到達目標
1.自発的・継続的な学習、抽象的な内容を理解する能力の習得。
2.ベクトルの概念と応用、空間ベクトルを使った空間認識の習得。
3.行列、行列式の概念の理解と計算力の習得し,工学の基礎問題を始め様々な問題に対する解決能力を高める。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 図形の解析にベクトルを用いることができる。 | 標準的なベクトルの問題を解くことができる。 | 標準的なベクトルの問題を解くことができない。 |
評価項目2 | 行列の概念を理解し、様々な問題に活用することができる。 | 行列の概念を理解し、標準的な問題を解くことができる。 | 行列の標準的な問題を解くことができない。 |
評価項目3 | 行列式を用いて、諸問題を解決できる。 | 行列式の標準的な問題が解ける。 | 行列式の標準的な問題が解けない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
線形代数は、微分積分学と並び、現代数学において非常に重要な数学の分野である。特にベクトルと行列は、工学、自然科学を含む現代科学の必須の基礎概念である。それらの概念や、基礎的な知識と計算法を学び、それらを活用、応用して様々な問題を解決できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿った分かりやすい講義を目指す。しかし1年生で学んだことを踏まえた内容であり、またこれまで以上に抽象的で高度な数学を学ぶことになる。イメージをつかんで内容を理解すること、学んだことを応用して問題を解決することを心掛けてほしい。
授業を実りあるものにするために、数学に興味を持って、前向きに受講することを期待する。
注意点:
・授業は以前の内容を理解していることを前提で行うため,授業前までに前回の授業内容を復習しておくこと.
・試験を80%、課題等20%の合計100%で評価する。
60点以上を合格とする。
再試験は必要に応じて 行う。ただし、居眠りや私語,課題の未提出など授業に対する意欲の低い学生に対しては再試験の受験を認めない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
平面上のベクトルの定義 |
ベクトルの概念が理解できる。
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2週 |
平面上のベクトルの演算 |
ベクトルの演算ができる。
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3週 |
平面上のベクトルの内積 |
内積の計算ができる。
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4週 |
平面上のベクトルの成分 |
ベクトルの成分表示が理解できる。
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5週 |
平面上のベクトルの平行と直交 |
ベクトルの平行、直交の概念が理解できる。
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6週 |
平面上の直線とベクトル |
ベクトルを用いて、直線の媒介変数表示ができる。
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7週 |
平面上の接線と法線 |
接線、法線をベクトルを用いて表示することができる。
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8週 |
平面上の円とベクトル |
円のベクトル方程式が理解できる。
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2ndQ |
9週 |
空間内の座標 |
空間内の座標が理解できる。
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10週 |
空間内のベクトルの定義 |
空間内のベクトルの概念が理解できる。
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11週 |
空間内のベクトルの内積 |
空間内のベクトルの内積の概念が理解できる。
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12週 |
空間内の直線の方程式 |
直線のベクトル方程式が理解できる。
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13週 |
平面の方程式 |
平面のベクトル方程式が理解できる。
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14週 |
球の方程式 |
球のベクトル方程式が理解できる。
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15週 |
ベクトルの外積 |
外積の概念が理解できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
行列の定義 |
行列の概念が理解できる。
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2週 |
行列の和、差、実数の積 |
行列の和、差、実数倍の演算ができる。
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3週 |
行列の積 |
行列の積が計算できる。
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4週 |
逆行列 |
逆行列の概念が理解できる。
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5週 |
行列による連立1次方程式の解法 |
行列を用いて、連立1次方程式が解ける。
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6週 |
1次変換 |
1次変換の概念を理解できる。
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7週 |
1次変換の線形性 |
1次変換の線形性について理解できる。
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8週 |
合成変換 |
合成変換と行列の積との対応につて理解できる。
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4thQ |
9週 |
逆変換 |
逆変換の概念と、その存在条件、求め方について理解する。
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10週 |
1次変換と像 |
1次変換の像を求めることができる。
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11週 |
行列式の定義 |
行列式の定義を理解する。
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12週 |
行列式の性質 |
行列式の性質を用いて、行列式を計算することができる。
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13週 |
行列式の展開 |
行列式の展開公式を用いて、行列式を計算することができる。
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14週 |
逆行列と連立1次方程式 |
クラメルの公式を用いて、連立1次方程式が解ける。
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15週 |
掃き出し法 |
掃き出し法を用いて、連立1次方程式が解ける。また、逆行列を求めることもできる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前9,前10 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前4,前9 |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | 前3,前11 |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | 前6,前7 |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | 前12,前13,前14 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 後4 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後11,後12,後13 |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後6,後7 |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後8,後9 |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後10 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 80 |
専門的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |