金属材料学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 金属材料学Ⅰ
科目番号 0419 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 金属材料工学(宮川大海著,森北出版)/プリント
担当教員 森園 靖浩

到達目標

1. 金属の強化機構について説明できる。
2. 平衡状態における鉄鋼の組織変化について説明できる。
3. 鉄鋼に対する熱処理の目的とそれに伴う性質の変化について説明できる。
4. 代表的な構造用鋼の特徴について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1金属の強化機構について詳しく説明できる金属の強化機構について説明できる。金属の強化機構について説明できない。
評価項目2平衡状態における鉄鋼の組織変化を正確に説明できる。平衡状態における鉄鋼の組織変化を説明できる。平衡状態における鉄鋼の組織変化を説明できない。
評価項目3鉄鋼に対する熱処理の目的とそれに伴う性質の変化について説明可能で,その応用についても理解している。鉄鋼に対する熱処理の目的とそれに伴う性質の変化について説明できる。鉄鋼に対する熱処理の目的とそれに伴う性質の変化について説明できない。
評価項目4代表的な構造用鋼の特徴を説明可能で,その詳細についても理解している。代表的な構造用鋼の特徴を説明できる。代表的な構造用鋼の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
金属材料はパソコン,クルマなどあらゆる工業製品で使用されており,新たなる材料・合金開発が製品自体の高性能化・高機能化などに役立つことはよく知られている。本科目では,金属材料(特に鉄鋼材料)の基礎を理解し,実用材料への応用・展開力を養う。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って進める。3年生で学習する「金属物理学I」「材料組織学」の知識を必要とするので,十分に理解しておくこと。
注意点:
前期・後期とも中間試験・期末試験を実施する。各試験は100点満点とし,4回の試験の平均が60点以上で合格とする。必要に応じて再試験を実施するが,評点は60点とする。
評価基準:到達目標に記載した項目の基礎的な内容の理解度とその基本的活用度を評価基準とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はじめに 授業の全体像を理解する。
2週 金属の塑性変形と加工 加工による機械的性質の変化について理解する。
3週 金属の回復・再結晶1 冷間加工後の回復・再結晶挙動を理解する。
4週 金属の回復・再結晶2 冷間加工後の回復・再結晶挙動を理解する。
5週 金属材料の強度・靱性とそれらの評価 強度や靱性の評価法を理解する。
6週 金属材料の強化法1 加工硬化・固溶硬化を理解する。
7週 金属材料の強化法2 析出硬化・結晶粒の微細化による強化を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 金属材料の破壊 金属の破壊様式について理解する。
10週 金属のクリープ 金属のクリープ現象を理解する。
11週 金属の疲労 金属の疲労について理解する。
12週 鉄鋼の製造法 製鉄法・製鋼法を理解する。
13週 平衡状態における鉄鋼の変態と組織1 炭素鋼の変態と組織について理解する。
14週 平衡状態における鉄鋼の変態と組織2 炭素鋼の変態と組織について理解する。
15週 鉄-炭素状態図に対する合金元素添加の影響 合金鋼の変態と組織について理解する。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 前期の復習 前期と後期の学習内容の関連を理解する。
2週 炭素鋼の熱処理1 焼なまし,焼きならしについて理解する。
3週 炭素鋼の熱処理2 TTT曲線,CCT曲線について理解する。
4週 炭素鋼の熱処理3 マルテンサイト変態について理解する。
5週 鋼の焼戻し1 炭素鋼の焼戻し過程を理解する。
6週 鋼の焼戻し2 合金鋼の焼戻し過程を理解する。
7週 中間試験
8週 構造用鋼1 構造用鋼の種類と特徴について理解する。
4thQ
9週 構造用鋼2 構造用鋼の種類と特徴について理解する。
10週 高張力鋼1 高張力鋼の特徴について理解する。
11週 高張力鋼2 高張力鋼の特徴について理解する。
12週 ステンレス鋼1 ステンレス鋼の特徴について理解する。
13週 ステンレス鋼2 ステンレス鋼の特徴について理解する。
14週 鋳鉄1 鋳鉄の種類と特徴について理解する。
15週 鋳鉄2 鋳鉄の種類と特徴について理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000