概要:
メカトロ系エンジニアが経験する実務上の問題点と課題を理解し、適切に対応する能力を養う。
実務経験のある教員による授業活用:この科目は、企業で各種制御系設計を担当していた教員の経験を活かし、実験内容を構成し、実験を行うものである。
授業の進め方・方法:
実際の産業界で用いられている装置や、それを実験室サイズにした実験装置を用い、メカトロニクス系エンジニアに必要な専門教科がどのように応用されているのかを体験し、それらの理解を深める。1クラスを12班(班のメンバーは毎週変わる)に編成し、12テーマの実験を行う。開講時数(補講を含まない)の5分の4以上(小数点切捨て)を出席したものに対しては、未実施の実験の補講を行う。公欠時の実験は未実施とする。
補講を含め、未実施の実験がある場合は不合格とする。
注意点:
ロボット操作実験は20点満点、その他のテーマは8点満点とし、これらの合計を評価点とする。評価点が60点以上を合格とする。
ロボット操作実験の評価はレポートの内容で行い、その他のテーマは口頭試問(1問目で正解すれば8点、2問目で6点、3問目で4点、全て不正解であれば2点)で行う。未実施の実験がない場合でも未提出のレポートがある場合は、評価点を0点とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
PID制御系実験1(温度制御:ジーグラーニコルス法) |
温度制御装置によるPID制御系をジーグラーニコルス法により設計・実験することにより、その特性を理解できる。
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2週 |
PID制御系実験2(DCモータ:限界感度法) |
DCモータによるPID制御系を限界感度法により設計・実験することにより、その特性を理解できる。
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3週 |
PID制御系実験3(DCモータ:根軌跡法) |
DCモータによるPID制御系を根軌跡法により設計・実験することにより、その特性を理解できる。
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4週 |
ステップモータ駆動回路実験 |
ステップモータを駆動させるプログラムを作成ることにより、その特性を理解できる。
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5週 |
アナログフィルタ |
ローパス・ハイパス・バンドパス・バンドエリミネイトフィルタを設計し、アナログ回路で実験することにより、その特性を理解できる。
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6週 |
ディジタルフィルタ |
ローパス・ハイパス・バンドパス・バンドエリミネイトフィルタを設計し、PCによるプログラムで実験することにより、その特性を理解できる。
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7週 |
シーケンス制御1(4階エレベータランプ表示) |
4階エレベータ実験装置によるランプ表示シーケンスプログラムを作成し、実験することにより、その内容を理解できる。
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8週 |
シーケンス制御2(4階エレベータ移動) |
4階エレベータ実験装置によるエレベータ移動シーケンスプログラムを作成し、実験することにより、その内容を理解できる。
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4thQ |
9週 |
シーケンス制御3(搬送仕分け) |
搬送仕分け装置により仕分けシーケンスプログラムを作成し、実験することにより、その内容を理解できる。
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10週 |
歪みゲージ,圧力センサ,ポテンショメータ |
歪みゲージ,圧力センサ,ポテンショメータ実験装置により計測実験を行い、それらの内容を理解できる。
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11週 |
DCモータ駆動回路 |
DCモータ駆動回路実験装置により動作実験を行い、それらの内容を理解できる。
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12週 |
ロボット操作実験1(1)(産業用多関節型ロボットの輪郭制御の仕組み) |
産業用多関節型ロボットの輪郭制御の仕組みについて、理解できる
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13週 |
ロボット操作実験1(2)(産業用多関節型ロボットの輪郭制御実験) |
産業用多関節型ロボットの輪郭制御の実験ができる
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14週 |
ロボット操作実験2(1)(フィードフォワード補償による高精度輪郭制御の仕組み) |
フィードフォワード補償による高精度輪郭制御の仕組みについて、理解できる
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15週 |
ロボット操作実験2(2)(フィードフォワード補償による高精度輪郭制御実験) |
フィードフォワード補償による高精度輪郭制御の実験ができる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 情報 | プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。 | 2 | |
制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 3 | 後2 |