高分子化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 高分子化学Ⅰ
科目番号 1367 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教材:「はじめての高分子化学」、井上祥平・著、化学同人。プリント類、視聴覚資料(静止画・動画など
担当教員 津田 祐輔

到達目標

1. プラスチック、繊維、ゴムなど基本的な高分子化合物の種類と化学構造式を習得する。
2. 高分子化合物の構造についての基礎的な知識を身につける。
3. 高分子化合物の物性についての基礎的な知識を身につける。
4. 高分子化合物の工業への応用を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プラスチック、繊維、ゴムなど各種の高分子化合物の種類と化学構造式を習得しているプラスチック、繊維、ゴムなど基本的な高分子化合物の種類と化学構造式を習得しているプラスチック、繊維、ゴムなど基本的な高分子化合物の種類と化学構造式を理解していない
評価項目2高分子化合物の構造についての知識を身につけている高分子化合物の構造についての基礎的な知識を身につけている高分子化合物の構造についての基礎的な知識を身につけていない
評価項目3高分子化合物の物性についての知識を身につけている高分子化合物の物性についての基礎的な知識を身につけている高分子化合物の物性についての基礎的な知識を身につけていない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高分子化合物はプラスチック、繊維、ゴムなどとして日常生活に無くてはならない物質である。本授業ではこの様な高分子化合物に関して分子構造、高分子性、力学的性質、熱的性質を知り、工業への応用を習得する。
授業の進め方・方法:
・チョーク&ライトを中心とした講義形式
・適宜レポートを加える
・適宜質問に答える
・視聴覚資料(静止画・動画など)を加える
注意点:
(1)点数配分:中間試験50%、期末試験50%
(2)評価基準:60点以上を合格とする。
(3)再試:再試を行う。

   必要であり、これを課題として課す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高分子材料入門 高分子の概要が説明できる
2週 高分子の合成法(1) ビニル重合系高分子合成の概要を理解している
3週 高分子の合成法(2) 縮合系高分子合成の概要を理解している
4週 高分子の分子量 高分子の分子量(平均分子量など)の概念・測定法を理解している
5週 高分子の熱的性質 高分子のガラス転移温度・結晶化温度について説明できる
6週 高分子の分子構造(1) 高分子の分子構造(立体規則など)が説明できる
7週 高分子の分子構造(2) 高分子の固体構造(結晶構造など)が説明できる
8週 高分子の分子構造(3) 高分子の固体構造(二次構造など)が説明できる
2ndQ
9週 高分子の成形加工 高分子の成形加工の概要を理解している
10週 汎用高分子材料 汎用プラスチック、汎用ゴムなどの概要を知る
11週 エンジニアリングプラスチック 耐熱性高分子・エンジニアリングプラスチックについて説明できる
12週 機能性高分子材料 接着剤、電子材料などの機能性高分子材料の概要を理解している
13週 高分子材料の使用例 自動車、電気製品、日用品などの使用例を理解している
14週 1-13週の講義で補足の必要がある項目を重点的に指導する 左記項目を理解している
15週 総括 これまでに学んだ事項を総括的に理解している
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学混成軌道を用い物質の形を説明できる。2
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。2
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。2
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。2
共鳴構造について説明できる。2
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。2
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。2
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。2
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。2
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。2
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。2
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。2
高分子化合物がどのようなものか説明できる。3
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。3
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。3
高分子の熱的性質を説明できる。3
重合反応について説明できる。3
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。3
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。3
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。3
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。2
反応機構に基づき、生成物が予測できる。2
無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。2
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。2
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。2
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。2
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。2
イオン結合と共有結合について説明できる。2
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。2
金属結合の形成について理解できる。2
物理化学蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。2
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000