科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 美術
科目番号 1M10 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教材は適宜資料を配付
担当教員 仲 真市

到達目標

観察+描写、色彩学習で、イメージの解像度を向上。
イメージしそれを表す能力は手作業を通じて精度が上がる。「ものづくり」の基盤である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1適切な構図、正しい形体把握、手前と奥行き、明暗の差、表面の動勢に沿ったタッチで重々に描きこまれた作品。トライ&エラーを繰り返しつつ真摯な態度が感じられる作品。制作に対し意欲が感じられない作品。未完成作品。未提出。
評価項目2丁寧な仕事で一発合格すること。合格するまでやりぬくこと。未完成、未提出。
評価項目3美しい手仕事で色彩対比を効果的に利かせた作品。以前よりも成長していることを自ら実感できる作品。未完成、未提出。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ふだん目にするものの多くを気に留めずやり過ごす、しかし何かの拍子に疑問や違和感、もしくはその氷解をもたらすことがある。その頻度が多い人は想像力と創造力の資質を備えているといえる。一見無関係な情報の羅列に脈絡を見出すこと、そこから見立てを得ること、新しい発想の源はそうしたところにある。発想を豊かにするには観察眼を鍛錬することが肝要である。観察眼を鍛える、というのは視力を良くするとかそういうことではなく、いわば脳をアップグレードするということ。「世界の見え方を変える」ことは美術、芸術がもたらす本質のひとつなのである。そうした視点に基づき、この授業では鉛筆デッサン、色彩学、平面作品制作を実施して形状把握と色彩分析の能力向上、表現力の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
A4(210x297mm)の画用紙または印刷配付用紙に課題を制作、演習する。内容の難易度によって制作に充てる時間数は異なるが、提出期限までに提出。基礎形体の鉛筆デッサンでは、フリーハンドによる直線、円、楕円の描き方、遠近法の考え方、明暗のグラデーションの見方、表面の動勢のとらえ方、タッチの描き方、それらを総合して量感の表現することを目標とする。色彩学では、色彩理論に基づいた実践的課題で混色技法と色覚を身につける。最後に、絵画またはイラストレーションを制作することでそれまでの学習成果を発揮するものとする。
注意点:
評価基準:すべての作品と課題の提出が前提とした上で、60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション(授業の進め方)
デッサン1「球体」
授業の進め方・目的・評価方法などを把握する。▶︎球体のとらえ方を学ぶ。
2週 前回の続き、完成 形体を表現するタッチと陰影のコントラストを描き込むことで量感を理解する。
3週 デッサン2「紙コップ」 円と台形のシルエットをもつ形体のとらえ方、楕円の描き方を学ぶ。
4週 デッサン2「紙コップ」 有機的形態をどうとらえるか、方法を理解した上でよく観察する。
5週 制作1「水滴」 水滴の光の屈折を考察する。
6週 色彩1「色相環」(カラーカード貼付)
色彩2「色相環制作」(混色演習)
色彩学の基本を学習する。3原色の可能性を体験する。
7週 色彩3「2色間段階移行」(混色演習) 2次色の混色結果を実験し、原色がいかに特殊であるか再考する。
8週 色彩4「混色3題」(混色演習) 中間色を原色と白で手早く再現するトレーニングで色覚を鍛える。
4thQ
9週 講義「色彩対比」色彩5「色彩対比演習」色彩6「ハレーション」 代表的な色彩対比について、事例を見ながら要点を理解する。
10週 制作2「パターンデザイン」 図面を決定し、着彩。いくつかのバリエーション展開。拡張9枚並べる。
11週 制作3「イラストレーション」 広告、映画などの写真を元にイラストレーションを制作する。下絵から始める。
12週 前回の続き 着彩:細かい筆遣いで入念に進める。オリジナルの色彩を分析する。
13週 前回の続き 着彩:骨格を理解し明暗の差を理解する。
14週 前回の続き 着彩:面分解の適正を確認し調整する。
15週 前回の続き、完成 筆使い、適切な濃度、汚さない手つきなど。完成作品を鑑賞。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表デッサン色彩演習イラストレーション態度合計
総合評価割合0030204010100
基礎的能力0030204010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000