1.溶液内の化学平衡の基礎理論を理解し,それを基に溶液内化学種の濃度を算出できる,2.代表的な有機化合物の名称・構造・性質・反応性について説明できる,3.原子の構造について,量子数を使い原子軌道が説明できる,4.細胞の構造と細胞分裂について説明できる,5.20種類のアミノ酸の構造とカタカナ表記,3文字表記,1文字表記が書け,タンパク質の高次構造により酵素の活性が説明できる,6.解糖系,脂肪,アミノ酸の代謝経路を説明できる。
概要:
生物応用化学科における基礎科目を学習するとともに,日本語で専門を理解する語学力を身につける。
授業の進め方・方法:
担当教員がスケジュールを合わせて,マンツーマンで講義・演習を行う。
注意点:
各教員が100点満点で評価(レポート,口頭試問など)を行う。その平均点が60点以上を合格とする.授業終了時に示す課題についてレポートを作成すること
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
レポートの書き方1(担当:冨岡) |
日本語によりわかりやすいレポートを書くことができる。
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2週 |
レポートの書き方2 |
日本語によりわかりやすいレポートを書くことができる。
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3週 |
レポートの書き方3 |
日本語によりわかりやすいレポートを書くことができる。
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4週 |
分析化学(担当:松田) 濃度 |
濃度について理解できる。
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5週 |
平衡定数を用いた計算 |
平衡定数について理解できる。
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6週 |
酸塩基とその強弱 |
酸塩基とその強弱について理解できる。
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7週 |
緩衝溶液 |
緩衝溶液について理解できる。
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8週 |
有機化学(担当:渡邊) 混成軌道 |
原子の構造,電子配置,化学結合について理解する
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2ndQ |
9週 |
σ結合・π結合 |
σ結合・π結合について理解する
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10週 |
代表的な有機反応(1) |
アルカン・シクロアルカンの性質と反応について理解する
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11週 |
代表的な有機反応(2) |
アルケン・共役ジエンの性質と反応について理解する
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12週 |
無機化学(担当:辻) 原子の構造 |
原子の構造について理解し、電子配置から原子の性質が予想できる。
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13週 |
原子軌道 |
原子の電子配置が原子軌道によりかけるようになる。
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14週 |
化学結合 |
八電子則を学び、イオン結合、共有結合、金属結合、配位結合の違いを理解し、そこから発現する物質の性質を予測できる。
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15週 |
中和滴定 |
滴定操作を習得し、酸・塩基について学び、当量計算ができるようになる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
細胞(担当:中嶌) 細胞の構造と働き |
原核細胞と真核細胞の違いを明確に説明できる。 体細胞分裂、減数分裂、染色体について説明でき、細胞分裂時のDNA量変化について言及できる。
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2週 |
メンデル遺伝 |
メンデル遺伝、遺伝の法則、検定交雑、様々な遺伝様式について説明でき、交配の結果を示すことができる。
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3週 |
連鎖と組み換え |
組換えが起こる場合の遺伝の仕組みについて理解しており、組み換え率を算出できる。三点検定と染色体地図の作成方法を説明できる。形質転換とDNAの構造について説明できる、
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4週 |
まとめ |
1~3回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
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5週 |
アミノ酸とタンパク質(担当:萩原) アミノ酸やタンパク質の種類、酵素活性、基質特異性について |
アミノ酸やタンパク質の種類、酵素の特性について説明できる。
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6週 |
タンパク質の立体構造について |
タンパク質の1次~4次構造が説明できる。タンパク質の立体構造を形成する相互作用や結合について説明できる。
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7週 |
タンパク質工学とその応用 |
タンパク質の工学応用分野について理解し、説明できる。
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8週 |
まとめ |
1~3回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
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4thQ |
9週 |
生物有機と代謝(担当:笈木)生体有機化合物(糖など) |
糖やデンプンの構造、および立体構造の特性について説明できる。オリゴ糖の生体内での役割について説明できる。
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10週 |
生体有機化合物 (脂肪など) |
脂肪やろうなどの脂質の構造、および特性について説明できる。細胞膜の物質輸送メカニズムなどについて説明できる
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11週 |
生体有機化合物の代謝 |
糖やデンプン、脂肪の代謝反応やエネルギー生産について説明できる
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12週 |
まとめ |
1~3回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
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13週 |
分子生物学(担当:中島) 細胞生物学-細胞の構造について- |
細胞内オルガネラの名称を日本語で表記でき、その役割を説明できる。
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14週 |
分子生物学-DNAの構造と細胞分裂について- |
DNAの構造について理解をし、模式図を用いることなく化学式を用いて書くことができる。細胞周期それぞれにおける内部の形態の変化を理解し、DNA量の変化を図示することができる。
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15週 |
分子生物学-DNAの複製、転写と翻訳について- |
DNAの方向性を理解し、複製、転写の方向を示すことができる。適当な塩基配列を与えられた場合、そのタンパク質のアミノ酸配列を記述できる。分子生物学のセントラルドグマについて説明できる。
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16週 |
まとめ |
1~3回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
同位体について説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | 前12,前13,前14,前15 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
イオン結合について説明できる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
共有結合について説明できる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11 |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | 後13,後14,後15,後16 |
金属の性質を説明できる。 | 3 | 後13,後14,後15,後16 |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 後13,後14,後15,後16 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 後13,後14,後15,後16 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
酸化還元反応について説明できる。 | 2 | 後9,後10,後11,後12 |
イオン化傾向について説明できる。 | 2 | 後9,後10,後11,後12 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 2 | 後9,後10,後11,後12 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
一次電池の種類を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
二次電池の種類を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
電気分解反応を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 2 | 後5,後6,後7,後8 |