計測工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 計測工学
科目番号 4S37 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 パソコン、ダイレクトドライブモータ、振子、回路部品(それぞれ1セット/2人)。テキスト(プリント配布)
担当教員 千田 陽介

到達目標

1.計測に関する基礎的用語を理解できる。
2.メカトロ系の数学モデルを導出することができる。
3.数学モデルしのパラメータを計測することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測に関する基礎的用語を理解し、表現できる。計測に関する基礎的用語を理解できる。計測に関する基礎的用語を理解できない。
評価項目2メカトロ系の数学モデルを導出できる。メカトロ系の数学モデルを理解できる。メカトロ系の数学モデルを理解できない。
評価項目3メカトロ系の数学モデルをパラメータを計測できる。メカトロ系の数学モデルをパラメータ計測方法を理解できる。メカトロ系の数学モデルをパラメータ計測方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
メカトロ系エンジニアが経験する数学モデル導出に関する実務上の問題点と課題を理解し、適切に対応する能力を養う。
授業の進め方・方法:
メカトロ系の制御系設計に必要な運動方程式導出およびそのパラメータ計測方法を講義し、制御工学I,IIで用いるDDモータおよび振子を用いた実験を行い、理解を深める。
回路製作は1セット/2人の実験装置を用いる。
また、各パラメータの計測結果は整理して提出させ、簡単な口頭試問を行う。
注意点:
評価は、期末試験70%、レポート30%として100点満点に換算し、60点以上を合格とする。
期末試験は100点満点とし、合格とならなかった者に対して再試験を行う。ただし、再試験を行った者の評価は60点を最大とする。
レポートは、毎授業ごとに時間内提出:3点,次回までの提出:2点,次々回以降:1点とし、回数×3点を満点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 SI単位とその主な計測方法、SI接頭語
測定精度と誤差、有効数字
測定の定義と種類を説明できる。
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。
仕事の意味を理解し、計算できる。
動力の意味を理解し、計算できる。
長さ、角度、形状、力、圧力、流量、粘度、温度、湿度、時間、回転数などの計測方法と計測機器を説明できる。
2週 計測標準とトレーサビリティー
測定の定義と種類を説明できる。
3週 運動方程式(直線運動の微分方程式) 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解できる。
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
4週 運動方程式(回転運動の微分方程式とアナロジー) 力のモーメントの意味を理解し、計算できる。
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
5週 運動方程式(電気回路の微分方程式とアナロジー) 電気回路を微分方程式で表すことができる。
6週 線形化 非線形関数を線形化できる。
7週 振子の特性計測(運動方程式) 振子の自由振動の運動方程式を導出できる。
8週 振子の特性計測(周期,対数減衰率とパラメータの関係) 振子の自由振動の運動方程式から周期,対数減衰率とパラメータの関係を導出できる。
2ndQ
9週 振子の特性計測(慣性モーメントの計測)
直接測定と間接測定
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさ、合成誤差を説明できる。
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。
実際の振子のパラメータを計測できる。
10週 振子の特性計測(線形摩擦トルク係数の計測)
アナログ計測とディジタル計測
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
実際の振子のパラメータを計測できる。
11週 DDモータの特性計測(運動方程式) モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
12週 DDモータの特性計測(トルク-入力電圧特性) モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
13週
DDモータの特性計測(線形摩擦トルク係数)
モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
14週 DDモータの特性計測(慣性モーメント) モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
15週 DDモータの特性計測(電気的時定数計測) モータの回転運動の運動方程式からパラメータとの関係を導出できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3前3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3前3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3前3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3前3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3前4,前11
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3前7,前11
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3前9
計測制御計測の定義と種類を説明できる。3前1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。3前1,前2,前14
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。3前1
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1
電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2前5
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2前5
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3前9
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3前1,前10,前12,前13,前14,前15
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前1
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3前2
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000