生物工学実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物工学実験
科目番号 0377 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 6
教科書/教材 教材:実験説明会資料。各教員が作成した実験テキスト
担当教員 中嶌 裕之,笈木 宏和,松田 貴暁,萩原 義徳,中島 めぐみ

到達目標

1.生物工学に関する実験技術を体得すると同時に応用化学についても体験できる。
2.5年生の卒業研究にスムーズに移行できる。
3.実験レポートの書き方を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1選択した研究室ごとの実験内容・原理を理解し,各実験から結論を導き出すことができる。選択した研究室ごとの実験を忠実に行い,レポートとしてまとめることができる。実験は遂行できるが,内容の理解が不十分である。
評価項目2仮配属研究室における予備実験・調査について内容をよく理解し,卒業研究への展開ができる。仮配属研究室における予備実験・調査を忠実にこなし,興味を持って取り組む。予備実験・調査は遂行できるが,内容の理解が不十分である。
評価項目3研究内容の聴講において真摯に取り組み,積極的に情報収集を行ったうえで,希望研究室及び仮配属研究室を選択する。研究内容の聴講を基に,興味ある研究室を積極的に選択できる。各研究室の選択に消極的である。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
これまでに学んだ生物化学関連講義の基礎及び専門知識並びに分析化学実験,基礎生物化学実験,生物化学実験などの基礎的な実験を踏まえて,各研究室で行われている卒業研究を体験する。本実験の修得が5年生での卒業研究への糧となることを目標とする。
授業の進め方・方法:
全学生が4つのテーマを経験するオムニバス形式である。卒業研究室で個別に実施するので,学生は小グループで密接な指導を受ける。仮配属研究室では,実験・研究を通した上級生(5年生,専攻科生)とのコミュニケーションも経験する。実験終了後は,レポート作成を行う。
各担当教員の実験内容
泉本:バイオマスの酵素糖化反応実験と糖の定量分析
冨岡:唾液からのDNA抽出と,性別とハプログループの決定
中嶌:プラスミドによる大腸菌の形質転換,プラスミドの抽出並びに解析,PCR法による特定遺伝子の増幅
笈木:生物資源の工業生産の模擬試験
松田:酵素によるゴム分解に関する実験,医用デバイスに関する実験
萩原:蛋白リゾチームの精製と結晶化
注意点:
実験に当たっては,安全に留意する(薬品の取り扱い,保護具の装着,機器の取り扱い,細菌の取り扱い等)。
研究室の運営状況,学生の希望などを考慮し,研究室Cにおける実験を省略し,9回目から仮配属研究室における実験を実施する場合がある。
60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 研究室説明 6名の担当教員による実験説明及び卒業研究内容を聴講する。
2週 研究室選択 第1回目の説明聴講に基づき,受講したい3研究室を選択する。
3週 研究室Aにおける実験Ⅰ 希望研究室Aにおける実験1週目を受講する。
4週 研究室Aにおける実験Ⅱ 希望研究室Aにおける実験2週目を受講する。
5週 研究室Aにおける実験Ⅲ 希望研究室Aにおける実験3週目を受講する。
6週 研究室Bにおける実験Ⅰ 希望研究室Bにおける実験1週目を受講する。
7週 研究室Bにおける実験Ⅱ 希望研究室Bにおける実験2週目を受講する。
8週 研究室Bにおける実験Ⅲ 希望研究室Bにおける実験3週目を受講する。
4thQ
9週 研究室Cにおける実験Ⅰ 希望研究室Cにおける実験1週目を受講する。
10週 研究室Cにおける実験Ⅱ 希望研究室Cにおける実験2週目を受講する。
11週 研究室Cにおける実験Ⅲ 希望研究室Cにおける実験3週目を受講する。
12週 研究室仮配属 希望した3研究室の受講に基づき,卒業研究を希望する研究室への仮配属を行う。
13週 卒業研究の予備実験
・調査Ⅰ
仮配属研究室における予備実験・調査第1週目を受講する。
14週 卒業研究の予備実験
・調査Ⅱ
仮配属研究室における予備実験・調査第2週目を受講する。
15週 卒業研究の予備実験
・調査Ⅲ
仮配属研究室における予備実験・調査第3週目を受講する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。3
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。3
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。3
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。3
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。3
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。3
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000003030
専門的能力000003030
分野横断的能力000004040