セラミックス材料学Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 セラミックス材料学Ⅱ
科目番号 1412 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:はじめて学ぶセラミック化学(日本セラミックス協会)/参考書:これだけは知っておきたいファインセラミックスのすべて(日本セラミックス協会)
担当教員 岩田 憲幸

到達目標

1. 一般的なセラミックスの製造プロセスについて説明できる。
2. 陶磁器、ガラス、セメントの製法と性質の関係を説明できる。
3. 代表的なファインセラミックスの特徴と用途について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一般的なセラミックスの製造プロセスを正しく説明でき、粉末特性に適した製造法を選択できる。一般的なセラミックスの製造プロセスを説明できる。一般的なセラミックスの製造プロセスを説明できない。
評価項目2陶磁器、ガラス、セメントの製法と性質の関係を説明できる。陶磁器、ガラス、セメントの製法と性質を説明できる。陶磁器、ガラス、セメントの製法と性質を説明できない。
評価項目3代表的なファインセラミックスの特徴を説明でき、かつそれらの用途を説明できる。代表的なファインセラミックスの特徴を説明できる。代表的なファインセラミックスの特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
我々の身の回りには、さまざまなセラミックス材料からなる工業製品がある。製品としてセラミックスが利用されるのは、金属材料や高分子材料に比べ、耐熱性、耐食性に優れた材料であると同時に、特異ある電気的、力学的、磁気的、光学的特性を有することによる。本科目では、セラミックス関連のものづくりを支える材料技術者に不可欠な「セラミックス材料学」の基礎的な知識を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書を用いた講義を行うが、プロジェクターを適宜使用し、補足説明に必要なパワーポイント資料やビデオ教材を提示しながら授業を進める。
本科目は、3年後期「セラミックス材料学Ⅰ」の継続科目であるため、当該授業科目で理解が不十分な内容を再度復習しておくことが望ましい。
注意点:
2回の定期試験(中間試験:50%、期末試験:50%)を100%として総合評価し、100点満点で60点以上を合格とする。
再試験は、授業内容のすべてを試験範囲として1回のみ行うこととし、100点満点で60点以上を合格とするが、最終成績は60点として評価する。
到達目標に記載した項目の基礎的な内容の理解度を主な評価基準とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 本科目の学習意義と目的を理解する。
2週 セラミックスの製造プロセスⅠ セラミックスの原料を知り、固相法による原料粉末の合成について理解する。
3週 セラミックスの製造プロセスⅡ 液相法による原料粉末の合成について理解する。
4週 セラミックスの製造プロセスⅢ 気相法による原料粉末の合成および成形について理解する。
5週 セラミックスの製造プロセスⅣ 焼結および単結晶の育成について理解する。
6週 陶磁器Ⅰ 陶磁器の種類、原料、製法について理解する。
7週 陶磁器Ⅱ 釉薬と絵付け、耐火れんがについて理解する。
8週 中間試験 理解が不十分な内容を復習し、理解度の向上を図る。
2ndQ
9週 ガラスⅠ ケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスの製法と性質について理解する。
10週 ガラスⅡ 光ファイバー、結晶化ガラスの製法と性質について理解する。
11週 セメントⅠ セメントとコンクリートの製法と性質について理解する。
12週 セメントⅡ コンクリート、いろいろなセメント、セメント・コンクリートと環境問題について理解する。
13週 ファインセラミックスⅠ ファインセラミックスの特徴を把握し、高強度セラミックス、セラミックスと熱について理解する。
14週 ファインセラミックスⅡ 誘電セラミックス、導電セラミックス、磁性セラミックスの性質について理解する。
15週 ファインセラミックスⅢ バイオセラミックス、環境・エネルギーとセラミックスについて理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野無機材料セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020