学校 |
久留米工業高等専門学校 |
開講年度 |
令和06年度 (2024年度) |
授業科目 |
工業物理化学1 |
科目番号 |
4C20 |
科目区分 |
専門 / 必修 |
授業形態 |
講義 |
単位の種別と単位数 |
履修単位: 1 |
開設学科 |
生物応用化学科 |
対象学年 |
4 |
開設期 |
後期 |
週時間数 |
2 |
教科書/教材 |
教科書: 基礎物理化学II -物質のエネルギー論ー, 山内淳著 (サイエンス社) 参考書: 基礎物理化学(上), W. J. Moore著, 細谷治夫訳, 湯田坂雅子訳 (東京化学同人); 熱力学, 菊川芳夫著, 二宮正夫編, 北原和夫編, 並木雅俊編, 杉山忠男編 (講談社); 熱力学の基礎 第2版I+II, 清水明著 (東京大学出版会); 熱力学 -現代的な視点から, 田崎晴明著 (培風館); マッカーリ・サイモン物理化学 (上)(下) ー分子論的アプローチ, D. A. McQuarrie著, J. D. Simon著, 千原秀昭訳, 江口太郎訳, 齋藤一弥訳 (東京化学同人)
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担当教員 |
谷本 勝一
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到達目標
1. 化学現象・物理現象を理解するために必要な熱力学の基礎式及び理論式を理解する。
2. エントロピー変化より、物理平衡・化学平衡の方向性を予想できる。
3. 自由エネルギー変化変化より、物理平衡・化学平衡の方向性を予想できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 熱力学の基礎式を誘導し、理解している。 | 熱力学の基礎式を理解している。 | 熱力学の基礎式を理解できない。 |
評価項目2 | エントロピーを理解し、計算したエントロピー変化より物理平衡・化学平衡の方向性を予想できる。 | エントロピーを理解し、エントロピー変化を計算できる。 | エントロピーを理解できない。エントロピー変化を計算できない。 |
評価項目3 | 自由エネルギーを理解し、計算した自由エネルギー変化より、物理平衡・化学平衡の方向性を予想できる。 | 自由エネルギーを理解し、自由エネルギー変化を計算できる。 | 自由エネルギーを理解できない。自由エネルギー変化を計算できない。 |
学科の到達目標項目との関係
ディプロマポリシー 1
説明
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JABEE C-1
説明
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教育方法等
概要:
工学の基礎として物質の性質、変化、化学反応及びエネルギーに関する物理化学的な基礎理論である「熱力学の法則、物理平衡、及び化学平衡」を学習することを目的とする。
授業の進め方・方法:
教科書とレジュメを併用し、授業内容をプロジェクターで示し、それらについて説明する。
理解力を深めるために、適宜演習を行う。
注意点:
すでに受講している関連科目(基礎化学、物理化学)の基礎知識を必要とする。
中間試験と期末試験をそれぞれ50点ずつで評価し、全体で60点以上を合格とする。
再試験は原則として実施しない(試験当日欠席者に対する追試験は実施する)。
次回の講義の各単元ごとに専門用語及びその意味を予習しておくこと。
本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要である。
出席点及び課題点は原則として成績の評価項目には入れないが、中間・期末試験の合計が合格点にわずかに満たない者(50点以上60点未満)に対しては、すべての授業に出席し、なおかつ課題をすべて提出した場合の持ち点を10点として、実際の出席回数と課題の提出回数に応じて点数を加える。
なお、代返等の行為が見受けられた場合は、追試験は公欠認定者に対してのみ実施し、中間・期末試験の結果のみで成績を評価する。また、課題のすべての設問に対して無回答での提出は課題点にカウントしない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
熱力学の第2法則とエントロピー |
熱力学の第2法則とエントロピーを知る。
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2週 |
温度・体積・圧力変化とエントロピー |
温度・体積・圧力変化でのエントロピー変化を理解する。
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3週 |
相転移のエントロピー変化 |
相転移のエントロピー変化を理解する。
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4週 |
混合のエントロピー変化 |
混合のエントロピー変化を理解する。
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5週 |
熱機関とカルノーサイクル |
熱機関とカルノーサイクルを理解する。
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6週 |
熱力学の第3法則 |
熱力学の第3法則を知る。
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7週 |
化学反応のエントロピー変化 |
化学反応のエントロピー変化を計算できる。
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8週 |
中間まとめ |
上記の項目について60%以上の正解ができる。
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4thQ |
9週 |
自由エネルギー: ギブズとヘルムホルツの自由エネルギー |
ギブズとヘルムホルツの自由エネルギーを知る。
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10週 |
自由エネルギーの温度変化と圧力変化: ギブズーヘルムホルツの式 |
自由エネルギーの温度変化と圧力変化を理解し、ギブズーヘルムホルツの式で自由エネルギー変化を計算できる。
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11週 |
化学反応の自由エネルギー変化 |
化学反応の自由エネルギー変化を計算できる。
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12週 |
平衡定数とギブズの自由エネルギー |
平衡定数とギブズの自由エネルギーの間の関係を理解する。
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13週 |
平衡定数の温度変化と圧力変化: ファントホッフの式 |
平衡定数の温度変化と圧力変化を理解して、ファントホッフの式で平衡定数を計算できる。
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14週 |
化学ポテンシャル |
化学ポテンシャルを理解する。
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15週 |
前期まとめ |
上記の項目について60%以上の正解ができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 後1,後5,後8,後15 |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 後1,後4,後8,後15 |
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。 | 4 | 後1,後8,後15 |
エンタルピーの温度依存性を計算できる。 | 4 | 後10,後15 |
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 後1,後5,後8,後15 |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 4 | 後12,後15 |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 4 | 後12,後15 |
均一および不均一反応の平衡を説明できる。 | 4 | 後12,後15 |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後15 |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 4 | 後1,後6,後8,後15 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 4 | 後7,後8,後15 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後14,後15 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | 後11,後12,後15 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | 後12,後13,後15 |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | 後1,後5,後8,後15 |
評価割合
| 試験、出席、課題 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |