電気化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気化学Ⅰ
科目番号 0415 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:電気化学 基礎化学コース(丸善),新しい電気化学(培風館),イオン平衡(化学同人),ベーシック電気化学(化学同人),エッシェンシャル電気化学(東京化学同人),金属電気化学(共立出版)
担当教員 矢野 正明

到達目標

1.反応の平衡定数を理解でき,溶液中のイオン間平衡が計算できる
2.ファラデーの法則,ネルンストの平衡電位式が理解できる
3.電池の起電力をネルンストの平衡電位式やイオン濃度等から計算できる
4.簡単な電位-pH図を作図できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目13~4種類の物質が共存する水溶液について,酸解離平衡から各イオン濃度を計算できる2種類の物質が共存する水溶液について,酸解離平衡から各イオン濃度を計算できる酸解離平衡を利用しての各イオン濃度の計算が出来ない
評価項目2ファラデーの法則,ネルンストの平衡電位式を利用して,電気化学反応による金属イオンの動きを計算できる ファラデーの法則,ネルンストの平衡電位式を利用しての計算ができるファラデーの法則,ネルンストの平衡電位式を利用しての計算ができない
評価項目3電池の起電力をネルンストの式やイオン濃度から計算できる電池の起電力を標準電極電位から大凡計算できる電池の起電力を計算できない
評価項目4簡単な電位-pH図を作図できる簡単な電位-pH図の概形を作図できる簡単な電位-pH図の概形を作図できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
溶液中のイオン間平衡,電気化学反応を支配する要因について学ぶ
授業の進め方・方法:
この科目は,以下に示す科目と関連していることを念頭に受講すること
  化学,基礎材料化学,材料化学,物理化学
注意点:
(1)点数配分:中間試験50%,期末試験50%
(2)評価基準:60点以上を合格とする
(3)再試:再試は必要に応じて行う

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 溶液のイオン活量と活量係数 活量係数の計算が出来る
2週 イオン間平衡(強酸と強塩基) 酸解離平衡から,各イオン濃度が計算できる
3週 イオン間平衡(弱酸とその塩) 酸解離平衡から,各イオン濃度が計算できる
4週 ファラデーの法則(電気化学当量,電流効率) ファラデーの法則を使いこなす
5週 ダニエル電池 ダニエル電池の原理を理解する
6週 ネルンストの式 ネルンストの式の意味を理解する
7週 ネルンストの平衡電位式,参照電極 ネルンストの式を使い,平衡電位を計算できる。
8週 平衡電位と反応の方向  平衡電位の意味を理解する
4thQ
9週 セメンテーション反応 セメンテーション反応の原理を理解し,その応用例を知る。
10週 腐食反応 腐食反応と標準電極電位との関係を説明できる
11週 水の分解電圧 水の電気分解を説明できる
12週 電位- pH図(Pourbaix Diagram) 簡単な電位-pHを作図できる
13週 電池のいろいろ 身近な電池を説明できる
14週 過電圧 過電圧について説明できる
15週 ボルタンメトリー ボルタンメトリーが何であるか説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。2
無機材料イオン化傾向について理解できる。3
イオン化傾向と電池の電極および代表的な電池について説明できる。2
酸化還元電位と代表的な電極系について理解できる。2
電気分解に関する知識を用いてファラデーの法則の計算ができる。3
ネルンストの式を用い、電極などの物質表面のイオンの働きを説明できる。3
代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。2
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力400000040
分野横断的能力200000020