国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0296 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 中野幸一ほか編著「古典B」(桐原書店)。参考図書 国語辞典、古語辞典、漢和辞典。
担当教員 楢崎 洋一郎

到達目標

1.古人の物の見方・感じ方に学びつつ、多様な物の見方・感じ方ができる。
2.日本語の源泉としての古語・漢語に対する理解を深め、豊かな言語感覚を磨く。
3.古典への関心を培い、読み味わうことに対する認識を深め、読書の習慣を育む。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古人の考え方に関心を持て、自身の中に取り込もうとしている。古人の考え方に関心が持てている。古典、古人に関心が持てない。
評価項目2古典作品の美しさを認め、取り入れよいうとする姿勢を持つ。古典作品の美しさを認められる。古典・漢語への関心・理解がない。
評価項目3自発的に古典作品を読もうとする姿勢が身についている。読書量は不足ながら、古典作品への関心が高い。自発的に古典を読もうという姿勢鵜がない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
言語は、その民族が人為的に創り上げてきた独自性のある文化である。それ故に、日本人を育んで来た地下水脈としての古典を読むことの意義ははかり知れない。この観点を導きの糸に、今日まで読み継がれて来た古文・漢文を集中して読み、文章そのものに親しむとともに、作品が喚起して止まない人間理解に学びながら、自己の在り様を省みる貴重な契機ともしたい。
授業の進め方・方法:
・予め本文をよく読んで授業を受けることが望ましい。
・原文を楷書で丁寧に書写することは、迂遠なようで古典に親しむ捷径でもある。
・内容の理解と共に、原文を声に出して読み、日本語のもつ美しいリズムに慣れ親しんでほしい。
・いつも座右に古語・漢和辞典を備えて、不明な語句に出会ったらそのつど引いて、確認する癖を確かなものにしてほしい。
注意点:
・点数配分については、中間試験を50%、期末試験を50%とする。
・60点以上を合格とする。
・再試を行うものとする。
・本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古文編 説話 古今著聞集・沙石集ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
2週 古文編 説話 古今著聞集・沙石集ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
3週 漢文編 逸話「不顧後患」ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
4週 漢文編 逸話「不顧後患」ほか 教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。
5週 古文編 随筆 枕草子 「すさまじきもの」ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
6週 古文編 随筆 枕草子 「すさまじきもの」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
7週 古文編 随筆 枕草子 「すさまじきもの」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
8週 漢文編 史伝(一)「荊軻」ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
2ndQ
9週 漢文編 史伝(一)「荊軻」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
10週 漢文編 史伝「荊軻」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
11週 古文編 日記 蜻蛉日記ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
12週 古文編 日記 蜻蛉日記ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
13週 古文編 日記 蜻蛉日記ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
14週 漢文編 詩 「月下独酌」ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
15週 漢文編 詩 「月下独酌」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
16週
後期
3rdQ
1週 古文編 物語 源氏物語 ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
2週 古文編 物語 源氏物語 ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
3週 漢文編 伝奇小説 「人面桃花」ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
4週 漢文編 伝奇小説 「人面桃花」ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
5週 古文編 歴史と伝説 大鏡ほか 代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。
6週 古文編 歴史と伝説 大鏡ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
7週 漢文編 史伝(二) 「廉頗と藺相如」 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
8週 漢文編 史伝(二) 「廉頗と藺相如」 教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。
4thQ
9週 古文編 物語 古今和歌集仮名序ほか 古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。
10週 古文編 物語 古今和歌集仮名序ほか 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。
11週 古文編 物語 古今和歌集仮名序ほか 代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。
12週 漢文編 思想 老子ほか 教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。
13週 漢文編 思想 老子ほか 代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。
14週 古文編 戯曲と近世和歌 代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。
15週 古文編 戯曲と近世和歌 教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。1
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。2
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。1
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。2
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。2
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。1
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。2
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。2前1,後7,後12
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。2前1,後12
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。1後10,後12,後15
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。1前5,後11
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。2後2
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。2後2
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。2
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000