応用物理実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 応用物理実験
科目番号 3S10 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 必要に応じて参考図書を紹介しプリントを配布するが、実験書の類は指定しない。実験の内容を理解して、自分自身で適切な資料を探して下さい。
担当教員 篠島 弘幸,山﨑 有司

到達目標

1.実験で事故を誘起する可能性がある危険要素、要因を予測することができる。
2.実験を理解し、メンバー全員で協力しながら安全に実験を進めることができる。
3.実験装置を調整し、条件を整え、目的の物理量を得ることができる。
4.得られたデータが正しく測定されたかどうか判断でき、適切に処理できる。
5.得られたデータを解析して目的の物理量を得て、その物理量がどの程度正しいか評価できる。
6.実験結果を適切な書式で報告書にまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
実験を理解し、班で協力して実験を進めることができる。一人一人の役割を決め、全員で協力して実験を完了する。与えられた役割の測定ができる。測定を他の班員に任せ、自分では測定しない。
目的の物理量を測定できる。全ての装置を自分で調整し、正しい値を得ることができる。調整された装置を使い、目的の物理量を測定できる。与えられた装置を使い測定できない。
得られたデータが正しく測定されたかどうか判断でき、適切に処理できる。得られたデータを評価するために必要な処理を考え、正しく測定されたかどうか判断できる。指示された処理をして、正しく測定されたかどうか判断できる。得られたデータが評価できない。
得られたデータを解析して目的の物理量をえて、どの程度正しいか評価できる。目的の物理量を得るための解析方法を理解し、データを解析して目的の物理量を得て、その物理量がどの程度正しいか評価できる。実験で得たデータを解析して、目的の物理量を求めることができる。実験で得たデータから目的の物理量を求めることができない。
実験結果を適切な書式で報告書にまとめることができる。実験・解析結果を適切なグラフや表に整理し、見易く分かり易い報告書にまとめることができる。実験結果をいくつかのグラフや表を用いてまとめることができる。報告書を書いても何を書いているか分かり難く、必要なグラフや表を付けていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な物理量を測定することで、物理、応用物理Ⅰ・Ⅱの講義で学んだ物理法則の理解を深める。
また実験データのまとめ方、評価方法について学び、報告書の形式や作成方法も習得する。
今後の実験研究で必要な一連の基本作業を体験し、それらを修得する。
授業の進め方・方法:
実験書の類は配布しないので、説明をよく聞き、事故が起こらないように注意して実験を行う。
実験は3~4名の班単位で行うが、報告書は各自で作成し提出する。
実験方法・報告書の内容等は、実験開始前に説明する。
指示された報告書は全て提出しなければならない。
実験を休んだ場合、公欠であっても、補講を受けて実験しなければならない。
注意点:
 以下に示す授業計画は書式に従って週単位で授業内容や到達目標を示しているが、授業は実験の状況を見ながら進めるので、あくまでも目安であり、半年間でどのような事を学ぶかの目安と理解して欲しい。
 指示されたレポートを提出しなければ合格とならない。例え報告書を提出しても、基準に到達していない報告書が多い場合は合格とはならないことがある。例年問題となる事例には以下のようなものがある。
・データを整理し解析するために必要な表やグラフを書いていない。
・測定データを整理して書いていない。
・実験目的を達成するために必要な解析をしていない。
・解析結果の考察をしていない。
・他学生のレポートを真似したかのようなそっくりのレポートになっている。
 など
 提出されたレポートをそれぞれ評価し、それらの平均を「報告書」の点数とし、実験中の態度や取り組む姿勢を評価して「その他」の点数とする。以上の点数を元に総合的に評価して各学生の得点とする。得点が60点以上の学生に単位を与える。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本講義を行う上での基本的な事柄の説明と安全に関する必要な基礎知識の習得 レポートの書き方、グラフ用紙の使い方、最小二乗法などの基本的な解析方法を理解する。
2週 振り子1:振り子の等時性の実確認 装置を組み立てて実験し、得られたデータを評価できる。
3週 振り子2:ボルタの振り子による重力加速度の測定 得られたデータから等時性を確認できる。
4週 振り子3:ボルタの振り子による重力加速度の測定 測定した値から、重力加速度を求めることができ、糸の長さと周期の関係を確認する。
5週 弦の共鳴1:メルデの装置を使った弦の定常波の実験 装置を組み立てて実験し、得られたデータを評価できる。
6週 弦の共鳴2:メルデの装置を使った弦の定常波の実験 弦を伝わる波の速さを
(1)固有振動数と波長から
(2)弦の線密度と張力から
の2通りから求め、同じ値になることを確認する。
7週 弦の共鳴3:メルデの装置を使った弦の定常波の実験 異なる測定方法で得られたの違いを理解し、それぞれに合った解析ができる。
8週 コンデンサー1:コンデンサーの充放電特性の測定 測定用の回路を組み、コンデンサーの電圧が時間経過とともにどのように変化するか測定し、得られたデータを評価できる。
4thQ
9週 コンデンサー2:コンデンサーの電気容量測定 得られた電圧のデータからコンデンサーに蓄えられた電気量を見積もることができる。
10週 コンデンサー3:コンデンサーの電気容量測定 充電した電圧と蓄えられる電気量の関係からコンデンサーの電気容量(静電容量)を求めることができる。
11週 ヤング率1:ユーイングの装置によるヤング率の測定 装置を組み立てて実験し、得られたデータを評価できる。
12週 ヤング率2:ユーイングの装置によるヤング率の測定 得られた値から試料のヤング率を求めることができる。
13週 光の干渉:光の干渉を使った光学測定 装置を組み立てて実験し、得られたデータを評価できる。
レーザー光の波長を求めることができる。
14週 半減期:サイコロを使った半減期の実験 装置を組み立てて実験し、得られたデータを評価できる。
半減期を求めることができる。
15週 データ処理方法、誤差論、演習など データを整理し目的の値を求めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2

評価割合

報告書その他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力70300100
専門的能力0000
分野横断的能力0000