数値計算法Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 数値計算法Ⅰ
科目番号 4S21 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 数値計算用クラスライブラリ、サンプルプログラム、教材pdfファイル: download:http://www.cc.kurume-nct.ac.jp/̃ayabe/campus/matrix.zip
担当教員 綾部 隆

到達目標

1.C言語やC++の基礎を理解できる。
2.数値計算(実数計算)での注意点を理解できる。
3.数値計算ライブラリを適切に使うことができる。
4.数値計算アルゴリズムの基礎を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1C言語やC++の基礎を十分理解できる。 C言語やC++の基礎を理解できる。 C言語やC++の基礎を理解できない。
評価項目2数値計算(実数計算)での注意点を十分理解できる。 数値計算(実数計算)での注意点を理解できる。 数値計算(実数計算)での注意点を理解できない。
評価項目3数値計算ライブラリを適切に使うことができる。数値計算ライブラリを使うことができる。数値計算ライブラリを使うことができない。
評価項目4数値計算アルゴリズムの基礎を十分に理解できる。数値計算アルゴリズムの基礎を理解できる。数値計算アルゴリズムの基礎を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実数計算を行うにあたっての注意点,数値計算アルゴリズムの基礎を理解させ,これらに基づいてプログラムを作成する能力,工学問題に適用する基礎能力を身につけさせる
授業の進め方・方法:
プログラム言語としてC++を使う。C言語/C++での数値計算上の注意点を述べた後、準備したベクトル、行列演算用のクラスライブラリの使い方をマスターしてもらう。このライブラリを使って数値計算プログラムの作成演習を行う。
関連科目:プログラミングⅠ、Ⅱ、Ⅲ
注意点:
中間試験、定期試験の点数が60点に満たないとき、原則として中間試験、定期試験それぞれに対して再試を実施する。再試の点数は60点を超えていても60点として評価する。
中間試験(あるいはその再試)と定期試験(あるいはその再試)の平均が60点以上のとき、合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 VC++および Code::Blocks+MinGW gcc の使い方 VC++および Code::Blocks+MinGW gcc を使うことができる.
2週 C言語の復習とC++の入門Ⅰ(データの入出力) C言語とC++の入出力を理解できる
3週 実数のデータ表現、丸め誤差、打ち切り誤差、桁落ち 実数のデータ表現、丸め誤差、打ち切り誤差、桁落ちを理解できる
4週 実数計算を行うにあたっての注意点 実数計算を行うにあたっての注意点を理解できる
5週 C言語の復習とC++の入門Ⅰ(ポインタと配列) ポインタと配列を理解できる
6週 C言語の復習とC++の入門Ⅱ(1次元配列による2次元配列の実装) 1次元配列による2次元配列の実装を理解できる
7週 C++の入門Ⅲ(クラスとオブジェクト) クラスとオブジェクトを理解できる
8週 C++の入門Ⅳ(関数,演算子のオーバーロード) 関数,演算子のオーバーロードを理解できる
4thQ
9週 C++で作成した数値計算用クラスライブラリの解説 C++で作成した数値計算用クラスライブラリを使うことができる
10週 数値計算用クラスライブラリを用いた演習Ⅰ C++で作成した数値計算用クラスライブラリを使うことができる
11週 数値計算用クラスライブラリを用いた演習Ⅱ C++で作成した数値計算用クラスライブラリを使うことができる
12週 2分法による代数方程式の求解 2分法による代数方程式の求解を理解してプログラムを作成できる
13週 ニュートン法による代数方程式の求解 ニュートン法による代数方程式の求解を理解してプログラムを作成できる
14週 連立1次代数方程の解法(ガウス消去法、pivot選択、行列式) ガウス消去法、pivot選択を理解して数値計算用ライブラリを利用したプログラムを作成できる
15週 連立1次代数方程の解法(逆行列の計算、LU分解法) 数値計算用ライブラリを利用して逆行列を計算できる.LU分解法について理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3後2,後8
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3後7,後8
変数の概念を説明できる。3後7,後8
データ型の概念を説明できる。3後2,後5,後7
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3後2
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3後2
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3後1,後3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3後1,後3
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3後1
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。2後3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3後3,後14
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4後3,後4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4後3,後4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。3後12,後13,後14,後15
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4後1,後2,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000