生物有機化学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生物有機化学
科目番号 4C14 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:菅原二三男 監訳 マクマリー生物有機化学Ⅱ生化学編 丸善。参考図書:村尾澤夫・荒井基夫共編 応用微生物学 培風館 
担当教員 中島 めぐみ

到達目標

1.生体内に存在する有機化合物の構造、役割などについて理解する。
2.微生物など、特殊な生物の有している有機化合物などについて理解する。
3.免疫反応や薬剤など、生体内において重要な役割を果たす反応系などについて理解する。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体内に存在する有機化合物の構造、役割などについて理解し、説明できる。生体内に存在する有機化合物の構造、役割などについて理解する。生体内に存在する有機化合物の構造、役割などについて理解できない。
評価項目2微生物など、特殊な生物の有している有機化合物などについて理解し、説明できる。微生物など、特殊な生物の有している有機化合物などについて理解する。微生物など、特殊な生物の有している有機化合物などについて理解できない。
評価項目3免疫反応や薬剤など、生体内において重要な役割を果たす反応系などについて理解し、説明できる。免疫反応や薬剤など、生体内において重要な役割を果たす反応系などについて理解する。免疫反応や薬剤など、生体内において重要な役割を果たす反応系などについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人間をはじめとする生物(微生物を含む)が有している生体物質やその役割を順を追って理解する。生体内に存在する有機化合物が、生体内でどのような役割で存在するかを、一部生体物質の取扱法も含めて系統的に学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、講義を中心として行う。その基礎は「有機化学」、「酵素構造工学」であり、生体内における有機/無機化合物の構造と、その役割について学ぶ。
課題レポートは各授業終了後あるいは長期休暇中に出題し、各自解答の上提出する。授業内容の復習および補足が中心となる。
注意点:
2回の試験結果(中間試験(50 %), 期末試験(50 %))により評価する。
 60点以上を合格とする。
 再試験は必要に応じて行う。指定した教科書のページを事前に読んでおくこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 全体内容のガイダンスを行う
2週 生理活性物質I(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
3週 生理活性物質II(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
4週 生理活性物質III(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
5週 生理活性物質IV(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
6週 生理活性物質V(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
7週 生理活性物質VI(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
8週 生理活性物質VII(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
4thQ
9週 内容のまとめ 全体内容の総まとめ
10週 生理活性物質VIII(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
11週 生理活性物質IX(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
12週 生理活性物質X(構造、作用メカニズム)  生理活性物質の構造や作用メカニズムについて学ぶ
13週 免疫(概論、各論) 免疫の概論および関連細胞とその機能について学ぶ
14週 免疫(概論、各論) 免疫の概論および関連細胞とその機能について学ぶ
15週 後半のまとめ 全体内容の総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3後2
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。2後2
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。2後2
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。2後2
基礎生物酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。1後2
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。3後6
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4後6,後8
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後13,後14
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後13,後14
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。3後2
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。3後2
単糖と多糖の生物機能を説明できる。3後2,後3
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3後2,後3
グリコシド結合を説明できる。3後2,後3
多糖の例を説明できる。3後2,後3
脂質の機能を複数あげることができる。3後2,後3
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。3後2,後3
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。3後2,後3
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。2後10,後11
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。3後10,後11
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。2後10,後11
タンパク質の高次構造について説明できる。2後10,後11
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。2後11
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。3後10
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4後8,後10,後11
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。1後2
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。1後3
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。1後2
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4後2,後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000