概要:
メカトロ系エンジニアが経験する数学モデル導出に関する実務上の問題点と課題を理解し、適切に対応する能力を養う。
授業の進め方・方法:
メカトロ系の制御系設計に必要な運動方程式導出およびそのパラメータ計測方法を講義し、制御工学I,IIで用いるDDモータおよび振子を用いた実験を行い、理解を深める。
回路製作は1セット/2人の実験装置を用いる。
また、各パラメータの計測結果は整理して提出させ、簡単な口頭試問を行う。
注意点:
評価は、期末試験70%、レポート30%として100点満点に換算し、60点以上を合格とする。
期末試験は100点満点とし、合格とならなかった者に対して再試験を行う。ただし、再試験を行った者の評価は60点を最大とする。
レポートは、毎授業ごとに時間内提出:3点,次回までの提出:2点,次々回以降:1点とし、回数×3点を満点とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
SI単位とその主な計測方法、SI接頭語 測定精度と誤差、有効数字 |
測定の定義と種類を説明できる。 国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 仕事の意味を理解し、計算できる。 動力の意味を理解し、計算できる。 長さ、角度、形状、力、圧力、流量、粘度、温度、湿度、時間、回転数などの計測方法と計測機器を説明できる。
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2週 |
計測標準とトレーサビリティー
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測定の定義と種類を説明できる。
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3週 |
運動方程式(直線運動の微分方程式) |
力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解できる。 速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。 加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
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4週 |
運動方程式(回転運動の微分方程式とアナロジー) |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
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5週 |
運動方程式(電気回路の微分方程式とアナロジー) |
電気回路を微分方程式で表すことができる。
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6週 |
線形化 |
非線形関数を線形化できる。
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7週 |
振子の特性計測(運動方程式) |
振子の自由振動の運動方程式を導出できる。
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8週 |
振子の特性計測(周期,対数減衰率とパラメータの関係) |
振子の自由振動の運動方程式から周期,対数減衰率とパラメータの関係を導出できる。
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2ndQ |
9週 |
振子の特性計測(慣性モーメントの計測) 直接測定と間接測定 |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさ、合成誤差を説明できる。 平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 実際の振子のパラメータを計測できる。
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10週 |
振子の特性計測(線形摩擦トルク係数の計測) アナログ計測とディジタル計測 |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 実際の振子のパラメータを計測できる。
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11週 |
DDモータの特性計測(運動方程式) |
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
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12週 |
DDモータの特性計測(トルク-入力電圧特性) |
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
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13週 |
DDモータの特性計測(線形摩擦トルク係数) |
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
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14週 |
DDモータの特性計測(慣性モーメント) |
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
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15週 |
DDモータの特性計測(電気的時定数計測) |
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。 | 1 | |
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。 | 2 | |
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。 | 2 | |
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。 | 1 | |
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。 | 2 | |
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。 | 2 | |
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。 | 1 | |
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。 | 1 | |
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。 | 1 | |
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。 | 2 | |
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。 | 1 | |
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。 | 2 | |
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。 | 2 | |
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。 | 2 | |
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。 | 1 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | 前3 |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前3 |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 3 | 前3 |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 3 | 前3 |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | 前3 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前3 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前4,前11 |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前7,前11 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 3 | 前9 |
計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 3 | 前1 |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 3 | 前1,前2,前14 |
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 3 | 前1 |
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 4 | 前1 |
電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 2 | 前5 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 2 | 前5 |
計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 3 | 前9 |
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。 | 3 | 前1,前10,前12,前13,前14,前15 |
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 3 | 前1 |
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。 | 3 | 前2 |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 3 | 前10 |