到達目標
1.流体現象を理解し取り扱うことができる。
2.流体現象を理論的に考察し解析することができる。
3.流体関連機器の使用や保守管理に応用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 流体現象を理解し取り扱うことができる。 | 流体現象を理解し取り扱うことがある程度できる。 | 流体現象を理解し取り扱うことができない。 |
評価項目2 | 流体現象を理論的に考察し解析することができる。 | 流体現象を理論的に考察し解析することがある程度できる。 | 流体現象を理論的に考察し解析することができない。 |
評価項目3 | 流体関連機器の使用や保守管理に応用できる。 | 流体関連機器の使用や保守管理にある程度応用できる。 | 流体関連機器の使用や保守管理に応用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
水や空気などの液体や気体の流れの性質、機構、法則、流体測定など、流れを扱うための基礎的知識を習得する。流れ現象を利用したものには、流体機械(ポンプ、水車、送風機など)、船舶、飛行機、流体輸送システム、空調システム、化学プラントなどがあるが、これらに共通な流れの基礎理論と力学法則を理解し定着させることにより、これらの設計製作、運転、保守管理、制御するために必要な能力を養う。
授業の進め方・方法:
授業内容の要点を、教科書を参考にしながら、板書して説明を行い理解させる。その際に、身近な現象や社会的な話題なども紹介し、流体現象に興味と関心を持ってもらうようにする。また、授業中の例題や演習問題を通して、問題の考え方や解き方を学んでもらう。なお、適宜、課題をレポートにして提出してもらい、自分のものとして修得させる。
注意点:
履修にあたり物理や数学の基礎知識が必要である。
定期試験(中間+期末)の成績90%、課題レポートの成績10%を目安として成績評価を行う。
評価基準:60点以上を合格とする。なお、再試験は学期末に一回行う。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
はじめに、流体力学とは 単位と流体の基本的性質(密度、比重、比重量) |
流体力学の概要と流体の各種物性値の定義と単位を説明できる。
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2週 |
流体の基本的性質(粘度法則と粘度、圧縮率、表面張力)と流体の分類 |
ニュートンの粘性法則、流体の分類について説明できる。
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3週 |
静止流体の力学(圧力、圧力の測定法、壁面に及ぼす流体の力) |
圧力、全圧力、圧力の中心について説明と計算ができる。マノメータの原理を理解し、圧力測定ができる。
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4週 |
静止流体の力学(壁面に及ぼす流体の力、浮力、相対的静止の力学) |
静止流体中の物体に働く力を求めることができる。また、相対的静止の問題を理解できる。
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5週 |
流体運動の基礎理論(流線、連続の式、オイラーの運運動方程式) |
流線、連続の式を理解し、応用することができる。
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6週 |
流体運動の基礎理論(ベルヌーイの定理と応用) |
ベルヌーイの定理を理解し、応用することができる。
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7週 |
流体運動の基礎理論(運動量の法則と応用、角運動量の法則) |
運動量の法則を理解し、応用することができる。
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8週 |
以上までの演習 |
各種の問題を理解し、解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
円管内の流れ(層流) |
円管内層流の場合の速度分布の求め方、ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。
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10週 |
円管内の流れ(乱流) |
円管内層流の場合の速度分布の求め方を理解し、速度分布を説明できる。
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11週 |
管内の摩擦圧力損失(滑らかな円管、あらい円管、非円管) |
円管内の摩擦圧力損失を計算できる。
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12週 |
管路における諸損失(断面積変化、方向変化、合流・分岐) |
管路における諸損失を計算できる。
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13週 |
物体まわりの流れ(抗力と揚力) |
流れの中にある物体の抗力と揚力を計算できる。
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14週 |
流体の運動方程式と境界層、次元解析と相似則 |
流体の運動方程式、境界層、次元解析について説明できる。
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15週 |
まとめ、以上までの演習 |
各種の問題を理解し、解くことができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱いかたを説明できる。 | 3 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | 前1 |
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。 | 3 | |
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 3 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 3 | |
液柱計やマノメーターを用いて圧力を測定できる。 | 3 | |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 3 | |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 3 | |
定常流と非定常流の違いを説明できる。 | 3 | |
流線と流管の定義を説明できる。 | 3 | |
質量保存則と連続の式を説明できる。 | 3 | |
連続の式を用いて流速と流量を計算できる。 | 3 | |
オイラーの運動方程式を説明できる。 | 3 | |
エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる。 | 3 | |
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。 | 3 | |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 3 | |
層流と乱流の違いを説明できる。 | 3 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を説明できる。 | 3 | |
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。 | 3 | |
ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。 | 3 | |
ダルシー・ワイズバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 3 | |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 3 | |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 3 | |
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。 | 3 | |
抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 3 | |
揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |