情報工学実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報工学実験
科目番号 4S17 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 プリント教材
担当教員 熊丸 憲男,中野 明

到達目標

1.実験により、これまで学習したことの理解を深めることができる。
2.得られた結果を分析、把握、考察する能力を身に付けることができる。
3.簡単な組合せ論理回路と順序回路を設計できる。
4.ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験により、これまで学習したことの理解を適切に深めることができる。実験により、これまで学習したことの理解を深めることができる。実験により、これまで学習したことの理解を深めることができない。
評価項目2得られた結果を的確に分析、把握、考察する能力を身に付けることができる。得られた結果を分析、把握、考察する能力を身に付けることができる。得られた結果を分析、把握、考察する能力を身に付けることができない。
評価項目3簡単な組合せ論理回路と順序回路を的確に設計できる。簡単な組合せ論理回路と順序回路を設計できる。簡単な組合せ論理回路と順序回路を設計できない。
評価項目4ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに的確に変換して実行できる。ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
情報工学に関する基本的な知識や技術を、実験実習や机上での演習を通じて、体験的に修得することを目的とする。情報工学に関するソフトウェアとハードウェアの分野に分かれて、実験を行い実践的能力を身につける。
授業の進め方・方法:
実験は、2班に分かれてソフトウェア系テーマ(2から8)とハードウェア系テーマ(9から15)とを輪番で行う。
注意点:
実験レポートにより100点満点で評価する。
未提出のままのレポートがあった場合には、最終評価を0点とする。
評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報工学実験ガイダンス
2週 データ処理プログラミング1(単純ソート、単純選択法) 単純ソート、単純選択法をJava言語で実装できる。
3週 データ処理プログラミング2(クイックソート) クイックソードをJava言語で実装できる。
4週 描画プログラミング演習(Graphicsクラスによる線・文字の描画) 描画処理の仕組みを理解し、仕様に合わせた実装ができる。
5週 タブレット用アプリ開発演習1(Androidoプログラミング、クロス開発) Androidアプリ開発の環境を理解し、基本的な操作ができる。
6週 GUIプログラミング演習(Componentクラスとイベント処理) イベント処理の仕組みを理解し、仕様に合わせた実装ができる。
7週 タブレット用アプリ開発演習2(画像描画、イベント処理、クロス開発) 描画ならびにイベント処理を用いたAndroidアプリの実装ができる。
8週 迷路探索アルゴリズム(データ構造とアルゴリズム、ポリモーフィズム) スタックと探索アルゴリズムを理解し、仕様に合わせた実装ができる。
2ndQ
9週 計算機作成の説明 計算機作成の流れを理解する。
10週 計算機の設計(Verilog HDL) Verilog HDLによる設計ができる。
11週 計算機の設計1(デコーダ) デコーダの仕組みを理解し、設計できる。
12週 計算機の設計2(発振回路) 発信回路の仕組みを理解し、設計できる。
13週 計算機の設計3(メモリ回路) メモリ回路の仕組みを理解し、設計できる。
14週 計算機の設計4(演算回路) 演算回路の仕組みを理解し、設計できる。
15週 計算機の設計5(プログラミング) プログラミングを行い計算機の動作確認ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前15
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前15
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前15
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4前8
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8
変数の概念を説明できる。4前8
データ型の概念を説明できる。4前8
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4前8
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4前8
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4前8
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前8
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4前8
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。4前8
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4前8
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4前8
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4前8
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4前8
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4前8
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4前8
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4前8
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。4前8
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。4前8
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4前8
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4前8
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。4前8
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。4前8
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。4前8
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。4前8
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4前8
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。4前8
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。4前8
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。2前15
論理回路の動作について実験結果を考察できる。2前15
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4前8
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前8
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4前8
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4前8
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4前8
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4前15
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4前15
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4前15
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4前8
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4前8
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4前8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000