概要:
普通高等学校などからの4年生時に編入してきた学生を対象にして,材料工学科の3年生時までに習得する専門科目の要点を理解させる。
授業の進め方・方法:
各科目の要点を講義する。
それぞれの科目ともかなり少ない講義回数となるため,予習復習を行うことが重要となる。
注意点:
到達目標に記載した内容を主な評価基準とする.
各教員が課す課題や授業の取り組み状況を総合的に判断し,60点以上を合格とする.
再試験は行わない.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 2 | |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 2 | |
代表的な結晶構造の原子配置について説明でき、充填率の計算ができる。 | 2 | |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 2 | |
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。 | 2 | |
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。 | 2 | |
14種のブラベー格子について説明でき、描くことができる。 | 1 | |
代表的な結晶構造の原子配置を描き、充填率の計算ができる。 | 2 | |
X線回折法を用いて結晶構造の解析に応用することができる。 | 1 | |
金属材料 | 製銑および製鋼工程について、原料ならびに主設備、主な炉内反応を説明できる。 | 1 | |
純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の状態図を用いて標準組織および機械的性質を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼なましと焼ならしについて冷却速度の違いに依存した機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼きならしの目的と焼きならしによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
炭素鋼の焼入れの目的と得られる組織、焼入れによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
焼入れた炭素鋼の焼戻しの目的とその過程に関する知識を活用し、焼入れ焼き戻しによる機械的性質の変化を説明できる。 | 1 | |
合金鋼の状態図の読み方を利用して炭化物の種類や析出挙動を説明できる。 | 1 | |
合金鋼の添加元素と機械的性質に関する知識を利用して、合金鋼の用途を選択できる。 | 1 | |
合金鋼の用途、問題点、改良方法などを理解できる。 | 1 | |
状態図を用いて、鋳鉄の性質および組織について説明できる。 | 1 | |
有機材料 | 高分子材料に求められる機能について理解し、基本的な骨格と官能基の機能性について説明できる。 | 1 | |
無機材料 | 金属結合の形成について理解できる。 | 1 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比などの基本的な計算ができる。 | 1 | |
複合材料 | 複合材料の発展や分類について説明できる。 | 1 | |
セラミックス系複合材料について説明でき、靱性の観点から問題点を理解できる。 | 1 | |
材料組織 | 点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。 | 1 | |
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。 | 1 | |
面欠陥である積層欠陥について説明できる。 | 1 | |
物質系の平衡状態について、安定状態、準安定状態、不安定状態を説明できる。 | 1 | |
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。 | 1 | |
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。 | 1 | |
物理化学 | 仕事、熱、エネルギーの概念について説明できる。 | 1 | |
エントロピーの定義を理解し、不可逆過程におけるエントロピー生成について説明できる。 | 1 | |
力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 1 | |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 1 | |
製図 | 製作図のかき方を理解できる。 | 3 | |
図形を正しく描くことができる。 | 3 | |
図形に寸法を記入することができる。 | 3 | |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 2 | |
部品のスケッチ図をかくことができる。 | 3 | |
CADシステムの役割と構成を説明できる。 | 1 | |