到達目標
1.留数の定義と意味,及び留数定理を利用した複素積分と定積分への応用の理解.
2.ラプラス変換による常微分方程式の解法の習得.
3.確率の考え方から統計に関連した重要な確率分布までの理解.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 留数とは何か,留数はどのように派生したかの理解しており実績分への応用もできる. | 留数の意味は理解しているが,どのように派生したかは理解できていない.ただし複素積分の計算はできる. | 留数の定義や意味が分からず複素積分の計算もできない. |
評価項目2 | ラプラス変換による常微分方程式の解法を理解し,問題を解くことができる. | ラプラス変換によって基本的な常微分方程式は解くことができる.しかし,解法に必要な部分分数への展開定理を使用できない. | ラプラス変換を使用して常微分方程式を解くことができない. |
評価項目3 | 確率の意味を理解し,日常生活で使用するような正規分布に関する問題を解くことができる. | 基本的な確率の意味は理解できるが正規分布など種々の分布に関する問題を解くことができない. | 確率の意味を理解できず,基本的な問題も解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
科学技術の分野において,数学は基礎科目として最も重要である.特に本科目の内容は工学上の問題に直接的あるいは間接的に深く結びついており理工学系に進む者にとってその習得は必要不可欠である.従って,内容の理解と共に基本的な問題を解く力はもとより工学への応用に関した問題を解く力をつけさせることを目的としている.
授業の進め方・方法:
講義は基本的に教科書に沿って行うが,工学への応用例などを含めて講義する.実際に問題を解く力を養わせるために例題や問題に関してはその解法などを詳細に解説する.またその理解度を確認するために殆どの講義終了時に15分程度の確認小テストを行う.なお,「確率・統計」に関してはプリントを配布してノート講義とする.
注意点:
4回の期末試験と中間試験以外に理解度を確認するための小テストを殆どの講義の終了時に行う.期末試験および中間試験は85点満点とし,その点数にそれぞれの期間の小テストの合計(最高15点に換算)を加えたものを試験の評価点とし,それら4回の試験の平均点で評価を行う.100%. 評価基準:60点以上を合格とする. 再試験は行う.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
複素数の表し方,複素平面,絶対値と偏角の性質 |
複素平面上での複素数の表し方を理解する.
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2週 |
ド・モアブルの公式とそれを利用した方程式の解 |
ド・モアブルの公式を利用した方程式を解くことができる.
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3週 |
複素関数の定義と複素関数によるz平面上の点とw平面上の点との対応について |
複素関数によるz平面上の点とw平面上の点との対応について理解できる.
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4週 |
正則関数 |
正則関数の意味を理解する.
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5週 |
コーシー・リーマンの関係式 |
複素関数が正則であるための必要十分条件の証明を理解する.
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6週 |
正則関数による写像の等角性について |
正則関数による写像の等角性が局所的に成立することを理解する.
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7週 |
複素積分とその性質 |
複素積分とその性質について理解する.
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8週 |
複素積分とその性質についての続き |
複素積分とその性質について理解する.
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2ndQ |
9週 |
コーシーの積分定理について |
コーシーの積分定理について理解する.
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10週 |
コーシーの積分定理の応用について |
コーシーの積分定理の応用について理解する.
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11週 |
コーシーの積分表示と導関数の積分表示について |
コーシーの積分表示と導関数の積分表示について理解する.
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12週 |
コーシーの積分表示と導関数の積分表示について |
コーシーの積分表示と導関数の積分表示について基本的なことを理解する.
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13週 |
孤立特異点と留数,留数の計算について |
留数の意味とどのように派生したのかを理解する.
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14週 |
留数定理について |
留数定理の意味を理解し利用することができる.
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15週 |
実積分への応用 |
留数定理を利用して実績分を解くことができる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ラプラス変換の定義と例 |
ラプラス変換の定義と例を理解する.
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2週 |
ラプラス変換の基本的性質 |
ラプラス変換の定義と例を理解する.
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3週 |
原関数と像関数との対応について |
原関数と像関数との対応について理解する.
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4週 |
逆ラプラス変換について |
逆ラプラス変換について理解する.
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5週 |
ヘビサイドの部分分数展開定理について |
ヘビサイドの部分分数展開定理を利用して部分分数に展開できる.
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6週 |
ラプラス変換の応用として常微分方程式の解法(1) |
ラプラス変換の応用として常微分方程式の解法(1)の理解と問題を解くことができる.
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7週 |
常微分方程式の解法(2) |
常微分方程式の解法(2)の理解と問題を解くことができる.
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8週 |
常微分方程式の解法(3) |
常微分方程式の解法(3)の理解と問題を解くことができる.
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4thQ |
9週 |
ラプラス変換の工学への応用例について |
ラプラス変換の工学への応用例について理解する.
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10週 |
確率の定義,加法定理と乗法定理,独立性 |
確率の定義,加法定理と乗法定理,独立性を理解し基本的な問題を解くことができる.
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11週 |
ベイズの定理 |
ベイズの定理がどの場面で利用されるかを知り,問題を解くことができる.
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12週 |
連続的事象の確率 |
連続的事象の確率を理解する.
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13週 |
平均値(期待値),分散,標準偏差 |
平均値(期待値),分散,標準偏差の意味の理解と実際の場面での利用法を理解する.
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14週 |
重要な確立分布(二項分布,ポアソン分布,正規分布) |
重要な確立分布(二項分布,ポアソン分布,正規分布)を知り,実生活での使用を知る.
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15週 |
二項分布と正規分布との関係 |
二項分布と正規分布との関係を理解し問題を解くことができる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 85 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 85 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |