係、角運動量保存則、衝突 角運動量と角力積の関係、角運動量保存則を理解し、基本的な問題を解くことができる。
13週 仕事、動力、力学的エネルギー、エネルギー保存則 仕事、動力、力学的エネルギー、エネルギー保存則を理解できる。
14週 振動系の運動方程式 1~2自由度系の運動方程式を立てることができる。
15週 自由振動と強制振動、1自由度系の固有振動数 自由振動での固有振動数と強制振動での共振を説明できる。1自由度系の固有振動数を求めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前1
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前3,前4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前2,前4,前5
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前2,前5
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前2,前3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3前9,前10
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3前6
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3前6
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3前3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3前6
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3前4,前6
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3前8,前10
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3前11
仕事の意味を理解し、計算できる。3前13,後8
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3前13,後8
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前13,後9,後10
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前13,後9,後10
動力の意味を理解し、計算できる。3前13,後8
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3前4,前5
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3前12,後1
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4前9,前10
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4前11
振動の種類および調和振動を説明できる。3前15,後14
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前14,前15,後14
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前14,前15,後14
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前14,前15,後15
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前14,前15
計測制御国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。3前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000