有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 1369 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『第4版 マクマリー生物有機化学 生化学編』, 菅原二三男 監訳, 丸善株式会社。学習内容に応じた演習問題を適宜指定する。
担当教員 松田 貴暁

到達目標

 糖質の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。
 脂質の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。
 核酸の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1糖質の構造と性質を、分子構造に基づいて、複雑な系でも説明できる。糖質の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。糖質の構造と性質を、分子構造に基づいて十分に説明できない。
評価項目2脂質の構造と性質を、分子構造に基づいて、複雑な系でも説明できる。脂質の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。脂質の構造と性質を、分子構造に基づいて十分に説明できない。
評価項目3核酸の構造と性質を、分子構造に基づいて、複雑な系でも説明できる。核酸の構造と性質を、分子構造に基づいて説明できる。核酸の構造と性質を、分子構造に基づいて十分に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 これまでに修得した有機化学の素養をもとに、生体分子である糖質・脂質・核酸について、それらの構造と性質を、分子構造に基づいて理解すること。
授業の進め方・方法:
 これまでに修得した有機化学の知識をもとに講義を進める。
 生体物質を化学の視点から捉え、生命現象を化学で考えることが重要となる。
 チョークアンドトークにより授業を進める。
 学習内容に応じた演習問題を適宜指定する。
 不明の箇所については、授業終了後はもとより、授業中も質問を適宜受け付ける。
注意点:
 2回の試験結果(中間試験(50 %), 期末試験(50 %))により評価する。
 60点以上を合格とする。
 再試験は必要に応じて行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 糖質の構造と性質 糖類の概要 糖類の概要について理解できる。
2週 糖質の構造と性質 単糖類の構造と性質 単糖類の構造と性質について理解できる。
3週 糖質の構造と性質 二糖類の構造と性質 二糖類の構造と性質について理解できる。
4週 糖質の構造と性質 多糖類の構造と性質 多糖類の構造と性質について理解できる。
5週 脂質の構造と性質 脂質の概要 脂質の概要について理解できる。
6週 脂質の構造と性質 脂肪酸・ワックス・トリアシルグリセロール・油脂の構造と性質 脂肪酸・ワックス・トリアシルグリセロール・油脂の構造と性質について理解できる。
7週 前半のまとめ 1~6回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
8週 中間試験 1~6回目までの講義に関する問題について、回答ができる。
2ndQ
9週 脂質の構造と性質 細胞膜脂質の構造と性質 細胞膜脂質の構造と性質について理解できる。
10週 脂質の構造と性質 イコサノイドの構造と性質 イコサノイドの構造と性質について理解できる。
11週 核酸の構造と性質 核酸の構成成分 核酸の構成成分について理解できる。
12週 核酸の構造と性質 核酸鎖の構造,DNAの塩基対 核酸鎖の構造,DNAの塩基対について理解できる。
13週 核酸の構造と性質 DNAの複製,転写とRNA合成 DNAの複製,転写とRNA合成について理解できる。
14週 核酸の構造と性質 遺伝暗号,翻訳とタンパク質合成 遺伝暗号,翻訳とタンパク質合成について理解できる。
15週 後半のまとめ 9~14回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3前1,前5,前11
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3前2,前3,前4,前6,前9
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3前2,前3,前6
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3前2,前3,前4,前6,前9
基礎生物DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3前11,前14
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3前14
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。3前1,前4,前11,前12
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。3前4,前6,前9,前12,前13,前14
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3前2
グリコシド結合を説明できる。3前3,前4
多糖の例を説明できる。3前4
脂質の機能を複数あげることができる。3前5,前6,前9,前10
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。3前6
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。3前9
ヌクレオチドの構造を説明できる。3前11,前12
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。3前12,前13
DNAの半保存的複製を説明できる。3前13
RNAの種類と働きを列記できる。3前13,前14
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。3前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000