概要:
情報通信ネットワークは現代社会における重要なインフラである。本実験は、情報通信の基礎、ネットワーク通信、情報通信の仕組みとその実現を理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
設定された3テーマの実験を順次実施する。各テーマについて実験指導書をあらかじめ予習し、実験の内容、順序を把握する。担当教官が巡回を行うので、不明な点は必ず質問を行うこと。実験終了後に、実験内容、測定結果、考察を記載したレポートを提出する。レポートの提出期限等は担当教官の指示に従う。実験の出席回数が不足する学生が再実験を行う。
注意点:
実験の前に実験手引、実験テキストプリントをよく読んでおくこと。
実験レポートにより100点満点で評価する。
評価基準:60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
実験ガイダンスの実施。実験環境、手順、注意事項等の確認。 実験1-1:JAVA言語によるTCP/IP通信 - TCP通信のためのサーバプログラムの作成
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各実験環境、手順、注意事項を理解できる。 ソケット通信におけるサーバのプログラムを作成できる。プログラムの動作確認をtelnetコマンドを用いてできる。
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2週 |
実験1-2:JAVA言語によるTCP/IP通信 - TCP通信のためのクライアントプログラムの作成 |
ソケット通信におけるクライアントのプログラムを作成できる。プログラムの動作確認を前週に作成したサーバプログラムを用いてできる。
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3週 |
実験1-3:JAVA言語によるTCP/IP通信 - TCP通信のパケット内容の観測と解析 |
ソケット通信におけるクライアントのプログラムを作成できる。プログラムの動作確認を前週に作成したサーバプログラムを用いてできる。
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4週 |
実験1-4:JAVA言語によるTCP/IP通信 - クライアントプログラムのGUI化 |
準備したGUIアプリと、これまでの実験で作ったクライアントのアプリとを統合させたプログラムが作成できる。
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5週 |
実験1-5:JAVA言語によるTCP/IP通信 - 暗号化・復号のためのプログラムの作成(1) |
通信において送受信される文字列を暗号化・復号するプログラムを作成できる。
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6週 |
実験1-6:JAVA言語によるTCP/IP通信 - 暗号化・復号のためのプログラムの作成(2) |
通信において送受信される文字列を暗号化・復号するプログラムを作成できる。
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7週 |
JAVA言語によるTCP/IP通信 - 実験データの整理及びレポート作成。必要に応じて再実験を行う。 |
実験データ、課題考察を示したレポートを作成する。
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8週 |
実験2-1:ネットワークの観測 - 通信用語の調査と簡単なネットワーク観測 |
ネットワーク通信の専門用語を理解し、それに関連する命令を使用できる。
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4thQ |
9週 |
実験2-2:ネットワークの観測 - PCのMACアドレスを取得するプログラムの作成 |
コンピュータ通信時必要とするMACアドレスを理解し、MACアドレスを取得するプログラムを作成できる。
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10週 |
実験2-3:ネットワークの観測 - wiresharkを利用したネットワーク観測と通信データ解析(1) |
パケット取得・プロトコル解析ソフトwiresharkを利用してネットワークの通信データを解析できる。
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11週 |
実験2-4:ネットワークの観測 - Tcpdumpを利用したネットワーク観測と通信データ解析 |
tcpdump命令を用いてネットワークの通信データを観測・解析できる。
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12週 |
実験2-5:ネットワークの観測 - wiresharkを利用したネットワーク観測と通信データ解析(2) |
パケット取得・プロトコル解析ソフトwiresharkを利用してネットワークの通信データを解析できる。
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13週 |
実験2-6:ネットワークの観測 - 公開鍵暗号化方式と通信データ解析(2) |
公開鍵暗号化方式を理解し、暗号化による通信データを解析できる。
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14週 |
ネットワークの観測 - 実験データの整理及びレポート作成。必要に応じて再実験を行う。 |
実験データ、課題考察を示したレポートを作成する。
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15週 |
総合まとめ-実験データの整理及びレポート作成。必要に応じて再実験を行う。 |
実験データ、課題考察を示したレポートを作成する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 後8,後15 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 後8,後15 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 後8,後15 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 後8,後15 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 後8,後15 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 後8,後15 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 後8,後15 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 後8,後15 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 変数の概念を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
データ型の概念を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 4 | 後8,後15 |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 4 | 後8,後15 |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 4 | 後8,後15 |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 4 | 後8,後15 |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | 後8,後15 |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 4 | 後8,後15 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | 後8,後15 |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 4 | |
情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
インターネットの概念を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | 後8,後15 |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。 | 4 | 後8,後15 |
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。 | 4 | |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 4 | |