概要:
金属材料を利用する場合,用途に応じて様々な加工方法により所定の形状により加工しなければならない.本講義では,材料加工法の一つである塑性加工について学ぶ.代表的な塑性加工法について解説するとともに塑性力学の基礎についても解説する.
授業の進め方・方法:
教科書を用いた講義を行う.講義中には演習や課題を実施し,それに関する解説を行う.
注意点:
塑性加工学は,材料力学,金属材料学,金属物理学等の知識が必要であるので,それらの科目について復習しておくことが望ましい.
評価方法
到達目標に記載した項目内容を主な評価基準とする.
定期試験(中間試験,期末試験)を100%として評価し,60点以上を合格とする.
再試験は全範囲で一度のみ実施する.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 3 | 前1,後15 |
材料組織 | 点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。 | 3 | 前3,後15 |
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。 | 3 | 前3,前4,後8 |
塑性変形におけるすべり変形と双晶変形の特徴について説明できる。 | 2 | 前3,前4,後8 |
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。 | 3 | 前3,前4,後8 |
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。 | 2 | 前10,前11 |
1次再結晶過程ならびに再結晶温度に影響を与える因子を説明できる。 | 2 | 前10,前11 |
再結晶粒の核生成機構および優先核生成場所を説明できる。 | 2 | 前10,前11 |
再結晶粒の成長機構を説明できる。 | 2 | 前10,前11 |
力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 3 | 前1,前3,後15 |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。 | 3 | 前3,前4 |
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。 | 3 | 前3 |
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。 | 3 | 前3 |
引張、圧縮を受けた物体の変形量を計算できる。 | 3 | 前3 |
中立軸、中立面の意味を理解し、曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | 後7 |
引張と曲げを受ける物体の任意の断面に生じる引張応力と曲げ応力を求めることができる。 | 3 | 前3,後7 |
圧縮と曲げを受ける物体の任意の断面に生じる圧縮応力と曲げ応力を求めることができる。 | 3 | 前3,後7 |
平面応力状態にある任意断面での主応力および主せん断応力を計算できる。 | 3 | 前5,後7 |
主応力方向および主せん断応力方向を説明でき、それらの値を計算できる。 | 3 | 前5,後7 |
モールの応力円を理解し、描いたモールの応力円から任意の面の主応力、主応力方向、主せん断応力、主せん断応力方法を求めることができる。 | 3 | 前5,後7 |
ひずみエネルギーを説明できる。 | 2 | 前5 |
垂直応力、垂直ひずみ、縦弾性係数を用いてひずみエネルギーを計算できる。 | 1 | 前5 |
工作 | 塑性加工法の種類を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前12,後10,後14 |
鍛造とその特徴を説明できる。 | 3 | 後14 |
プレス加工とその特徴を説明できる。 | 3 | 後14 |
転造、押出し、圧延、引抜きなどの加工法を説明できる。 | 3 | 前12 |