到達目標
1. 人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究を的確にレビューできる。
2. アーカイブされている文化資源の特性を正しく理解し、既存のアーカイブを的確に批判することができる。あわせて、文学作品や文化に対して、敬意を払って接することができる。
3. 先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなデジタルヒューマニティーズ(以下、DH)型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究を的確にレビューできる。 | 人文学研究の意義を理解し、先行研究をレビューできる。 | 人文学研究の意義を理解し、先行研究をレビューできない。 |
評価項目2 | アーカイブされている文化資源の特性を正しく理解し、既存のアーカイブを的確に批判することができる。 | アーカイブされている文化資源の特性を理解し、既存のアーカイブを批判することができる。 | アーカイブされている文化資源の特性を理解し、既存のアーカイブを批判することができない。 |
評価項目3 | 先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできる。 | 先行研究や既存のアーカイブなどを参考にDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできる。 | 先行研究や既存のアーカイブなどを参考にDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
デジタルヒューマニティーズ(以下、DH)とは、さまざまなデジタル技術を用いて文化資源にアプローチするという、文理融合型の学際的な学問分野を指すことばである。本授業ではテキストや古典籍、絵画作品(浮世絵・木版口絵)などの日本文化資源を中心に、それらに関連するデータベースを取り上げ、より良いアーカイブの構築に向けて議論を深めていく。授業を通じて、人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究や既存のアーカイブを的確にレビュー・批判する力を身に着けるだけでなく、文学作品や文化に対して敬意を払って接する態度を養ってほしい。また、議論やプレゼンテーションを行う際には、自身のコミュニケーション能力の向上に積極的に努めることも期待する。
授業の進め方・方法:
・2~3週目には、DH関連の先行研究をレビューする。指定された論文などを読み、各自、担当箇所について解説できるよう、準備をしてくること。
・4~9週目には、既存のアーカイブ批判を行う。指定されたデータベースやWEBサイトをあらかじめ閲覧し、アーカイブされている文化資源の特性などを整理しておくこと。
・10~15週目には、先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、そのプレゼンテーションを行う。資料作成のための準備時間を授業内に設けるが、時間が不足する場合は各自で準備を進めておくこと。
注意点:
【事前学習】
・「授業の進め方」参照。詳細については、授業内で指示する。
【成績評価】
・満点を100点とし、60点以上の者を合格とする。
・授業への参加度(課題・発言など)40%、最終プレゼンテーション60%を目安として評価する。
・授業への参加度を考慮し、必要と認めた場合、補充レポートなどを課す。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション 授業の進め方について DHの歴史、基本的な考え方 |
DHの歴史と基本的な考え方を理解できる。
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2週 |
DH型プロジェクト研究のレビュー① |
指定された論文などを読み、担当箇所を的確にレビューできる。
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3週 |
DH型プロジェクト研究のレビュー② |
指定された論文などを読み、担当箇所を的確にレビューできる。
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4週 |
浮世絵とアーカイブ①(「浮世絵ポータルデータベース」ほか) |
既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深めることができる。
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5週 |
浮世絵とアーカイブ②(「IIIF」ほか) |
先行研究をもとにし、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を理解できる。
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6週 |
古典籍とアーカイブ①(「古典籍ポータルデータベース」ほか) |
既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深めることができる。
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7週 |
古典籍とアーカイブ②(くずし字解読関係のシステムほか) |
先行研究をもとにし、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を理解できる。
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8週 |
テキストとアーカイブ①(「青空文庫」ほか) |
既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深めることができる。
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4thQ |
9週 |
テキストとアーカイブ②(「KH Coder」ほか) |
先行研究をもとにし、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を理解できる。
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10週 |
近代木版口絵とアーカイブ(「近代木版口絵ポータルデータベース」ほか) |
DH型プロジェクトの立ち上げから遂行までを理解し、最終プレゼンテーションへ向けて構想を膨らませることができる。
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11週 |
最終プレゼンテーションの準備① |
特定の文化資源を取り巻く背景について整理できる。また、その文化資源の特性を正しく理解できる。
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12週 |
最終プレゼンテーションの準備② |
特定の文化資源を取り巻く背景について整理できる。また、その文化資源の特性を正しく理解できる。
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13週 |
受講生によるDH型プロジェクトの企画案発表① |
先行研究や既存のアーカイブなどを参考に、オリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできる。他者のプレゼンテーションに対して、的確な指摘・質問ができる。
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14週 |
受講生によるDH型プロジェクトの企画案発表② |
先行研究や既存のアーカイブなどを参考に、オリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションできる。他者のプレゼンテーションに対して、的確な指摘・質問ができる。
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15週 |
最終プレゼンテーションの講評、DHの未来 |
これまでの授業を振り返り、DHの未来について考えることができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 授業への参加度 | 最終プレゼンテーション | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 60 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |