到達目標
1.機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができる。
2.機械の構造・工具・加工法について理解できる。
3.各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できる。
4.制御の出発点となる機械系の運動方程式を立てることができる.
5.振動の基礎を理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができる。 | 機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることが概ねできる。 | 機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができない。 |
評価項目2 | 機械の構造・工具・加工法について理解できる。 | 機械の構造・工具・加工法について概ね理解できる。 | 機械の構造・工具・加工法について理解できない。 |
評価項目3 | 各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できる。 | 各種機器の取り扱いや現象の理解に概ね応用できる。 | 各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できない。 |
評価項目4 | 機械系の運動方程式を立てることができる。 | 機械系の運動方程式を概ね立てることができる。 | 機械系の運動方程式を立てることができない。 |
評価項目5 | 振動の基礎を理解し,振動現象の理解に応用できる. | 振動の基礎を概ね理解し,振動現象の理解にある程度応用できる。 | 振動の基礎を理解できない.振動現象の理解に応用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンピュータで機械を制御する技術者にとっても必要である機械工学の基礎的な知識を習得することを目的とする。前期は、機械加工と材料力学について、後期は機械の制御のための出発点となる運動方程式の立て方,振動の基礎について学習する。これらを通して、材料の特性、機械・工具及び各加工法、および機械系の運動方程式の立て方や振動に関する基礎知識を体系的に学習し、ものづくりの基盤となる機械工学の概要を修得する。
授業の進め方・方法:
前期は教科書・配布プリントに基づいて授業を進める。また現物を回覧し、理解させることがある。さらに課題レポートにまとめて提出させることがある。機械の諸現象を理解し、実務に活用できる機械工学を学習する貴重な機会であることに留意し、熱心に学習すること。また私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。後期は電子教材とノート講義で行う。授業態度が悪い時の扱いは前期と同じである。
注意点:
[前期] 定期試験(中間試験を行う場合は中間試験を含む)の結果で評価する。中間試験は必要に応じて実施し、実施した場合は、中間試験と期末試験は同等の割合で評価する。また、課題レポートを提出させた場合は、定期試験(中間試験を行う場合は中間試験を含む)70%、レポート30%で評価する。 60点に満たない場合再試験は1回のみとし、その際の成績は60点を上限とする。
[後期] 中間試験と定期試験の平均で評価する。平均点が60点に満たない時は,原則として中間試験と定期試験の範囲で再試を行う。再試の成績は60点を超えても60点とする。
評価基準:「前期」と「後期」の成績の平均で行い、60点以上を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
機械加工の概要 |
機械とは何か、機械の歴史、機械工作法の分類について概要を説明できる。
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2週 |
鋳造 |
鋳造の概念と各種鋳造法について概要を説明できる。
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3週 |
鍛造・圧延 |
鍛造および圧延の概念と各種鍛造・圧延法の概要を説明できる。
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4週 |
プレス加工 |
各種プレス加工の概要と使い分けについて概要を説明できる。
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5週 |
溶接・熱処理 |
溶接の概念と各種溶接法および各種熱処理法の概要を説明できる。
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6週 |
切削加工 |
切削加工の概念と各種切削加工法の概要を説明できる。
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7週 |
研削加工・精密加工 |
研削加工の概念と各種研削加工法および各種精密加工法の概要を説明できる。
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8週 |
以上の復習 |
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2ndQ |
9週 |
材料力学の目的と材料の機械的性質 |
材料力学の目的と材料の機械的性質について説明できる。
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10週 |
静的強さと疲れ強さ |
静的強さと疲れ強さについて説明できる。
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11週 |
引張と圧縮 |
引張と圧縮の荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
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12週 |
せん断 |
せん断の荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
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13週 |
丸棒のねじり |
丸棒のねじりの荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
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14週 |
はりの曲げ |
はりの曲げの荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
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15週 |
座屈と応力集中 |
座屈と応力集中について説明できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
力と力のモーメントの取り扱いに関する注意事項 |
力と力のモーメントの取り扱いに関する注意事項を理解できる。
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2週 |
力のモーメントの軸性ベクトル表示、外積表示 |
力のモーメントの軸性ベクトル表示、外積表示について理解できる
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3週 |
作用・反作用の法則、内力と外力、物体に作用する各種の力 |
作用・反作用の法則、内力と外力、物体に作用する各種の力を理解できる。
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4週 |
重心、速度、加速度、運動方程式 |
重心、速度、加速度、および運動方程式について理解できる。
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5週 |
角速度、角加速度、固定軸まわりの回転運動方程式、慣性モーメント |
角速度、角加速度、固定軸まわりの回転運動方程式、慣性モーメントを理解できる。
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6週 |
剛体の平面運動の運動方程式Ⅰ |
剛体の平面運動の運動方程式の立て方を理解できる。
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7週 |
剛体の平面運動の運動方程式Ⅱ |
剛体の平面運動の運動方程式に関する例題演習
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8週 |
角運動量と角力積の関係、角運動量保存則、衝突 |
角運動量と角力積の関係、角運動量保存則を理解し、基本的な問題を解くことができる。
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4thQ |
9週 |
仕事、動力、力学的エネルギー、エネルギー保存則 |
仕事、動力、力学的エネルギー、エネルギー保存則を理解できる。
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10週 |
一般化座標、仮想仕事の原理、一般化力
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一般化座標、仮想仕事の原理、一般化力について理解できる。
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11週 |
ラグランジュの方法を用いた運動方程式の導出 |
ラグランジュの方法を用いて運動方程式を立てることができる。
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12週 |
非慣性系と慣性力の関係、遠心力、コリオリ力 |
非慣性系と慣性力の関係、遠心力、コリオリ力を理解できる。
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13週 |
振動系の運動方程式 |
振動系の運動方程式を立てることができる。
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14週 |
1自由度系の自由振動と強制振動、危険速度 |
固有振動数、共振、危険速度を理解できる。
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15週 |
2自由度系の固有振動数と固有モード |
2自由度系の固有振動数と固有モードについて理解できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 3 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 85 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 85 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |