電子情報実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子情報実験
科目番号 4S19 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 初回のガイダンスで実験テキスト(プリント)を配布する。参考図書については、プリントの各実験項目に記載している。
担当教員 熊丸 憲男,堺 研一郎

到達目標

1.各項目の実験原理を説明できる。
2.実験で扱う各種半導体素子や電子回路の動作を説明できる。
3.各種測定器の扱い方を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各項目の実験原理を説明できる.各項目の実験原理を理解できる.各項目の実験原理を理解できない.
評価項目2実験で扱う各種半導体素子や電子回路の動作を説明できる.実験で扱う各種半導体素子や電子回路の動作を理解できる.実験で扱う各種半導体素子や電子回路の動作を理解できない.
評価項目3各種測定器の扱い方を説明できる.各種測定器の扱い方を理解できる.各種測定器の扱い方を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-3 説明 閉じる
JABEE F-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子回路・論理回路・電子計算機など、特に情報工学と関係が深い科目で扱われている項目から選んで基礎的な実験を行い、講義で学習した知識の理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
15項目の内容を11テーマに分けて実験を行う。実験はクラス全員を11班に分け、各テーマについての輪番で実験する。各テーマに必要な機材はあらかじめ準備されているが、実験装置、測定機器の接続は各自で行う。実験終了後にレポートを提出する。テーマ4と5は、2項目分を1つのレポートにまとめる。レポートは、次の実験日の実験開始時を締め切りとし、最終回の提出のみ、実験より1週間後の17:00とする。提出されたレポートは、提出した実験日の次の実験終了後に添削を行うので、実験終了後に必ず添削を受けてから帰ること。
注意点:
(1)点数配分:すべてのレポートを100点法で採点し、その平均点を最終的な評価とする。
なお、配布するレポートの表紙に書かれている採点基準で採点を行うが、1項目以上が0点だった場合、
そのレポートの最終的な評価を0点とする。また、事前提出、実験後の提出に遅れたレポートの評価は、
本来の評価に0.6を掛けたものとする。
(2)評価基準:平均点が60点以上を合格とする。
(3)再試は行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 トランジスタの静特性 トランジスタの静特性を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
2週 電界効果トランジスタの静特性 電界効果トランジスタの静特性を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
3週 トランジスタのスイッチング特性 トランジスタのスイッチング特性を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
4週 TTL ICの入出力特性 TTL ICの入出力特性を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
5週 TTL ICのスイッチング特性 TTL ICのスイッチング特性を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
6週 マルチバイブレータの設計 マルチバイブレータの設計を行うことができる。
7週 マルチバイブレータの製作 設計にあわせてマルチバイブレータの製作ができる。
8週 LCフィルタ LCフィルタの仕組みを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
4thQ
9週 アクティブフィルタ アクティブフィルタの仕組みを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
10週 光半導体素子 光半導体素子の動さを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
11週 D/A変換器の実験 D/A変換器の仕組みを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
12週 A/D変換器の実験 A/D変換器の仕組みを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
13週 論理回路の実験 論理回路の動さを理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
14週 8ビットマイクロコンピュータの命令 8ビットマイクロコンピュータの命令を理解し、座学で学んだ知識を再確認できる。
15週 8ビットマイクロコンピュータのプログラミング 8ビットマイクロコンピュータのプログラムを組むことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。1
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
変数の概念を説明できる。4
データ型の概念を説明できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。4
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。4
主要な計算モデルを説明できる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。4
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。4
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。4
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。4
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。4
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。4
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。4
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。4
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4
論理式の簡単化の概念を説明できる。4
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4
組合せ論理回路を設計することができる。4
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。4
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。4
与えられた順序回路の機能を説明することができる。4
順序回路を設計することができる。4
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。3
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3
共振について、実験結果を考察できる。3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3後4,後5,後6,後7,後11,後12,後13
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000