概要:
物理学および数学的理論を基礎として化学的分野に理論的体系を与える。主に自然界における物質の挙動を数式を用いて記述し、化学物質の性質および現象に関する精密な測定と解析の結果からその構造単位を解明することを目的とする。本講は物理化学I以降の内容について行う。
授業の進め方・方法:
実験を行うにあたって必要な内容を実験前に説明する。説明後、実験を行い、その結果をレポ−トとして各自提出する。学生は実験ノートを準備し、これに実験ドキュメントを記録し、実験終了後各自実験ノートを担当教員に提出して認印を貰うこととする。実験レポートの提出期限は、原則次回実験日の17時までとする。レポートは手書きとし、使用するグラフ用紙(方眼紙、対数方眼紙)等は各自で用意する。ただし、表のみパソコン等の使用を認める。
注意点:
履修にあたって、物理化学、機器分析、化学工学に関する基礎知識が必要である。
実験レポート70点、期末試験でのテスト30点の合計100点満点から評価する。60点以上を合格とする。再試験を行う。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
実験概要 |
物理化学および化学工学で必要となる諸物性の取得方法の概要について理解する
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2週 |
実験の理論、実験操作、データ処理に関する説明1 |
溶解度と溶解熱・粘度・気液平衡・分配平衡などの物理化学的な諸物性の測定法の概要について理解する
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3週 |
実験の理論、実験操作、データ処理に関する説明2 |
吸着・撹拌・ろ過・流動層などの化学工学的なプロセス設計で必要となる諸物性の測定方法の概要について理解する
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4週 |
物理化学、化学工学に関する実験1 |
溶解度と溶解熱の測定方法について理解する
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5週 |
物理化学、化学工学に関する実験2 |
混合溶液の粘度・密度の測定方法について理解する
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6週 |
結果の整理とレポート作成1 |
得られた実験データの整理を行い、理論式などの適用性について検討する
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7週 |
物理化学、化学工学に関する実験3 |
液液平衡系における分配物質の分配定数の測定方法について理解する
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8週 |
物理化学、化学工学に関する実験4 |
オスマー型気液平衡測定装置を用いて気液平衡データの測定方法について理解する
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2ndQ |
9週 |
結果の整理とレポート作成2 |
得られた実験データの整理を行い、理論式などの適用性について検討する
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10週 |
物理化学、化学工学に関する実験5 |
活性炭に対する有機物の吸着実験を行い、吸着等温線について理解する
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11週 |
物理化学、化学工学に関する実験6 |
撹拌動力の測定を行い、動力数とレイノルズ数の関係について理解する
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12週 |
結果の整理とレポート作成3 |
得られた実験データの整理を行い、理論式などの適用性について検討する
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13週 |
物理化学、化学工学に関する実験7 |
定圧濾過実験を行い、Ruthの濾過方程式の適用性について検討する
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14週 |
物理化学、化学工学に関する実験8 |
充填層および流動層の圧力損失および空隙率の測定方法を理解する
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15週 |
結果の整理とレポート作成4 |
得られた実験データの整理を行い、理論式などの適用性について検討する
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 4 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | 蒸留の原理について理解できる。 | 3 | 前8,前10 |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 3 | 前8 |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 2 | 前8 |
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。 | 2 | 前7 |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 2 | 前10 |
分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | 前10 |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | 前5,前11 |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | 前5,前11 |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | 前4 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 前5 |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | 前4 |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | 前8 |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | 前10,前11,前13,前14 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |