無機化学1

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機化学1
科目番号 4C05 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『基本無機化学 (第3版)』, 荻野博・飛田博実 ・岡崎雅明 著, 株式会社東京化学同人。教科書は当科目講義内容の全てを含んではおらず、その分は講義資料を別途作成提供する。講義内容に応じた演習問題を適宜与える。
担当教員 松田 貴暁

到達目標

 分子軌道法の基本的な考え方を説明できる。
 分子軌道と物質の性質(芳香族性など)との関係を説明できる。
 分子軌道と化学反応(ペリ環状反応など)との関係を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分子軌道法の基本的な考え方を、複雑な系でも説明できる。分子軌道法の基本的な考え方を説明できる。分子軌道法の基本的な考え方を十分に説明できない。
評価項目2分子軌道と物質の性質(芳香族性など)との関係を、複雑な系でも説明できる。分子軌道と物質の性質(芳香族性など)との関係を説明できる。分子軌道と物質の性質(芳香族性など)との関係を十分に説明できない。
評価項目3分子軌道と化学反応(ペリ環状反応など)との関係を、複雑な系でも説明できる。分子軌道と化学反応(ペリ環状反応など)との関係を説明できる。分子軌道と化学反応(ペリ環状反応など)との関係を十分に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 分子軌道法の基本理論、それに基づいた化学結合,物質の性質,化学反応の基本的な考え方を教授する。
授業の進め方・方法:
 これまでに修得した化学の知識をもとに講義を進める。
 教科書は当科目講義内容の全てを含んではおらず、その分は講義資料を別途作成提供する。
 講義内容に応じた演習問題を適宜与える。
 板書による講義進行以外に、事前作成した電子媒体講義資料の投影による講義進行を行い、この場合、講義資料は別途閲覧可能とする。
 講義終了後に、演習講義ノート等の提出を課す場合がある。
 不明の箇所については、講義終了後はもとより、講義中も質問を適宜受け付ける。
 実務経験のある教員による授業科目:化成品開発・製造に従事した経験から、分子軌道法の基本理論、それに基づいた化学結合,物質の性質,化学反応の基本的な考え方を教授する。
注意点:
 次回の講義範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
 2回の試験結果(中間試験(50 %), 期末試験(50 %))により評価する。
 60点以上を合格とする。
 再試験は必要に応じて行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 原子軌道と量子数 原子軌道と量子数について理解できる。
2週 電子配置の規則 電子配置の規則について理解できる。
3週 原子価結合法と分子の構造 原子価結合法と分子の構造について理解できる。
4週 分子軌道法の基本的な考え方 分子軌道法の基本的な考え方について理解できる。
5週 LCAO法 LCAO法について理解できる。
6週 等核二原分子の分子軌道 等核二原分子の分子軌道について理解できる。
7週 前半のまとめ 1~6回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
8週 中間試験 1~6回目までの講義に関する問題について、回答ができる。
2ndQ
9週 異核二原分子の分子軌道 異核二原分子の分子軌道について理解できる。
10週 多原子分子の分子軌道 多原子分子の分子軌道について理解できる。
11週 π共役系の分子軌道 π共役系の分子軌道について理解できる。
12週 芳香族性とヒュッケル則 芳香族性とヒュッケル則について理解できる。
13週 フロンティア軌道理論 フロンティア軌道理論について理解できる。
14週 ペリ環状反応とウッドワード・ホフマン則 ペリ環状反応とウッドワード・ホフマン則について理解できる。
15週 後半のまとめ 9~14回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学σ結合とπ結合について説明できる。4前3
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4前3
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4前4,前5,前6,前9,前10,前11
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4前12
無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。4前1
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。4前1
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4前2
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。4前3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000