科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 地理
科目番号 1C02 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『標準 高等地図』帝国書院 『図説 地理資料 世界の諸地域Now』帝国書院  その他適宜プリントを配布します。
担当教員 永吉 守

到達目標

1.現代社会を生きていくために有益な地理学・文化人類学的な知識と視点を身につける。(地理は暗記科目ではない!)。
2.世界および日本の地理的事象と社会文化的多様性を認識し、グローバルな感性を身につける。
3.現代社会の諸問題を解決にみちびく糸口となるような、実践的思考、行動力、発言力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現代社会の諸問題を地理学的に把握できている。現代社会の諸問題をおぼろげながらも地理学的に把握できている。現代社会の諸問題を地理学的に把握できていない。
評価項目2グローバルとローカルが融合したグローカル的視点を把握し、多様性を認める。グローバルな視点をある程度持ちうるが限定的である。グローバルな視点を持ち合わせていない。
評価項目3地理学的感覚と現代社会の諸問題とをリンクして把握している。地理学的感覚と現代社会の諸問題とのリンクした把握が限定的である。地理学的感覚と現代社会の諸問題との把握がばらばらである。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
グローバルな現代社会を生きるための地理学
地理はグローバル社会を理解する上で最適な科目です。みなさん方が社会に出てから必要となる、社会的な基礎知識としての地理について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。この講義では主に人文地理学とその周辺学問を通じて、社会や文化の多様性や現代社会の諸問題に対するものの見方・基礎知識・問題解決への実践的思考力を身につけていきたいと思います。
授業の進め方・方法:
講義を中心としますが、内容によっては演習、フィールドワーク、ワークショップ、発表などを導入します。地図帳は随時使います。新聞やニュースは毎日批判的に読み・視聴してください。「受身」の授業態度では不充分です。課題・宿題を与えることがあるので、準備して講義に臨んでください。わからないことは積極的に講師にきいてください。 ただし、COVID-19の流行状況により、オンライン講義実施および限定回のみ講義内容を変更することがあります。

注意点:
私語、劣悪な授業態度については聴きたい人の迷惑になるので厳禁、大幅減点の対象とします。
指示された以外のスマートホンや携帯電話等操作、漫画等も当然厳禁です(文系科目だからといってナメないこと)。
積極的に授業に参加してもらうため、毎回授業終了時に出席調査を兼ねて質問・感想を書いてもらいます。
評価については、レポート(前期末レポート+後期末レポート)÷2として評価します(受講態度や発表等による加減点あり)。
評価基準:上記採点法で60点以上を合格とします。なお、再試験は特別な事情がある場合を除き、行いません。
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 年間の地理の講義の概要・進め方・注意点を把握する
2週 「地理」とは何か?その1 「地理」および「地理学」の概念がわかる
3週 「地理」とは何か?その2(地理学史) 地理学の歴史の一端を知る
4週 「地理」とは何か?その3(地理学史) 地理学の歴史の一端を知る
5週 地図についてその1 地図による地理学的空間把握を理解する
6週 地図についてその2 地図の目的・種類・図法等を理解する。現代ではGIS等の電子的情報が積極活用されていることを理解する。
7週 地図についてその3 GISの概念や利用のされかた、利用の仕方を理解する。
8週 社会について 教科や科目名としてではなく、人文社会科学的な意味での社会概念を把握する。
2ndQ
9週 6月の2つの記念日と地理 6月には地理に関連するトピック的記念日が存在していることを認識/再認識する。
10週 地域について 地理学上重要な概念としての地域について、主体による空間把握やその範囲と関連づけて考える。
11週 文化について 文化の学問的意味と用法について社会の語と関連付けて把握する。
12週 民族集団・エスニシティについて 民族集団やエスニシティの概念を把握し、我々の生活の中にもそのような状況が存在することを把握する。
13週 民族集団の事例 民族集団の事例を紹介し、日本の中のエスニックマイノリティの状況を把握する。
14週 民族集団と多文化共生 民族集団とエスニックマイノリティの状況から、多文化共生を考える。
15週 まとめ 前期講義を総合的に把握する。
16週
後期
3rdQ
1週 観光について 観光を地理学的に把握する。
2週 フィールドワークとワークショップについて 社会をより積極的に知るため手法としてのフィールドワークとより積極的に運営するための手法としてのワークショップとは何か把握する。
3週 グローバリゼーションについて グローバリゼーションについて、その事象の多様性とローカルな市民生活に浸透していることを把握する。
4週 グローバリゼーションと観光その1 海外旅行・フィールドワーク写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
5週 グローバリゼーションと観光その2 海外旅行・フィールドワーク写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
6週 グローバリゼーションと観光その3 海外旅行・フィールドワーク写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
7週 ワークショップ手法その1 ワークショップを模擬的に実習し、グローバリゼーションをふまえた観光ワークショップに備える。
8週 ワークショップ手法その2 ワークショップを模擬的に実習し、グローバリゼーションを踏まえた観光ワークショップに備える。
4thQ
9週 模擬旅行代理店演習その1 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
10週 模擬旅行代理店演習その2 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
11週 模擬旅行代理店演習その3 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
12週 模擬旅行代理店発表その1 模擬旅行代理店としての観光パンフレットをグループでプレゼンテーションする。
13週 模擬旅行代理店発表その2 模擬旅行代理店としての観光パンフレットをグループでプレゼンテーションする。
14週 地域で地域を考える 地理学的視点としての地域というテーマでグローバルかつローカルな地域社会問題解決について考える。
15週 まとめ 年間講義を総合的に把握する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前1,前2,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前1,前2,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前1,前3,前4,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後4,後5,後6
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3前1,前9,前12,前13,後4,後5,後6
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3前1,前9,前10,前12,前13,前14,後3,後4,後5,後6
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3前1,前9,前10,前12,前13,前14,前15,後1,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前1,前11,後2
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前1,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前9,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000