バイオ工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 バイオ工学
科目番号 5C03 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:松本道明ら著、標準化学工学、化学同人。参考書:化学工学教育研究会編、新しい化学工学、産業図書。東稔節治編、生物化学工学、朝倉書店;山根恒夫著、生物反応工学、産業図書。川瀬義矩著、生物反応工学の基礎、化学工業社
担当教員 中嶌 裕之,栫 隆彦

到達目標

1.化学工学量論、熱力学などに関する専門基礎の内容を理解できる。
2.物理化学、生化学、反応工学など化学に関連する専門基礎知識を修得する。
3.反応器の選択・設計・デザインができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生物反応工学の知識を活用できる生物反応工学の知識を有している生物反応工学の知識を有していない
評価項目2酵素バイオリアクターの設計式を活用できる酵素バイオリアクターの設計式を用いた計算ができる酵素バイオリアクターの設計式を用いた計算ができない
評価項目3微生物バイオリアクターの設計式を活用できる微生物バイオリアクターの設計式を用いた計算ができる微生物バイオリアクターの設計式を用いた計算ができない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生体関連物質の有する様々な機能を工業的に利用して物質生産を行う、いわゆるバイオテクノロジーは、近年著しく発展してきている。本講では、その生産ステップであるバイオプロセスを行う上で必要な生体反応に関する基礎的知識を得るとともに、バイオプロセスに適用される操作法や装置の設計法などについて学ぶことを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業内容を黒板に記載し、それぞれについて説明する。単なる現象、数式の説明のみでなく、例題、演習問題等も取り混ぜる。
注意点:
履修にあたり、化学工学、物理化学、生物化学に関する知識が必要である。
本科目は学修単位科目であり、授業時間外の学習を要する。各回の授業終了後、本科目に関連する課題を課す。
授業終了時に示す課題についてレポートを作成すること。
評価方法の詳細
定期試験90%(中間試験45% 期末試験45%)、課題レポート10%を目安として評価する。
(評価基準:60点以上を修得とする。)
再試験を行う。60点以上を合格(60点)とする。 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 バイオプロセスの概要(1):バイオプロセスの特徴・構成 バイオプロセスの特徴や構成について理解できる
2週 バイオプロセスの概要(2):生物化学工学の成果 生物化学工学の成果事例について説明できる
3週 細胞の取扱いとその代謝(1):微生物の特徴、生理特性 微生物細胞の特徴や生理特性について説明できる
4週 細胞の取扱いとその代謝(2):有用微生物の分離、育種のための遺伝子組み換え技術 有用微生物の分離方法や育種のための遺伝子組み換え技術について説明できる
5週 微生物反応速度論(1):微生物反応の分類、増殖速度式 微生物の増殖速度についてその要因を説明できる
6週 微生物反応速度論(2):基質の消費速度、生産物生成速度、酸素の消費速度 微生物反応において、基質・酸素の消費及び生産物生成速度との関連を説明できる
7週 培養操作及びバイオリアクター 培養操作並びにバイオリアクターについて説明ができる
8週 まとめ(中間試験) 中間試験として前半の内容をまとめる
4thQ
9週 微生物反応の速度 (1) :増殖速度 増殖速度の計算ができる
10週 微生物反応の速度 (2) :基質消費速度、酸素消費速度、代謝産物生成速度 基質消費速度、酸素消費速度、代謝産物生成速度の説明ができる
11週 微生物培養バイオリアクター (1) :回分培養 回分培養の計算ができる
12週 微生物培養バイオリアクター (2) :反復回分培養 反復回分培養の計算ができる
13週 微生物培養バイオリアクター (3) :流加培養 流加培養の計算ができる
14週 微生物培養バイオリアクター (4) :連続培養 連続培養の計算ができる
15週 微生物培養バイオリアクターのまとめ これまでの内容を復習する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4後9
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4後4,後9,後11,後12,後13,後14
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4後4,後11,後12,後13,後14
生物化学酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4後1
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4後1
生物工学微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4後1,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000