概要:
本科目は,外国人留学生を対象としたものである。高学年で材料工学に関する教科を履修していく上で必要となる本科2年生時までの専門基礎科目(情報処理,無機化学,基礎設計製図)について学習する。
授業の進め方・方法:
学生の知識ならびに技能に合わせた内容を厳選して講義ならびに実習を実施する。
各内容で課されるレポートや実習課題に対して積極的に取り組み,提出期限を守ること。
注意点:
それぞれ課されるレポートや実習課題をもとに,無機化学に関する内容について30%,情報処理30%,
基礎設計製図30%,課題への取り組み姿勢10%として評価する。
再試験は,必要に応じて行う。
評価基準は,到達目標に記載した項目の基礎的な内容と理解度とその基本的活用度を評価基準とし100点満点で60点以上を合格とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 2 | |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 2 | |
代表的な結晶構造の原子配置について説明でき、充填率の計算ができる。 | 2 | |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 2 | |
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。 | 2 | |
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。 | 2 | |
14種のブラベー格子について説明でき、描くことができる。 | 1 | |
代表的な結晶構造の原子配置を描き、充填率の計算ができる。 | 2 | |
X線回折法を用いて結晶構造の解析に応用することができる。 | 1 | |
金属材料 | 製銑および製鋼工程について、原料ならびに主設備、主な炉内反応を説明できる。 | 1 | |
純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の状態図を用いて標準組織および機械的性質を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼なましと焼ならしについて冷却速度の違いに依存した機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼きならしの目的と焼きならしによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼入れの目的と得られる組織、焼入れによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
焼入れた炭素鋼の焼戻しの目的とその過程に関する知識を活用し、焼入れ焼き戻しによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
合金鋼の状態図の読み方を利用して炭化物の種類や析出挙動を説明できる。 | 1 | |
合金鋼の添加元素と機械的性質に関する知識を利用して、合金鋼の用途を選択できる。 | 1 | |
合金鋼の用途、問題点、改良方法などを理解できる。 | 1 | |
状態図を用いて、鋳鉄の性質および組織について説明できる。 | 1 | |
有機材料 | 高分子の定義と分子間力による集合の仕方、性質について説明できる。 | 1 | |
高分子材料に求められる機能について理解し、基本的な骨格と官能基の機能性について説明できる。 | 1 | |
無機材料 | セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。 | 1 | |
複合材料 | 複合材料の発展や分類について説明できる。 | 1 | |
セラミックス系複合材料について説明でき、靱性の観点から問題点を理解できる。 | 1 | |
材料組織 | 点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。 | 1 | |
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。 | 1 | |
面欠陥である積層欠陥について説明できる。 | 1 | |
物質系の平衡状態について、安定状態、準安定状態、不安定状態を説明できる。 | 1 | |
純金属の凝固過程での過冷却状態、核生成、結晶粒成長の各段階について説明できる。 | 1 | |
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。 | 1 | |
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。 | 1 | |
物理化学 | 仕事、熱、エネルギーの概念について説明できる。 | 1 | |
エントロピーの定義を理解し、不可逆過程におけるエントロピー生成について説明できる。 | 1 | |
力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 1 | |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 1 | |