材料評価実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料評価実験
科目番号 0362 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 6
教科書/教材 配布プリントおよび授業で使用するテキスト
担当教員 矢野 正明,山本 郁

到達目標

金属材料の機械的特性の評価法について説明できる.
金属材料の腐食現象を理解できる.
金属電析を分極曲線により解析できる.
チームで協力して実験を実施し、正確なデータを取得することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1金属材料の機械的特性の評価法について説明でき,活用できる.金属材料の機械的特性の評価法について説明できる.金属材料の機械的特性の評価法について説明できない.
評価項目2金属材料の腐食現象を理解でき,説明できる.金属材料の腐食現象を理解できる.金属材料の腐食現象を理解できない.
評価項目3金属電析を分極曲線により解析でき,活用できる.金属電析を分極曲線により解析できる.金属電析を分極曲線により解析できない.
評価項目4チームで協力して実験を実施し、正確なデータを取得することができ,上手くまとめることができる.チームで協力して実験を実施し、正確なデータを取得することができる.チームで協力して実験を実施し、正確なデータを取得することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本実験は,材料力学,塑性加工学,金属材料学,材料化学,電気化学などの学習内容をより深く理解することを目的とする.
授業の進め方・方法:
数名のグループに班分けをし,共同作業を通じて実験の重要性を学ぶと同時に金属材料の特性とその評価法について理解を深めるので,積極的に実験に参加すること.
注意点:
レポートの提出期限を厳守すること.期限に遅れたレポート,また,明らかに他人のレポ-トを写したと判断されるものは,写されたレポートも含めて採点の対象としない.
作業着を着用していないなど安全上問題がある者,また,集合時間に遅刻した者は実験への参加を一切認めない.ただし,事前に公欠手続きを行った場合のみ,再実験を行うことを認める.
評価基準
達成目標に記載された項目について主な評価基準とする.
実験への取組み姿勢(20%),レポート(80%)として総合的に評価し,60点以上を合格とする,
ただし,レポート提出期限に遅れた場合は,いかなる理由があろうとレポートは採点せず,当該実験は0点として評価する.
再試験は実施しないが,レポートの再提出を求められた場合は,指定期日まで再提出すること.この場合も,指定期限に遅れた場合は,採点対象としない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験ガイダンス 安全への心得を学習する.
2週 使用する薬品,装置に関する安全について 使用する薬品,装置に関する安全について理解する
3週 引張試験による鋼および鋳鉄の機械的特性の測定 引張試験による鋼および鋳鉄の機械的特性を理解する.
4週 鋼の熱処理と機械的性質の評価 鋼の熱処理と機械的性質の関係について理解する.
5週 金属電析の分極曲線測定 金属電析の分極曲線について理解する.
6週 ランクフォード試験による深絞り性の評価 ランクフォード試験による深絞り性の評価について理解する.
7週 鋳鉄の凝固組織と冷却速度 鋳鉄の凝固組織と冷却速度について理解する
8週 オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化組織の観察 オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化について理解する
2ndQ
9週 オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化度の電気化学的検出 オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化度について理解する.
10週 低炭素オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化 低炭素オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化について理解する
11週 金属材料の腐食の基礎 金属材料の腐食について理解する
12週 全面腐食と局部腐食 全面腐食と局部腐食について理解する
13週 金属の不動態化現象 金属の不動態化現象について理解する.
14週 腐食速度の測定 腐食速度の測定について理解する.
15週 まとめ 材料評価実験の総括を行う.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。3前1,前2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。3前1,前2
レポートの書き方を理解し、作成できる。3前1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し計測できる。3前3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し計測できる。3前3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方がわかる。3前3
金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14
光学顕微鏡や電子顕微鏡などで材料を観察し、組織について評価することができる。3前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
硬さ試験機や万能試験機などを用いて、材料の強度特性を評価できる。3前3,前4,前6,前7
分析機器を用いて、成分などを定量的に評価をすることができる。3前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00020080100
基礎的能力0001004050
専門的能力000503035
分野横断的能力000501015