応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 1410 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 田代 嘉宏・難波 完爾 著 新編 高専の数学3(森北出版)斉藤 斉・高遠 節夫 他4名 著 新訂確率統計(大日本図書)
担当教員 原田 哲夫

到達目標

1. 基本的な確率の問題が解ける。
2. 確率変数の概念を理解し、その特性値を求めることができる。
3. 周囲の各種事象を問題提起し、統計学的に解析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的な確率の問題が解ける。基本的な確率の問題が解ける。基本的な確率の問題が解けない。
評価項目2確率分布の概念を理解し、それを用いて調べたい事象の解析ができる。確率分布の概念を理解し、代表的な事象の解析ができる。確率分布の概念が理解できていない。
評価項目3身近な事象の推定、検定ができる。代表的な事象の推定、検定ができる。代表的な事象の推定、検定ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
代数学、幾何学及び微分積分学等の基礎数学に続くものとして応用数学を学ぶ。前期では確率、データの整理、後期では統計学について学ぶ。どちらも実学であるので、身近な問題を数学的にどう解析するかを練習問題等を通して実用的なものとして習得する。
授業の進め方・方法:
演習問題を多く解いたり、身近な問題に対して理論を適用することに重点をおいて授業を行う。
また、毎回授業の最初に、前回の授業内容の理解確認のため小テストを行なう。
注意点:
本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。
評価方法の詳細
4回の試験(前期中間、期末、後期中間、期末:各25%)とレポート、課題等から評価する。
試験成績70%、レポート、課題等30%として総合評価する。(60点以上を合格とする。)
再試験をおこなう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 事象と確率 確率の定義を理解し、簡単な確率を求めることができる。
2週 順列と組み合わせ 順列、組み合わせの概念を理解し、計算することができる。
3週 確率演習1 順列、組み合わせを用いて、確率を計算できる。
4週 同時確率と条件付き確率 2つ以上の事象が関わる確率について理解できる。
5週 確率演習2 条件付き確率を求めることができる。
6週 ベイズの定理 ベイズの定理を理解し、それを用いた計算ができる。
7週 確率の総合演習 確率の代表的な問題が解ける。
8週 1次元のデータ 1次元のデータの整理について理解する。
2ndQ
9週 様々な特性値 特性値の概念を理解し、それらを求めることができる。
10週 2次元のデータ 2次元のデータの整理について理解する。
11週 共分散と相関係数 共分散と相関係数の概念を理解し、それらを求めることができる。
12週 回帰直線 回帰直線の概念を理解し、求めることができる。
13週 母集団と標本 ランダムサンプリングが理解できる。
14週 データの整理演習 身近なところにある、様々なデータの特徴を解析し、特性値を求めることができる。
15週 確率、データの整理総復習 基本的な確率を求めることができ、データの解析ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 確率変数と確率分布 確率変数と確率分布の概念を理解できる。
2週 確率変数上の関数とその性質 確率変数上の関数、その確率分布を理解できる。
3週 離散型確率分布 離散型確率変数の分布を理解し、それらの平均、分散を求めることができる。
4週 確率分布演習1 基本的な確率分布の問題を解ける。
5週 2項分布 2項分布が理解できる。
6週 ポアソン分布 ポアソン分布が理解できる。
7週 確率分布演習2 2項分布、ポアソン分布の問題が解ける。
8週 連続型確率分布 連続型確率分布の概念を理解できる。
4thQ
9週 正規分布 正規分布が理解できる。
10週 正規分布を用いた確率の算出 正規分布を用いて、確率を求めることができる。
11週 2項分布、ポアソン分布の正規分布による近似 2項分布、ポアソン分布の解析を正規分布を用いて行うことができる。
12週 標本平均と中心極限定理 中心極限定理を理解できる。
13週 母平均の推定 母平均の推定ができる。
14週 検定 身近な事象の検定ができる。
15週 統計学総復習 統計学の基本的な問題が解ける。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2
分数式の加減乗除の計算ができる。2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。1
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。1
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。2
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。2
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力1500001025
専門的能力5000002070
分野横断的能力5000005