材料化学実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料化学実験
科目番号 1422 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 材料工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 6
教科書/教材 プリント。熱力学データ。山口 崇:入門化学熱力学(改訂版):倍風館。関連科目:無機化学、物理化学、材料化学
担当教員 矢野 正明,清長 友和

到達目標

1.実験の基本的事項を理解し、実験を協力して遂行できる。
2.グループで協力して実験を行い、正確なデータを取得することができる。
3.各実験で得られた結果を解析し、他のデータ等と比較検討することができる。
4.実験結果及びその誤差の原因について考察することができる。
5.以上のことを報告書にまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験の基本的事項を理解し、実験を協力して遂行できる実験の基本的事項を理解し、実験を遂行できる実験の基本的事項を理解し、実験を遂行できない
評価項目2グループで協力して実験を行い、正確なデータを取得することができる正確なデータを取得することができる正確なデータを取得することができない
評価項目3各実験で得られた結果を解析し、他のデータ等と比較検討できる各実験で得られた結果を解析できる各実験で得られた結果を解析できない
評価項目4実験結果及びその誤差の原因について説明できる実験結果について説明できる実験結果について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質や材料の物理化学的な現象、に関する原理、実験方法及び解析方法を学ぶ。
(例えば蒸発、熱分解、液体電解質や固体電解質を用いた電池、反応速度や溶解熱など)
実験をグループで協力して行い、安全に配慮する注意力を養う。
授業の進め方・方法:
実験項目について、事前に背景、目的、原理などを講義する。
グループで実験を行い、正確なデータを得るように工夫する。
実験は安全を優先し他人に任せず協力して行う。
得られた結果は各自でデータ解析及び考察を行い、報告書にする。
報告書の作成に当たっては、データ整理などに工夫し、関係する図書をよく調べる。
レポートは提出期限までに提出するとともに、再提出を求められたレポートも期限を守る。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験概要の説明 実験内容と授業内容との関連を知る
2週 実験準備、安全教育 実験に際しての安全確保を理解する
3週 炭酸カルシウムの平衡蒸気圧測定実験1 炭酸カルシウムの分解反応をCO2分圧により測定する
4週 炭酸カルシウムの平衡蒸気圧測定実験2 測定したデータを元に,物理化学の授業内容と関連させてΔHを計算する
5週 過酸化水素水の分解反応速度測定実験1 過酸化水素の分解反応速度に及ぼす触媒の影響を測定する
6週 過酸化水素水の分解反応速度測定実験2 過酸化水素の分解曲線から分解反応の活性化エネルギーを計算する
7週 シュウ酸カルシウムの熱分析実験1 シュウ酸カルシウムの熱分析過程を温度を変化さながら測定する
8週 シュウ酸カルシウムの熱分析実験2 分解反応のデータから,どのような反応が起こっているか計算で求める
2ndQ
9週 固体電解質による酸素分圧の測定1 酸素濃度と温度の変化における起電力を測定する
10週 固体電解質による酸素分圧の測定2 起電力変化から,酸素センサーとしての検量線を計算し,その機能を理解する
11週 中和熱および溶解熱の測定実験1 反応熱による温度上昇を測定する
12週 中和熱および溶解熱の測定実験2 温度上昇から,反応熱を計算する
13週 水酸化鉄ゾルの精製に関わる水素イオン移動速度の測定1 微細粒子の製造に利用されている凝集法により水酸化鉄ゾルを生成させる
14週 水酸化鉄ゾルの精製に関わる水素イオン移動速度の測定2 水酸化鉄ゾル生成時におけるpHの経時変化からイオンの移動速度を求める
15週 実験総括 実験結果を総括して,授業内容との関連を再確認させる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。3
レポートの書き方を理解し、作成できる。3
金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。3

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力500000050
分野横断的能力200000020