数学3A

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 数学3A
科目番号 3S04 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 1.田代 嘉宏・難波 完爾 編 新編 高専の数学3(森北出版株式会社)2.田代 嘉宏 編 新編 高専の数学3問題集(第2版)(森北出版株式会社)3.日本数学教育学会高専・大学部会教材研究グループ(TAMS)編集 ドリルと演習シリーズ 微分積分(電気書院)
担当教員 沖田 匡聡

到達目標

1.工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術を修得する.
2.工学の基本的問題を解決するために必要な応用能力を修得する.
3.数学の知識および技術等を工学における現象面と関連づけて活用する能力を養う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微分・偏微分の意味を理解し,複雑な微分計算ができる.微分・偏微分の定義を覚え,基本的な微分計算ができる.基本的な微分計算ができない.
評価項目2積分・重積分の意味を理解し,複雑な積分計算ができる.積分・重積分の定義を覚え,基本的な積分計算ができる.基本的な積分計算ができない.
評価項目3微分積分を応用し,複雑な図形の幾何学的量を計算できる.微分積分を応用し,簡単な図形の幾何学的量を計算できる.微分積分を幾何学的に応用できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一変数関数の積分に関して,二年生で学習できなかった部分を学習したのち,二変数関数の微分・積分概念の理解および初等的な関数の微分・積分の計算能力を養成する.そして,微分・積分の簡単な応用ができるようになること.
授業の進め方・方法:
身につけるべき内容が多いので、多くの学生にとっては,早いスピードで授業は進行します.また,演習も取り入れながら授業は進めていきます.しかし,授業中の演習だけでは十分な演習量を確保できない.したがって,予習と復習が足りないと,十分な理解と,身につけるべき計算力が身に付かないので,予習と復習を十分に行ってほしい.また,教科書の問題だけでは,演習不足になるので,教科書と同時に購入する問題集等を活用して問題演習を十分に行ってほしい.
注意点:
(1)点数配分:定期試験70%+平常点80%で評価する.
(2)評価基準:60点以上を合格とする。
(3)再試:前期,後期ともに再試験を行う可能性がある.
(4)学修単位:本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第2次導関数と曲線の凹凸 第2次導関数と曲線の曲がり方の関係を理解し,グラフの概形を書くことができる.
2週 逆関数 逆関数の意味を理解する.
3週 逆三角関数と導関数 逆三角関数を理解する.
4週 曲線の媒介変数方程式 曲線の媒介変数表示を理解する.
5週 極座標と曲線 極座標を理解する.
6週 平均値の定理 平均値の定理を理解する.
7週 不定形の極限値 不定形の極限が計算できる.
8週 べき級数 べき級数の収束が評価できる.
2ndQ
9週 高次導関数 高次導関数を計算できる.
10週 テイラーの定理 テイラーの定理を理解する.
11週 双曲線関数 双曲線関数を理解する.
12週 おもな関数の不定積分 不定積分を計算できる.
13週 分数関数の積分 分数関数の積分が計算できる.
14週 sin x,cos x の分数関数の積分 三角関数の積分が計算できる.
15週 和の極限値としての定積分 区分求積法が計算できる.
16週
後期
3rdQ
1週 面積・体積 積分を応用して面積・体積を求めることができる.
2週 曲線の長さ 曲線の長さを求めることができる.
3週 広義積分 広義積分の意味を理解する.
4週 ガンマ関数 ガンマ関数を理解する.
5週 2変数関数 2変数関数の連続性を評価できる.
6週 偏導関数 偏微分が計算できる.
7週 合成関数の偏導関数 合成関数の偏微分が計算できる.
8週 2変数関数の平均値の定理 平均値の定理が理解できる.
4thQ
9週 2変数関数の極大・極小 極大値・極小値を計算できる.
10週 陰関数定理 陰関数定理を理解する.
11週 条件付き極大・極小 ラグランジュの未定乗数法を応用できる.
12週 重積分 重積分の意味を理解する.
13週 極座標による重積分 極座標による重積分を計算できる.
14週 重積分における変数変換 一般の変数変換を用いた重積分の計算をできる.
15週 重積分の簡単な応用 重積分を用いて立体の体積を求めることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3前1
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前1
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3前3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前1
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前1
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前1,前9,前10
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3前12
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前12
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3前15
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前12
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後1
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後1,後15
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後5
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後7
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後7
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後9
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後12
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後13
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000