応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 1323 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠節夫・斎藤 斉ほか4名,新応用数学(大日本図書),配布プリント。参考書:志賀浩二,複素数30講(朝倉書店)
担当教員 黒木 祥光

到達目標

1. フーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換について説明できる.
2. 基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる.
3.ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる.
4.コーシーの積分定理,留数の定理を用いて複素積分を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 フーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換について説明できる. フーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換について数式を書くことができる. フーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換について数式を示すこともできない.
評価項目2基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる.基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換式を示すことができる.基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換式を示すこともできない.
評価項目3ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる.ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解く過程を示すことができる.ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解く過程も示すことができない.
評価項目4コーシーの積分定理,留数の定理を用いて複素積分を求めることができる.コーシーの積分定理,留数の定理を用いて複素積分の計算式を示すことができる.コーシーの積分定理,留数の定理を用いて複素積分の計算式も示すことができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
理工学の様々な分野で使用されているフーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換とそれらの応用,および複素関数論に関する知識の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
授業は配布プリントおよびスライドにて教科書の内容を説明した後,数名の班に分かれて与えられた課題に取り組んでもらう.
注意点:
履修にあたり,数学,特に微分積分の知識を必要とする.
評価方法の詳細
前期と後期に行われる計4回の定期試験の平均として評価する.
(評価基準:60点以上を修得とする.)
すべての課題を提出した学生のみ,口頭試問を経て再試験を行う.60点以上を合格(60点)とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 関数の内積および三角関数の直交性 関数の内積および三角関数の直交性について説明できる.
2週 周期2πの関数のフーリエ級数 周期2πの関数のフーリエ級数について説明できる.
3週 一般の周期関数のフーリエ級数 一般の周期関数のフーリエ級数について説明できる.
4週 複素フーリエ級数展開 複素フーリエ級数展開について説明できる.
5週 様々な関数のスペクトル表現 様々な関数のスペクトル表現について説明できる.
6週 フーリエ級数展開とフーリエ変換 フーリエ級数展開からフーリエ変換を導出する過程を説明できる.
7週 フーリエ変換の性質 フーリエ変換の性質について説明できる.
8週 畳み込み積分とフーリエ変換 畳み込み積分とフーリエ変換について説明できる.
2ndQ
9週 ラプラス変換の定義と例 ラプラス変換の定義について説明でき,いくつかの例を求めることができる.
10週 ラプラス変換の性質 ラプラス変換の性質について説明できる.
11週 逆ラプラス変換(1) 簡単な逆ラプラス変換を求めることができる.
12週 逆ラプラス変換(2) 部分分数展開を伴う関数の逆ラプラス変換を求めることができる.
13週 ラプラス変換の常微分方程式への応用(1) 初期値を有する基本的な1階および2階線形微分方程式を解くことができる.
14週 ラプラス変換の常微分方程式への応用(2) 基本的な1階および2階線形微分方程式の一般解を解くことができる.
15週 線形システムの伝達関数とデルタ関数 線形システムの伝達関数とデルタ関数について説明できる.
16週
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式 複素数と極形式について説明できる.
2週 絶対値と偏角 複素数の絶対値と偏角について説明できる.
3週 正則関数 正則関数について説明できる.
4週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式について説明できる.
5週 正則関数による写像 正則関数による写像について説明できる.
6週 逆関数 複素関数の逆関数について説明できる.
7週 複素積分とは 複素積分について説明できる.
8週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理について説明できる.
4thQ
9週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示について説明できる.
10週 数列と級数 複素数の数列と級数について説明できる.
11週 関数の展開 複素関数のテイラー展開とローラン展開について説明できる.
12週 孤立特異点と留数(1) 孤立特異点と位数について説明できる.
13週 孤立特異点と留数(2) 位数と留数について説明できる.
14週 留数定理 留数定理を用いた複素積分について説明できる.
15週 ブロムウィッチ積分 ブロムウィッチ積分を用いた逆ラプラス変換について説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
導関数の定義を理解している。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
微積分の基本定理を理解している。3
定積分の基本的な計算ができる。3
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。2
人文・社会科学英語英語運用の基礎となる知識英語のつづりと音との関係を理解できる。1
英語の標準的な発音を聴き、音を模倣しながら発声できる。1
英語の発音記号を見て、発音できる。1
リエゾンなど、語と語の連結による音変化を認識できる。2
語・句・文における基本的な強勢を正しく理解し、音読することができる。2
文における基本的なイントネーションを正しく理解し、音読することができる。2
文における基本的な区切りを理解し、音読することができる。2
中学で既習の1200語程度の語彙を定着させるとともに、2600語程度の語彙を新たに習得する。2
自分の専門に関する基本的な語彙を習得する。2
中学校で既習の文法事項や構文を定着させる。2
高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文を習得する。2
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。2
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。2
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。2
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。2
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。2
毎分100語程度の速度で平易な物語文などを読み、その概要を把握できる。2
自分や身近なことについて100語程度の簡単な文章を書くことができる。2
毎分120語程度の速度で物語文や説明文などを読み、その概要を把握できる。2
自分や身近なこと及び自分の専門に関する情報や考えについて、200語程度の簡単な文章を書くことができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力400000040
分野横断的能力100000010