到達目標
1.金属材料の種類と代表的性質を習得する。
2.金属材料の性質を理解し利用技術を習得する。
3.物質構成の基本である化学結合を習得する
4.生物と物質の関わりを習得する
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 金属材料の種類と代表的性質を理解し,説明できる。 | 金属材料の種類と代表的性質を理解できる。 | 金属材料の種類と代表的性質を理解できない。 |
評価項目2 | 金属材料の性質と利用技術を理解し、説明できる。 | 金属材料の性質と利用技術を理解できる。 | 金属材料の性質と利用技術を理解できない。 |
評価項目3 | 物質構成の基本である化学結合について、酸塩基の観点から例をあ
げて説明できる。 | 物質構成の基本である化学結合について、例を挙げて説明できる。 | 物質構成の基本である化学結合について、説明できない。 |
評価項目4 | 生体を構成する物質の役割について、エネルギーと遺伝の観点から説明できる。 | 生体を構成する物質の役割について、例をあげて説明できる。 | 生体を構成する物質の役割について、説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
工業製品の基礎となっている物質工学の概要を金属材料分野と生物・化学分野に分けて講義を行う。
金属材料分野:代表的な工業材料である金属材料の特性や製造法を知ることは工業技術に携わる上で必要不可欠な知識である。本講義では、金属材料について、結晶構造、塑性変形などの基礎的な事項およびその応用について解説する。
生物・化学分野:物質工学を理解するうえで基礎となる化学結合について解説し、生物の生命活動(代謝と遺伝)について物質の再構成の観点から概観する。また、最先端の遺伝子組み換え技術について解説する。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は、企業で機械部品材料の研究開発、生物・化学の研究開発を担当していた教員により、その経験を活かして現場での技術の事例を含めた講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書とプリントを用いて講義を行う(授業の資料,演習の配布はTeamsを用いる)。金属材料を用いた設計、加工技術および利用技術に必要な材料特性を説明する。制御情報工学科としてはなじみのない内容を多く含むので、出来るだけ重要な部分にポイントを絞って分かりやすく解説する。またサンプルを多く提示して、理解しやすく、印象に残るように説明する。生体物質の理解には、分子モデリングソフトを使い、「見てきたような化学」の理解に努める。
注意点:
授業後に毎回宿題を課すので,ノートに解いて次回の授業開始前までに,One Drive Scanでpdfとして提出すること。
金属材料分野:中間試験80%、小テスト・課題等20%として100点満点で評価する。
工業化学分野:中間試験80%、小テスト・課題等20%として100点満点で評価する。
両分野ともにそれぞれ60点以上を合格とする。
必要に応じて、各分野の再試験原則1回のみ実施するが、評価は60点とする。
到達目標に記載した内容を主な評価基準とする。
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
金属の結晶構造 |
金属と合金の結晶構造を説明できる。
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2週 |
転位運動と塑性変形 |
塑性変形の起りかたを説明できる。
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3週 |
金属材料の強化方法 |
金属材料の強化方法について理解し、説明できる。
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4週 |
金属材料の重要な特性 |
金属材料の重要な特性について理解し,説明できる。
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5週 |
金属材料の機械的性質評価方法(引張試験、硬さ試験、各種試験) |
金属材料の機械的性質と試験方法について理解し,説明できる。
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6週 |
代表実用金属材料と諸特性(鉄鋼材料) |
鉄鋼材料の種類と諸特性を理解し、説明できる。
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7週 |
代表実用金属材料と諸特性(非鉄金属材料) |
非鉄材料の種類と諸特性を理解し、説明できる。
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8週 |
中間試験 |
金属材料に関する知識の確認。
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2ndQ |
9週 |
原子説の発展と原子軌道 |
4大元素説から原子説の発展を概観でき、量子の観点から原子軌道を説明できる
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10週 |
価電子と化学結合 |
電子の介在をポイントとして、種々の化学結合の種類を説明できる
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11週 |
酸と塩基の概念 |
アレニウス、ブレンステッド、ルイスの酸塩基の定義を述べ化学反応を説明できる
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12週 |
生体構成物質概論 |
生体を構成する元素と7つの物質名をリストアップし役割について説明できる
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13週 |
生物の呼吸と代謝系概論 |
生体内で起こっている化学反応(呼吸)とエネルギーの流れを説明できる
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14週 |
分子生物学の基礎 |
遺伝を担うDNAの役割と機能を説明できる セントラルドグマを説明できる
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15週 |
バイオテクノロジーの発展と遺伝子操作 |
遺伝子組み換えの原理と最先端の応用について説明できる
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16週 |
期末試験 |
化学結合と生物おける化学物質の知識の確認
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 3 | 前1,前4,前5,前8 |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前6,前7,前8 |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前8 |
化学・生物系分野 | 有機化学 | ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
基礎生物 | DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 3 | 前14,前15 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 3 | 前12,前13 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
分野横断的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |