リベラルアーツ特論1(線形代数学:抽象ベクトル空間)

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 リベラルアーツ特論1(線形代数学:抽象ベクトル空間)
科目番号 4SR11 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 高橋 正郎

到達目標

1.抽象ベクトル空間と数ベクトル空間の違いと関係を理解する.
2.複素ベクトル空間と実ベクトル空間を理解する.
3.1次独立,1次従属,次元,基底の概念を理解する.
4.線形写像と行列の違いと関係を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 抽象ベクトル空間の定義の理解実数体,複素数体上の抽象ベクトル空間の定義を理解し,与えられた例が,ベクトル空間かどうか定義に沿って判定できる.ベクトル空間になる例とならない例を把握しているベクトル空間の例をなにもあげられない
評価項目2 基底と次元の概念を理解する有限次元のベクトル空間の基底と次元を求めることができる簡単な場合に部分空間の次元を求めることができる簡単な場合でも与えられたベクトルが基底になっているかどうか判定できない.
評価項目3 抽象ベクトル空間の線形写像を理解する線形写像の次元定理を理解し,応用できる線形写像の表現行列を求めることができる抽象ベクトル空間の線形写像を理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
線形代数学(抽象ベクトル空間)
大学の理系では標準的に学ぶが,久留米高専本科では学習しない内容に抽象ベクトル空間がある.抽象ベクトル空間は大学編入試験でもよく出題される内容である.この授業では主に抽象ベクトル空間について学ぶ.また,二次曲線の分類等の線形代数学の簡単な応用についても取り上げる.
授業の進め方・方法:
授業は通年で行う.そして,講義と演習を半々程度で行っていきたい.また,授業の進度,内容については受講者と相談しながら多少の修正を行う.
注意点:
この内容の本は多数出版されているので,教科書は指定しない.各自で,自分に合いそうな本を参考書として使用してほしい.ただし,授業の時にいくつかの参考書は紹介したいと思っている.
事前学習について:授業が復習になるように,各自よく予習をしてください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の内容,進め方を理解する
2週 1,2,3年で習った線形代数の復習 1,2,3年生で習ったベクトル,行列の内容を確認する
3週 抽象ベクトル空間の定義,,部分空間の定義 実数体,複素数体上の抽象ベクトル空間の概念,部分空間の概念を理解する
4週 演習 簡単な具体例に関して,ベクトル空間かどうか判定できるようになる
5週 1次独立と1次従属(その1) 1次独立と1次従属の概念を理解する
6週 1次独立と1次従属(その2) 1次独立,1次従属の簡単な性質を理解する
7週 演習 簡単な具体例に関して,1次独立と1次従属を判定できる
8週 基底と次元 基底と次元の概念を理解する
2ndQ
9週 演習 簡単な場合に基底と次元を求めることができる
10週 線形写像の定義と例 線形写像の定義と例を理解する
11週 線形写像の次元公式 線形写像の次元公式を理解する
12週 演習 線形写像の次元公式に関する簡単な問題を解くことができる
13週 線形写像の行列表現 線形写像の行列表現を理解する
14週 演習 簡単な場合に線形写像の行列表現を求めることができる
15週 演習 前期の内容の総合的な問題演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力00000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000