数値計算法Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数値計算法Ⅱ
科目番号 0274 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:佐藤次男、佐藤裕哉共著、Visual C による理工学問題の解決、日刊工業新聞社。数値計算用クラスライブラリ、サンプルプログラム,教材プリントのdownload:http://www.cc.kurume-nct.ac.jp/̃ayabe/campus/matrix.zip
担当教員 綾部 隆

到達目標

1.数値計算アルゴリズムの基礎を説明できる。
2.数値計算ライブラリを適切に使うことができる。
3.数値計算アルゴリズムに基づいてプログラムを作成することができ、工学問題に適用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値計算アルゴリズムの基礎を的確に説明できる。数値計算アルゴリズムの基礎を説明できる。数値計算アルゴリズムの基礎を説明できない。
評価項目2数値計算ライブラリを適切に使うことができる。数値計算ライブラリを使うことができる。数値計算ライブラリを使うことができない。
評価項目3数値計算アルゴリズムに基づいてプログラムを適切に作成することができ、工学問題に応用できる。数値計算アルゴリズムに基づいてプログラムを作成することができ、工学問題に適用できる。数値計算アルゴリズムに基づいてプログラムを作成することができない。工学問題に適用できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
数値計算アルゴリズムの基礎を理解させ、これらに基づいてプログラムを作成する能力、工学問題に適用する基礎能力を身につけさせる。
授業の進め方・方法:
数値計算アルゴリズムの基礎を理解してもらう。数値計算法Ⅰで使用した数値計算用クラスライブ
ラリを引き続き利用する。また、gnuplotを用いたグラフの作成演習も行う。自動微分、固有値解析およびFFTについては自分でプログラム作成するのは困難だから、これらの概要を理解してもらうことに重点をおき、こちらで準備した数値計算用クラスライブラリを利用してプログラム演習を行う。
関連科目:プログラミングⅠ、Ⅱ、Ⅲ、数値計算法Ⅰ
注意点:
中間試験、定期試験の点数が60点に満たないとき、原則として中間試験、定期試験それぞれに対して再試を実施する。再試の点数は60点を超えていても60点として評価する。
中間試験(あるいはその再試)と定期試験(あるいはその再試)の平均が60点以上のとき、合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 最小二乗法(直線近似,座標軸がlog10軸のときの直線近似) 最小二乗法(直線近似,座標軸がlog10軸のときの直線近似)を理解できる
2週 最小二乗法(曲線近似)、曲線補間(ラグランジュ補間) 最小二乗法(曲線近似)、曲線補間(ラグランジュ補間)を理解できる
3週 曲線補間(スプライン補間) 曲線補間(スプライン補間)を理解できる
4週 プログラム演習 第1~3週のプログラムを数値計算ライブラリを用いて作成し、gnuplotで描画できる
5週 数値積分(台形則とガウス求積法) 数値積分(台形則とガウス求積法)を理解して数値計算ライブラリを用いたプログラムを作成できる.
6週 自動微分と自動微分クラス、ヤコビ行列の生成 自動微分と自動微分によるヤコビ行列の
の生成法を理解できる
7週 自動微分を用いたニュートン法による非線形連立代数方程式の求解 自動微分を用いたニュートン法による非線形連立代数方程式の求解を理解できる
8週 プログラム演習 第6~7週のプログラムを数値計算ライブラリを用いて作成し、正しい結果を得ることができる
2ndQ
9週 常微分方程式の数値解法(ルンゲ・クッタ法) 微分方程式の数値解法、ルンゲ・クッタ4次法について理解できる
10週 振動系の運動方程式とLCR回路の回路方程式の数値解析 mck振動系とLCR回路の微分方程式をルンゲ・クッタ法で解くアルゴリズムを理解できる
11週 プログラム演習 第10週のプログラムを数値計算ライブラリを用いて作成できる
12週 固有値解法の概要Ⅰ ヤコビ法,DQR法の概要を理解できる
13週 固有値解法の概要Ⅱ、プログラム演習 固有ベクトルの求め方を理解でき、数値計算ライブラリを用いたプログラムを作成できる.
14週 離散フーリエ変換の基礎とFFTライブラリ 離散フーリエ変換,FFTの概要を理解できる.
15週 FFTライブラリを用いた演習(スペクトルと固有振動数の測定) 数値計算ライブラリを用いてFFT解析を行うプログラムを作成し,スペクトルを求めて固有振動数を求めることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。1
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。1前4,前5,前8,前10,前11,前13,前15
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。1
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。1
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。1
情報数学・情報理論コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。2前1,前2,前3,前5,前6,前7,前9,前12,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000