専門基礎(生物応用化学)

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 専門基礎(生物応用化学)
科目番号 1294 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教材は,担当教員が適宜用意する。参考書:分析化学の基礎,工学のための有機化学,フレッシュマンのための結合論,ストライヤー生
担当教員 中嶌 裕之,辻 豊,笈木 宏和,渡邊 勝宏,松田 貴暁,萩原 義徳,中島 めぐみ

到達目標

1.溶液内の化学平衡の基礎理論を理解し,それを基に溶液内化学種の濃度を算出できる,2.代表的な有機化合物の名称・構造・性質・反応性について説明できる,3.原子の構造について,量子数を使い原子軌道が説明できる,4.細胞の構造と細胞分裂について説明できる,5.20種類のアミノ酸の構造とカタカナ表記,3文字表記,1文字表記が書け,タンパク質の高次構造により酵素の活性が説明できる,6.解糖系,脂肪,アミノ酸の代謝経路を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基礎的な化学の知識を有し、活用できる基礎的な化学の知識を有している基礎的な化学の知識を有していない
評価項目2基礎的な生物学の知識を有し、活用できる基礎的な生物学の知識を有している基礎的な化学の知識を有していない
評価項目3講義中の教員からの問いかけに日本語で明瞭に解答できる講義中の教員からの問いかけを理解できる講義中の教員からの問いかけの理解に乏しい

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物応用化学科における基礎科目を学習するとともに,日本語で専門を理解する語学力を身につける。
授業の進め方・方法:
担当教員がスケジュールを合わせて,マンツーマンで講義・演習を行う。
注意点:
各教員が100点満点で評価(レポート,口頭試問など)を行う。その平均点が60点以上を合格とする

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 分析化学(担当:松田) 濃度 濃度について理解できる。
2週 平衡定数を用いた計算 平衡定数について理解できる。
3週 酸塩基とその強弱 酸塩基とその強弱について理解できる。
4週 緩衝溶液 緩衝溶液について理解できる。
5週 まとめ 1~4回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
6週 有機化学(担当:渡邊) 混成軌道   原子の構造,電子配置,化学結合について理解する
7週 σ結合・π結合 σ結合・π結合について理解する
8週 代表的な有機反応(1) アルカン・シクロアルカンの性質と反応について理解する
2ndQ
9週 代表的な有機反応(2) アルケン・共役ジエンの性質と反応について理解する
10週 まとめ
11週 無機化学(担当:辻)
原子の構造
原子の構造について理解し、電子配置から原子の性質が予想できる。
12週 原子軌道 原子の電子配置が原子軌道によりかけるようになる。
13週 化学結合 八電子則を学び、イオン結合、共有結合、金属結合、配位結合の違いを理解し、そこから発現する物質の性質を予測できる。
14週 中和滴定 滴定操作を習得し、酸・塩基について学び、当量計算ができるようになる。
15週 まとめ 1~4回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 細胞(担当:中嶌)
細胞の構造と働き
原核細胞と真核細胞の違いを明確に説明できる。
体細胞分裂、減数分裂、染色体について説明でき、細胞分裂時のDNA量変化について言及できる。
2週 メンデル遺伝 メンデル遺伝、遺伝の法則、検定交雑、様々な遺伝様式について説明でき、交配の結果を示すことができる。
3週 連鎖と組み換え 組換えが起こる場合の遺伝の仕組みについて理解しており、組み換え率を算出できる。三点検定と染色体地図の作成方法を説明できる。形質転換とDNAの構造について説明できる、
4週 まとめ
5週 アミノ酸とタンパク質(担当:萩原)
アミノ酸やタンパク質の種類、酵素活性、基質特異性について
アミノ酸やタンパク質の種類、酵素の特性について説明できる。
6週 タンパク質の立体構造について タンパク質の1次~4次構造が説明できる。タンパク質の立体構造を形成する相互作用や結合について説明できる。
7週 タンパク質工学とその応用 タンパク質の工学応用分野について理解し、説明できる。
8週 まとめ
4thQ
9週 生物有機と代謝(担当:笈木)生体有機化合物(糖など) 糖やデンプンの構造、および立体構造の特性について説明できる。オリゴ糖の生体内での役割について説明できる。
10週 生体有機化合物
(脂肪など)
脂肪やろうなどの脂質の構造、および特性について説明できる。細胞膜の物質輸送メカニズムなどについて説明できる
11週 生体有機化合物の代謝 糖やデンプン、脂肪の代謝反応やエネルギー生産について説明できる
12週 まとめ
13週 分子生物学(担当:中島)
細胞生物学-細胞の構造について-
細胞内オルガネラの名称を日本語で表記でき、その役割を説明できる。
14週 分子生物学-DNAの構造と細胞分裂について- DNAの構造について理解をし、模式図を用いることなく化学式を用いて書くことができる。細胞周期それぞれにおける内部の形態の変化を理解し、DNA量の変化を図示することができる。
15週 分子生物学-DNAの複製、転写と翻訳について- DNAの方向性を理解し、複製、転写の方向を示すことができる。適当な塩基配列を与えられた場合、そのタンパク質のアミノ酸配列を記述できる。分子生物学のセントラルドグマについて説明できる。
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000