到達目標
1.自分自身のものの見方・感じ方・考え方などが、周囲の環境・社会・文化に影響されていることを認識する。
2.異文化の人々と自分たちとの「違い」だけでなく「共通点」についても理解し、違いを生む要因について考察できる。
3.自分の知識や考えを明確な文章にまとめることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 文化とはどういうものかを自分の言葉で説明できる | 「文化」とはどういうものかを例を挙げながら自分の言葉で説明できる | 「文化」のとらえ方が授業を受ける前とどう変わったかを説明できる | 「文化」とはどういうものかについての理解が授業を受ける前と変わらない |
評価項目2 世界のいくつかの文化の特徴を説明できる | 世界のいくつかの文化について特徴を述べることができる | 世界のいくつかの文化について資料を参照しながら解説できる | 世界のいくつかの文化について、資料を参照しても要点が説明できない |
評価項目3 自分が持っている文化の特徴を理解する | 自分自身の人格形成において周囲の文化から影響を受けた点を解説できる | 自分と異なる環境で生きてきた人と自分自身を比較し、相違点と共通点を考察することができる | 文化の違いを超えた人類の共通点を挙げることができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
文化とはどういうものであるかを考えながら、私たち一人一人のものの見方、考え方、他者とのかかわり方などが、生活環境や周囲の人々にどのように影響されているかを考察する。それによって、自分自身の人格形成過程を客観的に見直すとともに、自分とは違った環境で生きてきた人を理解できる素養を身につける。
授業の進め方・方法:
・授業では毎回テーマに沿った資料を配布し、それを参考にしながら進める。
・講義では資料の解説のほか補足説明もするので、各自で講義内容をノートに記録すること。試験時には配布資料と自筆ノートを持込み可とする。
・受講生の理解状況を確認するために、毎回最後にその日の授業内容に関連した質問を出し、それに対する各自の回答を提出してもらう。各提出文は内容に応じて2点満点で採点し、課題点とする。
注意点:
点数配分:定期試験 70%、授業毎の提出物 30%
評価基準:60点以上を合格とする。
再試:再試験は実施しない。(5点前後の補充レポートを課す場合がある。)
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
「文化」とは何か |
「文化」について自身が抱いてきたイメージを確認する
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2週 |
「文化人類学」は何を研究するか |
「文化人類学」の歴史・研究対象・調査方法を知る
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3週 |
知覚と文化 |
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚などが生活環境に影響されていることを理解する
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4週 |
言語と文化 |
言語は物事を分類する手段であることを認識する
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5週 |
文化とコミュニケーション |
コミュニケーションが言葉以外の要素に左右されることを認識する
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6週 |
時間の概念: ヌアー族の時間認識①1年周期の時間 |
時計を持たない民族が、1日、1年という時間をどのようにとらえているかを知る
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7週 |
時間の概念: ヌアー族の時間認識②過去の出来事 |
時計やカレンダーを持たない民族が、過去の出来事をどのように記憶し共有しているかを知る
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8週 |
これまでのまとめと論述方法についての注意 |
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2ndQ |
9週 |
狩猟採集民の生活 |
農耕を行わず狩猟採集生活する人々の働き方・自然との関係を知る
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10週 |
メラネシアのクラ交易: 物にはどんな価値があるか |
私たちが物を交換する目的や物に価値を見出す理由について考察する
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11週 |
「汚れ」の概念 |
私たちはどのようなものを「汚れ」と感じるのかについての学説を知る
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12週 |
「死」のとらえ方 |
「死」という概念の曖昧さを認識する
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13週 |
アザンデ人の妖術信仰 |
アザンデ人の妖術信仰が果たす社会的機能についての学説を知る
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14週 |
外国人が見た日本人の特性 |
第2次世界大戦末期の日本文化をアメリカの文化人類学者が分析した学説を知る
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15週 |
社会の秩序と文化 |
社会の秩序を保つために文化が果たしている機能について考察する
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 1 | |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 1 | |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 2 | |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 2 | |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 2 | |
公民 | 諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 1 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 1 | |
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 1 | |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 1 | |
評価割合
| 試験 | 提出文 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |