概要:
技術に関する哲学的考察は、工学や技術を学ぶうえで不可欠である。技術に関する哲学的考察の歴史について概説し、技術哲学についてある程度の定義付けを行ったうえで、各専門分野の工学または技術に関する有識者から体験に基づいて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。結びに、受講者は、技術に関して独自に哲学的考察を行い、それを社会が抱える諸問題の解決のために利用することを構想する。
授業の進め方・方法:
・授業は、講義、講義に関する質疑、まとめ(口頭発表、討議、レポート)の順に進め、最後に総まとめ(レポート)を行う。
・第5週以降は、各専門分野の工学または技術に関する有識者から体験に基づいて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。お話の後に質疑の時間を設ける。積極的な質疑を期待する。
・受講者は、グループ(2〜5名程度)に分かれ、平常まとめについて、口頭発表と討議を行う。
注意点:
点数配分:口頭発表20%、平常まとめレポート60%、総まとめレポート20%
再試験:行う。
評価基準:60点以上を合格とする。
備考:授業中の質疑は口頭発表に加点する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
本授業の目的と概要、評価方法等を理解できる。
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2週 |
村田純一『技術の哲学』の序章の内容を手がかりにして技術に関する哲学的考察と工学や技術との連関について説明する。 |
技術に関する哲学的考察が、工学や技術を学ぶうえで不可欠であることを理解する。
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3週 |
技術に関する哲学的考察の歴史について概説し、技術哲学の定義について説明する。 |
技術に関する哲学的考察の歴史について理解し、自分なりに技術哲学の定義を行うことができる。
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4週 |
第2、3週のまとめ:受講者は、技術に関する哲学的考察と工学や技術との連関及び技術哲学の定義についてレポートを書く。 |
技術に関する哲学的考察が、工学や技術を学ぶうえで不可欠であること、技術に関する哲学的考察の歴史、自分なりの技術哲学の定義などについて文字表現ができる。
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5週 |
機械系工学または技術に関する有識者から体験に基いて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。 |
機械系分野の技術哲学上の背景や課題について理解できる。
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6週 |
第5週のまとめ:第5週の内容及び自己の考察について、グループ討議のうえ、レポートを書く。 |
機械系分野の技術哲学上の背景や課題についての理解を口述及び文字で表現できる。
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7週 |
電気電子系工学または技術に関する有識者から体験に基いて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。 |
電気電子系分野の技術哲学上の背景や課題について理解できる。
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8週 |
第7週のまとめ:第7週の内容及び自己の考察について、グループ討議のうえ、レポートを書く。 |
電気電子系分野の技術哲学上の背景や課題についての理解を口述及び文字で表現できる。
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4thQ |
9週 |
制御情報系工学または技術の有識者から体験に基いて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。 |
制御情報系分野の技術哲学上の背景や課題について理解できる。
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10週 |
第9週のまとめ:第9週の内容及び自己の考察について、グループ討議のうえ、レポートを書く。 |
制御情報系分野の技術哲学上の背景や課題についての理解を口述及び文字で表現できる。
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11週 |
生物・化学系工学または技術に関する有識者から体験に基いて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。 |
生物科学系分野の技術哲学上の背景や課題について理解できる。
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12週 |
第11週のまとめ:第11週の内容及び自己の考察について、グループ討議のうえ、レポートを書く。 |
生物・化学系分野の技術哲学上の背景や課題についての理解を口述及び文字で表現できる。
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13週 |
材料系工学または技術に関する有識者から体験に基いて技術哲学とは何か及びその課題、当該分野の現状と将来、当該分野の技術者になるために必要なことなどについてお話していただく。 |
材料系分野の技術哲学上の背景や課題について理解できる。
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14週 |
第13週のまとめ:第13週の内容及び自己の考察について、グループ討議のうえ、レポートを書く。 |
材料系分野の技術哲学上の背景や課題についての理解を口述及び文字で表現できる。
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15週 |
総まとめ:講義の全体に理解を踏まえ、技術に関して独自の哲学的考察を行い、それを社会が抱える諸問題の解決に利用することを構想する。 |
技術に関して独自に哲学的考察を行い、それを社会が抱える諸問題の解決のために利用することについて文字表現ができる。
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16週 |
第5週~14週の授業の順番及び内容は、有識者の事情により変更する場合がある。 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 3 | |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 2 | |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 2 | |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 3 | |
公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 2 | |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 2 | |
地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |